公園デート編
事件以来、毎朝、駅でおじさんと待ち合わせをして通学するようになった
そのおかげ(?)なのか、痴漢被害はピタリと止まった

放課後のファミレス
「今日は部活は?」
「テニス部の練習は休みです」
「学校帰りのあやめちゃんに会えるなんて、おじさんは幸せだよ……」
「どうしたんですか? 急に涙ぐんで」
「ごめんね、びっくりさせて。以前に話しただろ。死んだ娘とデートしてるみたいで、つい感動が」

「娘さんって、そんなにわたしにそっくりだったんですか? たしか交通事故で……」
「まるで生き写しだよ。ちょうど同じ高校2年生で。こんな暗い話、面白くないよね」
「ううん。わたしこそ、辛い記憶を思い出させてすみません」
「あやめちゃんと会っていると、本当に死んだ娘が生き返ったみたいだよ。もしよかったらパパって呼んでもらえないかな」
「わたしで良ければそれぐらい。おじさんには、ずっとお世話になってるし。そのお礼に」

「パパ。元気出して! わたしが側にいるよ」
「おおお! 呼び方も笑顔まで娘にそっくりだ。写真撮っていいかな?」
「写真?」
「ダメだよね、やっぱり。ごめんね、あやめちゃんを困らせて」
「わたしのことを本物の娘さんだと思って撮ってください」

「撮るぞ、あやめ」
「パパ、可愛く撮ってね」
「あやめは世界一の美少女だよ」
「パパったら、褒めすぎ」
「あやめは自慢の娘だよ。食べたくなる」

「パパ、ピース」
「いいぞ、あやめ。最高の笑顔だ」

「両手は膝に置いて」
「あの……」
「どうかしたかな?」
「スマホの位置が……下着が見えちゃう」
「おかげであやめの色っぽい一枚が撮れた」
「もう、パパのエッチ」
「もしかして怒った?」
「ううん……パパも男の人なんだなって……」
「良かったら、明日一緒にカラオケ行かない? 見てみたいな、あやめちゃんが歌っているところ」
「明日は予定もないし、べつにいいけど」
「楽しみにしてるよ」

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