星空あやめ 6

公園デート編

事件以来、毎朝、駅でおじさんと待ち合わせをして通学するようになった

そのおかげ(?)なのか、痴漢被害はピタリと止まった

放課後のファミレス

「今日は部活は?」

「テニス部の練習は休みです」

「学校帰りのあやめちゃんに会えるなんて、おじさんは幸せだよ……」

「どうしたんですか? 急に涙ぐんで」

「ごめんね、びっくりさせて。以前に話しただろ。死んだ娘とデートしてるみたいで、つい感動が」

「娘さんって、そんなにわたしにそっくりだったんですか? たしか交通事故で……」

「まるで生き写しだよ。ちょうど同じ高校2年生で。こんな暗い話、面白くないよね」

「ううん。わたしこそ、辛い記憶を思い出させてすみません」

「あやめちゃんと会っていると、本当に死んだ娘が生き返ったみたいだよ。もしよかったらパパって呼んでもらえないかな」

「わたしで良ければそれぐらい。おじさんには、ずっとお世話になってるし。そのお礼に」

「パパ。元気出して! わたしが側にいるよ」

「おおお! 呼び方も笑顔まで娘にそっくりだ。写真撮っていいかな?」

「写真?」

「ダメだよね、やっぱり。ごめんね、あやめちゃんを困らせて」

「わたしのことを本物の娘さんだと思って撮ってください」

「撮るぞ、あやめ」

「パパ、可愛く撮ってね」

「あやめは世界一の美少女だよ」

「パパったら、褒めすぎ」

「あやめは自慢の娘だよ。食べたくなる」

「パパ、ピース」

「いいぞ、あやめ。最高の笑顔だ」

「両手は膝に置いて」

「あの……」

「どうかしたかな?」

「スマホの位置が……下着が見えちゃう」

「おかげであやめの色っぽい一枚が撮れた」

「もう、パパのエッチ」

「もしかして怒った?」

「ううん……パパも男の人なんだなって……」

「良かったら、明日一緒にカラオケ行かない? 見てみたいな、あやめちゃんが歌っているところ」

「明日は予定もないし、べつにいいけど」

「楽しみにしてるよ」

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