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6.EP2―② ~Yes!Party Time!!~

アクセス数: 880

作者:しょうきち

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 沙希を背に乗せたバイクが向かった先は、東新宿にあるタワーマンションであった。
 建物の造りは正面一面がガラス張りで、階数は30階以上はあろうかという高さである。地上にはよく分からない前衛的なレリーフが幾つも並べられており、まるでトレンディドラマに出てくるような高級マンションといった様相の外観であった。
「こ、ここは……?」
「今日はね、6時頃から仲間内でちょっとしたパーティが開かれる予定なんだ。是非沙希ちゃんにも参加して欲しいんだよね。何、気心の知れた仲間内の集まりなんで、気兼ねなく楽しんでくれればいいよ」
「そんな集まりに、私なんかが急に参加なんてしちゃって大丈夫なんですか?」
「ん? 気にしなくていいよ。それに、沙希ちゃんならきっと楽しんで貰えると思うよ?」
「そ、そうなの……? それに私、学校帰りだし、こんな格好で……」
「ああ、制服の事? それも気にしなくていいよ。むしろその方が都合が良いんだ。なにかとね」
 シンはオートロック処理が施された正門を「俺だ」と一言だけ言って通り抜け、沙希を連れて屋内へと入っていった。
 建物内のエントランスルームは丸の内のオフィスビルを思わせるような全面大理石製の造りとなっており、その奥にはエレベーターが計四基ある。
 シンは迷わず手慣れた振る舞いで高層用エレベーターの側へと入り、30階行きのボタンを押した。
 そしてエレベーターを出た後、シンはその先の最奥に部屋へと真っ直ぐに歩いていった。おずおずとその後をついて行く沙希。目的地とおぼしき部屋の中からは、ざわざわと既に盛り上がっているような歓声が聞こえてきている。
 シンは入口扉の前に立ち、懐から携帯電話を取り出し、番号をプッシュすると、ワンコールだけ鳴らして電話を切った。
 暫く待っていると、目の前の扉が開き、中からぬうっと身長190センチはあろうかという大男が出てきた。スキンヘッドにサングラスの容貌であり、威圧感を感じさせる。
「おお、シンか。遅ェぞ。ん? おう、その娘か……。よし、入りな」
「へへ……すんませんねぇ。もう始まってたんスね。さあ、沙希ちゃん、入って入って」
 その部屋のリビングルームは、広さにして20畳程の大部屋であった。部屋の中央に置かれたテーブルには、ケータリングの料理や、ドリンクバケツに詰め込まれ、キンキンに冷えた多様な飲み物が並べられており、そしてその周囲には幾つかのバーテーブルが並べられている。
 それぞれのバーテーブルを囲むように、若い男女が歓談に興じていた。人数は総勢10数名程度であろうか。男達は誰も彼も皆一様に背が高く、屈強そうな体つきをしている。その佇まいには、何か既視感を感じさせるものがあった。
「お、どうしたの? こういうパーティー、まさか初めて?」
「い、いえ、その……まさか、え、ええっ!?」
 沙希は驚愕し、興奮に震えていた。
 その理由は、こうしたパーティーへの参加が初めてであったためでも、バルコニーから一望できる新宿の街並みが綺麗であったからでもない。
 会場の大きさ、料理や飲み物の豪華さといったパーティーとしての規模感については、むしろ以前何度かクリスマスや誕生日等で参加したことのある伊集院レイ主催のパーティーの方が、余程上であったであろう。
 沙希が驚愕した理由は、その参加者にあった。
「ま、まさか……!?」
「ああ、流石は沙希ちゃん。彼の事は知ってるよね?」
 奥のバーテーブルで一人、コーヒーカップを傾けていた男が沙希の目に止まった。その男は、プロ野球チーム『キャッツ』の現役選手である、『高樹陵介』(登録名:高樹陵)であった。
 高卒プロ4年目。スリークォーターから投じられる平均149km、最速154kmの速球とスライダー、カットボール、フォークボールといった多彩な変化球が武器の中継ぎ投手で、昨期シーズンの成績は79登板、防御率2.34、45ホールドと近年昇り調子の好選手である。
 なお、プロ野球チーム『キャッツ(正式名称:込瓜東京大正義キャッツ)』とは、プロ野球界において最も長い歴史と伝統を持ち、『球界の盟主』を自称する在京の球団である。また、近年における実績はセ(セカンド)・リーグ三連覇(但し日本シリーズは通算8連敗中)の大正義球団である。
 そしてよくよく見ると、周りの男達もキャッツ所属の有望株の若手選手達であった。
 例えば部屋の左奥で女性相手に筋肉を見せつけているのは、パンチの効いた打撃に定評があり、咋期は20ホーマーを記録した社会人三年目外野手の原田竜也であったし、バルコニーで気障そうな仕草を見せつつ側に立つ女性を口説いているのは大卒二年目、今シーズンはニケタ勝利をマークしている先発投手、日笠将大であった。他の選手達もプロ野球ファンである沙希であれば顔と名前、昨年度実績がスラスラと出てくる程の有名選手ばかりであった。
「今日はまぁ、高樹さんを始めとした若手主催のファンミーティングってところかな? 実は高樹さんは高校の頃の先輩でね。時々ファンサービスを兼ねてこういうちょっとしたホームパーティーを開いているのさ。勿論会費なんかもタダだし、存分に楽しんでくるといいよ」 
「あ、ありがとうっ! シンさんっ」
「おっと、沙希ちゃん、ウェルカムドリンクだ。ほら、どうぞ。……ああ、大丈夫。アルコールは駄目だったよね? これはノンアルコール・カクテルだよ。あ、二杯目以降はセルフでね」
 そう言って、シンは沙希にコーラ・モヒートのグラスを手渡した。
「あ、ありがとう。あの……シンさんはどうするの?」
「俺? 俺はちょっと用事があってね。……大丈夫、帰るときは送ってあげるから」
「そ、そうなの……?」
「ま、暇してるお兄さんの話し相手でもしてあげてよ。あの人ら、沙希ちゃんみたいな野球に詳しい女子とお話したり色々できるのが、何よりの楽しみだからさ」
「え、ええ……」
 そう言って、シンは部屋を後にしていった。
(なんなの……もう……)
 

「きゃっ!?」
 取り敢えずコーラ・モヒートを飲みつつ立ちすくんでいた沙希であったが、ぼうっとしていた為か飲み物を取りに来た別の女性客と尻がぶつかった。持っているグラスを取りこぼしそうになる。
「あっ、ごめんなさ……えっ、虹野さん? 虹野さんも来てたんだ?」
「朝日奈さん!?」
 今しがたお尻がぶつかったその女性は、きらめき高校の同級生、朝日奈夕子であった。
 朝日奈夕子は、校内有数の遊び人として名高い女子である。
 比較的真面目な生徒の多いきらめき高校にあっては珍しく遅刻、欠席の常習犯であり、生活指導の先生の頭痛の種ナンバー・ワン女子と言われている。
 それだけなら笑い話の範疇で収まっていたであろうが、彼女には朝帰りや不純異性交遊、更には援助交際やパパ活に手を染めている等の黒い噂が立っていた。
 沙希自身、あまり勉強が得意でないという不名誉な共通点は持っていたものの、夕子とはそれほど親しくはない。まあ面識はある、といった程度の間柄である。尤も沙希にとって親友と呼べる程の親しい女子は、それこそ未緒くらいのものであったが。
 学校帰りから直行の着の身着のままの制服でこの場へとやって来た沙希とは違い、今日の夕子は普段学校で見る制服姿(とは言っても普段からウエスト部分を巻き上げて無理矢理短くしたスカートや、リボンの紐をわざとたゆませ、シャツのボタンを幾つか外して強調された胸元など、バリバリのギャルコーデが施された改造制服ではあったが)から着替え、女子高生としては大分派手めなメイクを施し、豹柄のマイクロミニや大胆なへそ出しトップスを身に纏っている。どこかこれから狩りに向かう肉食動物の様な、ただならぬ雰囲気を漂わせていた。
 突然の思わぬ相手との遭遇に夕子は一瞬目をぱちくりとさせたが、その直後には沙希を値踏みするような目付きで見回した。濃いマツエクに縁取られた目が、妖しく潤んでるように見えた。
「ふ~ん、虹野さんもこういうトコ、来るんだァ……。野球好きだもんねえ……。ま、頑張ってね~ん」
「え……? それって何の事、どういう……」
「あっ、何でもないの。フフ。向こうで待たせてる人がいるから、あたしそろそろ行くね」
 そう言うと、夕子は先程まで話し込んでいた選手の元へと戻っていった。
(今、何を言いかけたのかしら……)

 パーティールームの奥の方で一人コーヒーを飲んでいた高樹陵介は、一見すると強面な雰囲気を漂わせていたものの、話してみると割と気さくな男であった。
 まだシーズン中であり、明日もブルペンに入る必要があるのでアルコールではなくコーヒーで済ませているのだと言う。
 対する沙希は、憧れの本物のプロ野球選手と直接話せたということもあり若干興奮気味であった。
「……それで、九回裏の惜しいところで甲子園に行きそびれちゃったんですよォ」
「ふーん、それは残念だったねえ。甲子園かぁ……。懐かしいなあ。僕も高校の頃は三年の終りにやっと出られたけけど、初戦で負けちゃったなあ。打つ方は4本ヒット打ったんだけど打線が繋がらなくてね、結局7回3失点でマウンドを下ろされちゃったんだよね。試合の後監督に、『お前のせいで負けたんやッ!』てボコボコに殴られちゃってさ。ま、良い思い出だね」
「あ、あの……?」
 楽しく野球の話をしていたつもりが、気付くと高樹は沙希の側へ必要以上に近寄って来ており、背中から肩にかけて野太い腕を回していた。そして、もう片方の腕を制服のプリーツスカートの中へと伸ばし、太股に指を這わせ、今まさにパンティの中へと侵入しようとしている。
「あ、あのあのっ……!? なっ、何を……」
 まさかこのような展開になるとは思いもよらず、沙希は困惑した。侵入を試みようとする獣臭を纏った丸太のような腕を、女子高生の細腕で懸命に押し止めていた。気付けは紳士的な雰囲気は鳴りを潜め、目付きも据わっている。
「またまたぁ。今日はこういう事を期待して来たんでしょ? 見てみなよ、周り」
 言われて見回すと、パーティールーム内は発情した男女の醸し出す雄と雌の匂いで溢れかえっていた。
 歓談に興じていたかに見えたプロ野球選手と女達は熱の籠った視線を交わしあったり、指を絡ませたりしている。中には互いの首へと腕を回し、唇が触れるか触れないかギリギリの距離で殆ど密着状態となってバタフライ・キスを交わしている者達もいる。
「え……これは……?」
「またまた、カマトトぶっちゃって。キミだって彼女らと同じ、そういう目的で来たんだろ? ホラ、その証拠に、さっき話してたキミの友達だって」
 高樹は沙希の背中から回した手で細顎をクイッと掴むと、奥にあるレストルームの方を向かせた。レストルームは扉が半開きとなっており、中からはくぐもった艶声と、野太い男の呻き声とが断続的に聞こえてきている。
「覗いてみるかい……?」
 沙希は高樹の申し出に、コクン、と頷いた。好奇心を抑えられない。駄目、と思いつつも、地獄の釜か闇の深淵かのような、むせかえる様な妖気を放つレストルームへと誘う高樹の手を、沙希には振り払おうと考えられなかったのである。
 頭の芯がぼうっとし、何かを考えようとしても凡てが特定方向へと誘導されてゆく。
「ほら、見てよアレ。凄ェ大胆だ。盛り上がっちゃってるねぇ……」
 レストルーム内にはキングサイズのベッドが二組置かれており、奥側に置かれたベッド上では、全裸で仰向けで寝転ぶ男に対し、夕子が一心不乱に肉棒をしゃぶりあげていた。その逸物は、プロ野球選手だけあって信じられないくらいデカかった。
(ああ……朝日奈さん……。これは夢なの……?)
 普段一緒に学校生活を送っている同級生が熱心に男のモノをしゃぶっているという現実感の無い光景が俄には信じられず、その場にへたり込み、両手で目を覆う沙希。
 しかし、沸き上がる性的好奇心には抗う事が出来なかった。僅かに開いた指の隙間から盗み見てしまったが最後、最早夕子から目を離すことが出来ず、沙希はその一挙一動を脳裏に焼き付けていた。
 

 毛むくじゃらの股間に顔を埋めた夕子は、妖艶な笑みを浮かべながらフェラチオ奉仕に耽っていた。
 相手の男の名は天澤貴人。やはりキャッツに所属する俊足を持ち味とする外野手で、一昨年には110盗塁を記録しシーズン盗塁歴代No.1並びに盗塁王に輝いた経験もある、足のスペシャリストである。
 プロ野球選手としては小柄な体格をその随一のスピードで補ってきた天澤であったが、下半身の方はその真逆で、常人を遥かに上回る巨根であった。
「ウフフフ、デカいだろ? ちょっと大変かな」
「……ムフゥン、んふっ……」
 目の縁を赤らめ、夕子は首を振った。
「おや、そうでもないかな? 結構自信あるんだけどね。慣れてるんだね、夕子ちゃん。ファンになっちゃいそうだよ」
 規則正しく、それでいて時折緩急をつけて顔面を上下動させつつ奉仕にふける夕子に対し、天澤は愛おしげにやや癖のあるくすんだ赤髪を撫で回していた。
 天澤は女子高生がとにかく大好きであった。
 何千万もの年俸を稼ぐプロ野球選手ともあれば、金で女を手にする事は容易い。1時間2万円の大衆店から3時間で10万円以上する高級ソープまで選り取りみどりである。しかしそうした商売女は大抵整形しており、顔など皆同じように見えるし、肌もカサカサだ。
 そこへ来ると女子高生はそれぞれ個性があるし、勢いよく水を弾きそうな肌の張りと色艶もうっとりするほど愛おしい。
 女子マネージャーなど居ない、むさ苦しい男に囲まれた寮で24時間365日野球漬けの青春をずっと送ってきた。地位も高額年俸も手にいれた今、失われた青春を取り戻し、穢れた欲望をブチ撒ける事の何が悪いのか。天澤はそのように考えていた。
 夕子は濡れ濡れとした口腔でペニスをぴっちりと締め付けながら、長い舌を器用に使い、先端にのの字を描くように舐め回す。
 ヌラヌラと粘っこく舌を巻き付け、時折尿道をチロリと刺激すると、天澤は「ううっ」とくぐもった呻きを漏らした。
「いいよ……夕子ちゃん、可愛いなあ……。あーあ、めっちゃ気持ちいいよ……」
「うふふ、嬉しい。もっとサービスしちゃうわね」
 言うと夕子は、チューブトップブラをポロンと外し、トップレスとなった。85センチ、Eカップ。女子高生としては大きめの部類に入る美巨乳が、プルンと揺れていた。
 天澤は両手で乳房を鷲掴みにした。
 敏感そうに「あんっ」と夕子が鼻を鳴らした。
「あー、柔らけえ。デカくて揉み応えも最高だよ。夕子ちゃん」
「んっふ……あ、……やん……」
「へへへ。このプリプリした感触が堪らねえよ。こうしてモミモミしながらしゃぶらせるの、俺、超コーフンするんだ」
 天澤はうっとりと痺れきった声で告げた。
 量感たっぷりに隆起した肉のマウンドへ指を立てると、弾き返されそうな、それでいて吸い付きそうな感触がして天澤を悦ばせるのである。
 夕子は野良猫を思わせる奔放さを見せつつ、淫靡な息遣いで口腔奉仕に耽る。
 込み上げる射精感に襲われ、天澤が我慢しきれず「ああ、夕子ちゃん……」と呻くと、夕子は小悪魔のような笑みを見せつつ一旦口を離し、「んふっ」と息を吹き掛ける。そして暴発の波が収まったと見るや、すかさず舌を伸ばして再び愛撫に戻るのだ。

 甘美な粘液でネトネトと濡れ光る同級生の唇が、テレビでよく見るプロ野球選手である天澤のペニスを飲み込んでゆく様を、沙希は目を皿の様にして凝視していた。
「沙希ちゃん」
「ふ、ふぁっ!?」
 夕子の痴態に夢中になっていた沙希は、心臓を鷲掴みにされたように感じた。
 沙希のすぐ背後に立っている高樹は、先程から夕子の痴態を沙希と共に見つめながら、自身のいきり立った男根をスカート越しに尻に擦り付けつつ、秘部へと指を伸ばしネチョリネチョリと愛撫しているのだった。
 むせかえる様な淫靡な空気感とも相まって、沙希は先程から腰の中心辺りにじわり、じわりと熱を感じていた。屈強な男の獣性に揉みくちゃにされる自身を思うと、心臓がチリチリと焼けつく様な興奮を覚えるのである。
 そんな想いを見透かすように、蜜液でネトネトと粘つく指を沙希の唇へと這わせながら高樹が言った。
「それじゃ沙希ちゃん、俺達はこっちのベッド、行こっか」
「はい……」
 沙希には最早、抗う事など考えられなかった。 

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