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4.ブルマー姿で撮影

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作者:ブルー

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 南国の高級リゾートホテルらしいインテリア置かれたリビングで、レフ板を持ったアシスタントや証明担当のスタッフが忙しそうに働いている。その中央にまぶしいライトの光を浴びて、きらめき高校の体操服に着替えた詩織が立っていた。部屋にはどこで見つけたのか跳び箱と体操マットの小道具まで用意されていた。窓からは光の柱となった真夏の日差しが入ってきている。潮風がレースのカーテンをはためかす。乾いた暖かい風だ。

「よーし、いいよー。それじゃ体を横に向けて、ちょっと拗ねた顔をしてみようか。手は腰の後ろに回して」
 青山が詩織にポーズを要求する。サングラスを外して、首にタオルをかけている。まるで先ほどまでの変態ぶりが別人のようにテキパキと指示を行っている。
 詩織はまだ夢見心地だった。初めて経験したアクメの余韻に浸っている。そのため青山の視線を感じるだけで、きらめき高校の校章が入った体操シャツの胸がドキドキと高鳴っていた。頬はほのかに上気している。詩織と青山の関係を知らない者が見れば、まるで初めての恋をした少女のように見えただろう。意識せずにいられるわけがない。クンニをされたあげく、処女を捧げる約束までさせられたのだ。今も誓いの言葉がぐるんぐるんと頭を駆け巡っている。
(だめよ、撮影に集中しないと)
 そう思えば思うほど、詩織の女の部分は明確な信号を発信する。唇を尖らせて、ちょっと拗ねた顔をした。後ろにした両手の下では、合成繊維の生地がピッタリとフィットしたブルマーと、ムチムチとした太ももの両足がスラリと伸びていた。白いソックスに学校で使う上履きを履いている。
「次は背中をこっちにして、両手でお尻を隠して男子に注意する様子で。スタイルがいいから体育の時間とかよく見られるでしょ」
 カメラに背中を向けた。両手でブルマーの後ろを隠して、肩をよじる。頬を膨らませてむくれた表情をした。もう! と拳を振り上げる。
「いいねー。すごくキュートだよ。運動場にいるみたいだ。ブルマーの食い込みを直すふりしてみようか、さりげなくね。さりげなくだよ」
 ブルマーの隙間に右手と左手の指を入れた。引っ張って食い込みを直そうとする。はちきれそうに伸びたブルマー尻がムッチリと揺れる。
「あい、ストップ。そのまま~、そのままだよ~。目はカメラを見て~。そうそう、いいよ~。もうちょっとお尻を突き出してみようか。はい、いただき」
 振り向いたポーズでフラッシュが炊かれた。室内が一瞬明るくなる。洗いたての体操シャツの背中で赤い髪がさらさらと揺れている。
「いいね~。グ~っとくるね。見てるだけで涎が出てくるよ」
 そう褒められただけで、詩織の股間がジュンと濡れる。ふっくらと隆起したブルマーの局部に小さな黒いシミができて、性器の形が薄く浮き上がる。ブルマーマニアが諸手を上げて喜ぶマンスジだ。土手の高い少女ほどくっきりとスジ浮いて見える。詩織もまさにそのタイプだった。土手の盛り上がり具合やスジの走り具合だけでなく、プニッとした柔らかな肉の歪み具合までわかるようになっている。
 膝をよじって隠そうとした。詩織は体操着の下に下着を身につけていなかったのだ。むろん青山の命令だ。そのほうが写真に艶が出ると言われたのだ。だから体操シャツの下はノーブラだし、ブルマーの下はノーパンだった。動くたびに乳首は体操シャツと摩擦するし、ブルマー独特の合成繊維によって秘部はすれる。しかも機内で身につけたデニムと同じようにブルマーの内側には絶妙な位置に突起物が二つつけられていた。それが絶え間なく詩織のクリトリスと秘唇をグリグリ刺激し続けている。
(ああ、なによ、このブルマー。動いてるだけなのにアソコが痺れちゃう)
 カッカッと体は熱くなる。どっと生汗をしたたらせている。動揺を悟られまいと普段着の自分を装う。だが、恥じらいと撮影に集中しようとする狭間で揺れ動く心のざわめきは肌の艶や微妙な表情の変化となって写真にしっかり残っている。
「よーし、こっちを向いて。そうだな、今度はそこの跳び箱に寄りかかろうか。それで片手で体操シャツを軽くめくってみよう。ピラッって感じでね。もう片方の手は寄りかかった跳び箱に肘を着く感じで。表情はそうだな、キョトンとした感じでカメラを真っ直ぐに見つめてもらえるかな」
 詩織は跳び箱に背中で寄りかかり、右手で体操シャツを軽くめくった。健康的に引き締まった白い腹部が露出する。縦長のおへそが見えていた。キョトンとした愛くるしい表情でカメラを見つめる。
「いいねえ~。すごく綺麗なお腹だね。食べちゃいたくなりそうだ。なにか運動してるの」
「……部活動で」
「なるほど、それでか。表情もすっごくキュートだよ。そのままブルマーを両手で上に引っ張ってみようか」
「こう、ですか?」
「そうそう。それでいいよ。もっと上にグイーっと引っ張っちゃって」
「はい」
 言われた通りブルマーのゴムのところを持って、両手で引っ張った。グイーっと伸びて、ハイレグに食い込む。詩織は赤い髪を後ろに垂らして、せり出した状態で腰だけビクビクと震える。堅い突起物がクリトリスに当たり、軽いめまいがしたのだ。顔をしかめて必死に隠そうとしている。
(ああ、ひどい。どうして? 撮影中に私を苛めて困らせようとしているんだわ)
 詩織はそう直感した。改めて青山の変態性に困惑している。そんな男に処女を捧げる約束をさせられた自分が憐れに思える。
「どうしたのかな。急におとなしくなったじゃない。今ごろ緊張してきた?」
「いえ、そういうわけでは」
「顔赤いね、照明が強すぎる?」
「……そうですね、すこし」
 視線を斜め下の床に落として、唇を引き縛った。ごまかしている。
「お、いいね、その表情。なんだか悲哀が出てゾクッとしちゃう。そのまま右手でブルマーの脚のところを掴んで、左手でお腹をペロンってしちゃおうか」
 もはや詩織に拒む権利はない。右手でブルマーの脚を通しているところを寄り合わせて引っ張った。細まって縦に伸びたブルマーの生地が局部をキリキリ食い込む。ゴムのように伸びた生地がどうにか局部を隠している程度で、横から赤い恥毛の生え際が見えていた。引っ張っているせいで性器の形がモロに浮かんでいる。体操シャツをペロンとめくる。
「ああん、だ、だめえ」
 詩織がわずかに顔をしかめた。両目をつむって、唇を半開きに震わせている。ブルマーに仕掛けられた突起物がいきなり微弱振動をはじめたのだ。腰をよじってハラハラと赤い髪が揺れる。その様子をバシャバシャとフラッシュを炊かれて撮影される。続けざまにイメージDVD用のカメラが体の線を舐めて行った。
(ああ、だめ、写さないで!)
 心の奥で詩織は悲痛な叫びをあげていた。恥じらいに全身が燃えたように熱くなる。体操シャツをめくった指先まで緊張に震えていた。ブブブ……という密やかなバイブレーションが清純な詩織の心までとろけさす。ブルマーのシミが大きく広がった。スタッフだけには気取られまいと崖っぷちで堪えている。
「なんだか疲れてるみたいだね。跳び箱の上に乗って寝転がってみようか。脚はダラーンと左右にさせて。手はお腹の辺りに置いて」
「は、はい……くっ、はあ」
 苦しみながらも詩織は跳び箱に寝転がる。脚をダラリとさせた。
 カメラからは跳び箱の上で膝を開いて寝転がった詩織の局部が正面に見える状況だ。ブルマーの表面には黒いシミどころか慎ましい性器の陰影までバッチリ見えている。なだらかな腹部が静かに上下に動いていた。詩織は両手を体操シャツの上に置いて、鮮やかに上気した顔を横に倒していた。体操シャツには乳首の形がぷっくりと浮いている。秀麗な眉根がピクピクと反応している。
(フフフ。どうだ、この色っぽい格好は。まるで今すぐ入れてくれって顔だな。スタッフにバレないようにするのに四苦八苦じゃないか。まったくエロイアイドルだよ、詩織は)
 レンズを向ける青山が意地悪くほくそえんでいる。詩織が逆らえないことを知っていていたぶっているのだ。こうなれば撮影は青山の思惑通りだった。
 今にもイキそうな詩織に、跳び箱の上でスラリとした美脚を翼のように広げる破廉恥なポーズを要求した。体操シャツの端を唇に咥え、苦しそうな顔をしている。持ち上げた両脚をふらふらとV字に掲げた。両手でブルマーを寄り合わせて食い込ませる。
 そこからはシャッターとフラッシュの連続だった。跳び箱や体操マットやフラフープやバランスボールを使って、ありとあらゆるあられもないサービスカットを撮影する。
 極めつけは疲れきった詩織がブルマーを股間が見えないギリギリのラインまでずり下げて、横にした片手で顔を隠している写真だった。もう片方の手で体操シャツを下乳が見えるところまでめくっている。購入者の妄想を煽る際どいカットだ。
「まさに芸術だよ」 
 うなるように褒めて最後のフラッシュが炊かれた。室内全体がまばゆく発光して、ミルキースノーの肌がひと際白く反射する。
 青山がガウンをかけようとする腕をかいくぐり、詩織は「お疲れ様でした」とだけ言い残して挨拶も早々にリビングをあとにした。

 自分の部屋に戻ると詩織はシャワーも浴びずに真っ先にベッドに倒れこんだ。黒いシミの出来たブルマーの股間を右手で触った。クチュゥと湿り気を感じる。突起物のある場所を指先で押して、クリトリスにわざと当てる。ブブブ……と痺れ、腰を横に捩って顔を苦悶に歪めた。
(ああ、なに、この振動。すごく気持ちいい。私のアソコどうしちゃったの。まるで自分の体じゃないみたい)
 詩織はたまらずブルマーのスジに沿って何度も指を上下に動かした。いやらしい写真撮影の興奮が冷めやらぬ状況だ。ブルマーの表面を摩擦するだけでは物足りず、右手をブルマーの内側に突っ込んでグチュグチュと擦り上げた。体操シャツを首のところまでめくって、左手で胸を揉んで乳首をクネクネ弄る。もう完全なオナニーだ。両目をつむって、しっとりと濡れた唇を半開きにし、シーツに広がった赤い髪をざわざわと揺すっている。
(だめよ、こんなのいけない。間違ってる。いつもの私じゃないわ、すぐにやめてしっかりしないと!)
 詩織は何度も自分を戒めている。だが一度火の着いた体は思うようには止まらない。左手の指先はしこりを帯びた乳首を潰すようにねじり、右手の指先は皮を剥いたクリトリスを甘く左右に転がしていた。ニチャリと濡れた花びらを押し開いて、禁断の入り口に指先を忍ばせる。処女膜を傷つけないように細心の注意をしながら浅くほじくり返した。チュプチュプと蜜の絡まる音をさせている。
(〇〇くん、助けて……私、このままだと本当に青山さんに処女を奪われちゃう)
 オナニーの深い闇に囚われた詩織の脳裏に大好きな幼なじみの少年の笑顔が走馬灯のように走り去った。かわって頭に浮かんだのは生え際の後退した青山の姿だった。
 オナニーに没頭しながら詩織は自分が青山に処女を散らされる場面を想像していた。不思議なことに想像の中の詩織は、青山を嫌うどころか全裸で脚を大きく開脚して、媚びるような照れ笑いの笑みで大事な場所の花びらを片手の指先でピラリと開いて誘っていた。「あ~ん、青山さん、早く詩織の処女マンコをハメハメして~」という表情だ。
(だめよ、そんなの。いけない、危険すぎるわ。私が好きなのは〇〇くんだけよ!)
 赤い髪を打ち振って危険な邪念を振り払おうとする。それでも指を止めるわけにはいかず、詩織の心はどんどんとあらぬ方向に傾いてゆく。一心不乱になって秘部をかき混ぜながら指で淫らにほじくっていた。手首を太ももに挟んで、ベッドの上をゴロゴロと転がって身悶えた。
「ハア、ハア」と呼吸を荒げて、薄目を開ける。ドア付近に人影らしき物が目に入った。
「だれっ、青山さん?」
 詩織は慌ててオナニーを中断し飛び起きる。ドアの方向に向って恐る恐る尋ねた。
 影からハンディカムビデオを手にした人物が見えた。青山ではなかった。若手スタッフの安岡だった。撮影では体力を買われてイメージビデオ用のカメラマンを担当している。「へへへ。見つかったか」と悪びれるふうもなくニヤニヤしていた。
「やめて、写さないで。安岡さん」
 とっさに身をよじって体操着の乱れた肢体を隠そうとする。斜めになった体操シャツの肩に赤い髪がさらさらとかかる。
「嬉しいじゃん、俺の名前を覚えててくれてるなんてさ。でも、もう遅いって。こいつでバッチリ撮影させてもらったし。今をときめくスーパーアイドルのマンズリ姿。すげー興奮した」
「ひどい。部屋に勝手に入って無断で写すなんて。そのカメラを渡して」
「むはは。詩織ちゃんの頼みでもそれは無理だな。それよか続けろよ、まだイッてないだろ。俺はここで撮影しててやるからさ。詩織ちゃんの可愛いアクメ顔を見せてくれよ」
「ふ、ふざけないで。早くカメラを置いて出てって! 人を呼びますよ」
 詩織は潤んでいた瞳をキッと細め、きらめき高校のパーフェクトガールと呼ばれる迫力で若手スタッフの安岡を圧倒しようとした。だが、めくれた体操着から飛び出した乳房を左手で掴み、右手をブルマーの奥に突っ込んでいる状況では威力半減でしかない。安岡は詩織の目の前にまでにじり寄って、足もとから体操着の乱れた全身を舐めるように撮影した。赤い髪に隠れている横顔にハンディカムのカメラを差し向ける。詩織は下唇を噛んで悔しそうな顔をしていた。
「いいのか、こんな場面を他のスタッフに見られても。困るのは詩織ちゃんじゃない。それともホントは誰かに見てほしかったのかな。売れっ子アイドルが無用心だよ、部屋の鍵もかけないでオナニーに夢中になってるなんてさ」
 隣に近づいて、安岡が詩織のキューティクルな赤い髪に触れる。それだけで詩織はゾクリと感じた。
「触らないで」
「そうツンケンドすることないじゃん。俺は詩織ちゃんの味方だよ。困ってるだろ、助けが欲しいんじゃないの」
「なんのことですか。出ていってください」
 ベッドの上を腰を動かして逃げようとする詩織。安岡は隣に腰を下ろした。汗ばんだ詩織の首筋に触れた。ゾッと寒気がする。
「すげー綺麗な髪をしてるよね。さすがアイドルだ。すんげーいい匂いがする」
「だから触らないで。いいかげんにしないと」
「先生に迫られてるだろ、処女を捧げるって約束させられて」
 安岡の言葉に詩織はハッとした。驚いて見上げる。
「どうしてそのことを……」
「知ってるかって? そりゃあドアの外で盗み聞きしてたからだよ、へへへ。すげー声でヨガってたよな。ばっちり聞こえてたぜ、詩織の処女マンコは先生の物ですってね」
 詩織はカーッと顔が熱くなる。真っ赤になって何も言い返せなくなった。
 それを見て安岡の手が体操シャツから飛び出している詩織の乳房に触れた。下からすくうように掴んでモミモミと揉む。乳首をクネクネとさせた。
「だめ……」
「いいじゃんか。先生にはしゃぶらせたんだろ。ひょーでけー。マジで90センチぐらいあんじゃないのこれ。スタッフの間でも話題になってるぜ、公式プロフィールよか胸でけーって。最近の女子高生はみんなこうなの?」
「し、知りません」
「へへっ、拗ねた顔も可愛いのな。先生が入れ込むわけだ。心配しなくてもいいぜ、先生は今ごろ現像に大忙しだからな。マジで写真命なんだよ。撮った写真は自分で現像しないと気がすまない。アシスタントにも絶対に触らせないんだぜ、ネガに。それもその日のうちにすぐにさ」
 安岡は雪白い太ももにも手を伸ばす。いやらしくタッチして、とろけるような極上の肌触りを堪能した。閉じていた膝を割り開かせる。濡れ濡れになったブルマーの中央に触れる。横から抱きつくように迫って、身をかわそうとする詩織の首筋をベロベロ舐める。
「むほあー。たまんねェ。すげえ甘い匂いがする」
「やめて、やめてください。ああん、舐めちゃだめ」
「しー、静かに。あんまり騒ぐと他のスタッフに気づかれるかもよ。今は機材の後片付けをしてるけどさ。俺、デビューしたときから詩織ちゃんの大ファンだったんだよね。CDもポスターも全部持ってるし。あのブレイクするきっかけになったお菓子のCM、あれ最高だったー。こんな天使みたいな女の子が現実にいるんだってビビリまくった。ネットでもすげー評判になってただろ」
 安岡は右手をブルマーに入っている詩織の手に添えた。グイグイと動かす。詩織の腕をコントロールして、間接的に秘部を攻撃した。「ほら、オナニー好きなんでしょ。二人で一緒に気持ち良くなろ」と誘った。
「嫌です。手をどけて」
「俺は詩織ちゃんを助けるヒーローだぜ」
「なにがヒーローよ。勝手に部屋に入ってきて、いいかげんなこと言わないでください」
「んなこと言ってていいのかよ。明日の撮影が終ったら先生に処女をぶち抜かれるぜ。俺に任せてくれよ。いい作戦があるんだ」
「いい作戦って……」
「よくぞ聞いてくれた。撮影が終ったら打ち上げがあるだろ。そのときに先生の酒に薬をちょっと混ぜるのさ。んで、少しばかり眠ってもらう。目が覚めたときにはすでに詩織ちゃんは帰国便の飛行機に乗ってるってシナリオさ。先生はもともとそんな酒に強くないし、撮影はすべて終了してて仕事を投げ出すことにもならない。どうよ、うまい作戦だろ」
 安岡は自信たっぷりに語っている。たしかにそれなら上手く行きそうだと詩織にも思えた。身内のスタッフである安岡であれば疑われる可能性もないし、撮影さえ終わってしまえば契約違反にもあたらない。二度と青山と顔を会わせる必要がなくなる。
「ただし条件がある。それは詩織ちゃんが俺のセフレになってくれることだ」
「……セフレ?」
「知らねえってか、さすがみんなのしおりんだ。セックスフレンドだよ。したくなったら気軽にエッチさせてくれるフレンド。平たく言えば割り切った関係ってヤツかな」
「なっ……」
 あまりにも突飛した提案に詩織は絶句する。いやです、ときっぱり拒絶した。
「そんなの出来ません。出来るわけないでしょ。頭おかしいんじゃない。どうして私が安岡さんの……にならないといけないの」
「待った待った。勘違いしないでくれよな。あんがい怒りっぽいんだなーもう。なにも恋人になってくれって頼んでるわけじゃないだろ。俺だってそこまで厚かましくないぜ。立場の違いぐらいわかってるさ。ただもし、もしもだよ、詩織ちゃんがその気になったら俺にもヤラして欲しいってだけの話だよ。束縛なんかぜってーしねー。詩織ちゃんは詩織ちゃんで恋人とか自由に作っていいんだよ。好きな彼氏に処女を捧げた後とかさ。それだと初めてじゃないわけだし、そこまで深刻にならなくてもいいだろ。学校とか日常は今までとまったく変らないの。むしろ詩織ちゃんも俺からいろいろ学べて、仕事とか勉強のストレスを発散できて一石二鳥だろ。ほらさ、アイドルとかストレスすごいじゃん。たま~にパーッとエッチしてすっきりしたいと思わない? ない? ないか、ハハハ。
 それによく考えたほうがいいぜ。俺が助けないとなると詩織ちゃんの味方は誰もいないことになって確実に先生に処女を食べられるぜ。先生はあの通り天才肌つーか強引だからな。業界でも顔が利くし、表立って歯向かったとなればどんな酷い目に合うことか。ヤラれたあとも当分は先生のお気に入りとしていろんなことさせられるだろうなあ。あの緒方里奈ちゃんや森川由綺ちゃんも……おっとここから先はやべえやべえ。とにかくスタッフの間じゃ知らないヤツはいねーし、いろいろと。詩織ちゃんだって噂ぐらい聞いたことはあるんじゃないの。
 だいいち俺だってリスクがあるんだ。もし先生を裏切るってバレたらアシスタントをクビになるどころじゃない。もうこの世界にはいられなくなるだろ。そうなったら田舎に帰ってフリーターにでもなるってか。今さらまともな仕事なんて見つかるわけないしな。いつか先生みたくプロカメラマンになるってゆう夢を完全に断たれるってわけだ。そこまで覚悟を決めてやるんだ。少しぐらい見返りがあったってやましくないだろ。でなきゃ、こんなあぶねー橋渡れねーし」
 まくし立てるようにして説明しながら、安岡は詩織の乳首をチュパチュパとしゃぶっていた。歯と歯で挟んで軽く引っ張る。浅くカミカミした。詩織が「ンッ」と喉元を見せる。その調子で添えた手を動かして、間接的に詩織の股間を刺激した。
「なにもすぐに返事をしてくれって言ってるわけじゃないよ。先生みたいに急かさないし、日本に帰ってゆっくり考えてみるってのもありだしさ。嫌なら嫌って言われてもそのときはすっぱりあきらめるよ。よーくよーく考えてさ」
 安岡は舌で詩織の乳首をベロンベロンにねぶりながら世間知らずの女子高生アイドルに与太話を吹き込むように囁いている。詩織は左手の人差し指を曲げて唇に挟んでうとうとと夢見心地に考えていた。潤んだ瞳で天井をぼんやり見つめている。それほど悪い話には思えなかった。少なくとも時間稼ぎにはなる。安岡には悪いが、日本に帰ってしまえば連絡があっても無視をして会わなければいい。最悪芸能界を引退して縁を切ってしまうという手もある。
(安岡さんには悪いけど……日本に帰ったらお断りしよう)
 ひとまず安岡の提案を受け入れたふりをすることに決める。善意を利用するようで気持ちが悪いが、そうしなければ青山に抱かれることになるのでいたしかたない。ある種の緊急事態だと詩織は割り切った。
 安岡を騙す罪悪感に視線を逸らして斜め横を見つめた。「わかりました」と深刻な声で答えた。
「うほっ、やりぃ! 詩織ちゃんが俺のセフレになってくれたぜ!!」
 安岡が詩織の肩を抱いて喜ぶ。そのまま押し倒しそうな勢いで胸を揉んで、頬に何度もキスをした。どさくさ紛れに唇を奪う。ブチューと吸い付いて、胸をしこたまモミモミ揉む。詩織の可憐な唇を自分の物のように好き放題舐め回した。
「ち、ちがいます。誤解しないで。それはまだ。私を助けてくれたら考えます」
 詩織は肩を押さえられて逃げることもできない。結果として安岡を騙すことになると知っているからだ。受身になって口の中をしゃぶられ、大人のキスにしどろもどろになって伝えた。「ハア、ハア」と、もう息が上がっている。
「ああ、そっか。そうだったな。ちょい先走り。じゃ、とりあえず仮契約ってことで」
 安岡は詩織のブルマーを脱がしはじめた。クルクルと丸めて、左足から抜いて、右足首に引っ掛けさせた。ついでに体操シャツをバンザイさせて脱がせる。またたく間に詩織はソックスと左足首に引っかかったブルマーを残して全裸になった。
「仮契約って、そんな話聞いてないのに」と、詩織は両腕でサッと胸を隠した。話が違うと安岡を軽くにらみつける。膝を合わせて閉じて、大事な場所をガードした。
「なに言ってんの、契約は半金前払いが常識でしょ。その方が俺もヤル気が出るし、持ちつ持たれつの信頼感が大事なわけよ。どっちが裏切っても人生オジャンなんだからさ。詩織ちゃんもそのほうが安心できるでしょ。ほらほら、自慢のデカパイを隠さずに見せてくれよ」
 安岡はすでに自分の着ている服を脱いで、反り返った若い男根を直立させていた。浅黒く日焼けした体は青山よりも若々しくたくましい。まるで肉体労働者のようでもあった。詩織は目の置き場に困って視線を背ける。頭はたいして良くもなさそうなのにどうしてこうも口が達者なのだろうと悔しく思っていた。
「あの……」
「あー、わーてるって、そんな心配そうな顔しなくても。日本に戻るまで本番はなしって言いたいんだろ。詩織ちゃんにとって大切な処女だもんな。じっくり考えなよ。な、俺って優しいって思わない?」
 軽い言動の目立つ安岡に一抹の不安を感じながら、詩織はしぶしぶと胸を隠してた両腕を下げた。飛び出した二つの乳房がプルルンと重たげに弾む。「ああん、見ないで。恥ずかしい」とヘアバンドの頭を横にして視線を伏せた。
「うへえ。まじでデケー。超美乳だよ。見たことない、こんなモチみてーなデカパイ。もうすぐこの日本一の体が俺のセフレになるわけか。うへへへ」
 安岡はすでに詩織が承諾するかのように大喜びをしている。詩織はあきれて反論する気にもならなかった。
「なあなあ、フェラとパイズリぐらいいいだろ。俺が教えてやるからさ。オナニーの続きも見せてくれよ。うおー、めっちゃテンション上がってきたー」
 意気揚揚と奇声を発する安岡に肩を抱かれ、詩織は憂愁のかげりをにじませずにはいられなかった。

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