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9.どもるなよ、キモイやつだな

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作者:ブルー

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 経過報告9 ―― 7月10日

 詩織の部屋にはマンガもゲームもなく退屈だ。CDだってクラシックしかない。モーツアルト、ベートーベン、シューベルト、バッハ、ハイドン……ひとつぐらいデスメタルが混じってれば笑えるのに。
 暇なので好雄の家に遊びに行くことにした。そうしたら玄関先で道に水をまいてたおふくろとばったり出くわした。
 笑顔を作って「こんにちは。今日も暑いですね」って挨拶した。家じゃろくすっぽ挨拶しないのに詩織になって挨拶するなんて背中が痒い気がした。
「あら、詩織ちゃん。おでかけ?」
「はい。ちょっと友達の家へ」
「そうだわ、あとでうちにいらっしゃい。とても美味しいスイカがあるのよ。このまえメロンをいただいたでしょう。そのお礼に」
「彼、家です?」
「それがあの子、朝から図書館にいってるのよ」
「へえー」
「いままでは勉強しろって私が注意しても梨のつぶてだったのに。食事のときは食器を並べて手伝ってくれるし、朝早くに起きて町内をランニングしてるし。まえは叩いても起きなかったのにどうしたのかしら」
 チェッ、詩織のやつよけいなことしやがってって思った。そのへんの石ころでも蹴りたくなった。
「来年は受験生だからじゃないですか。それにもともと頑張りやでしたよ」
「頑張りや、あの子が?」
「いつもおばさんが見ていないところで努力してましたよ。”この私が感心するぐらい”」
「はー、詩織ちゃんがそう言うならそうなのかもねえ」
 おふくろのやつ、片手を顔に当ててはるか昔の栄光を振り返るみたいにうなずいてやがった。詩織の言葉だとあっさり信じやがる。

 好雄の家にはなんでもある。最新のゲーム機にパソコンにテレビとビデオデッキに。マンガも揃ってるし、アニメや新作映画や。時間を潰すにはもってこいの場所だ。今日はまだ発売されたばかりの格闘ゲームをしてた。壁には新しい詩織の写真が貼られていた。はにかんだ笑顔の体操服姿で正面を向いて、片手で体操シャツをチラリとたくしあげてすっきりと引き締まったお腹を見せている。ブルマの光沢がなまめかしい。俺がこの前特別に撮らせてやった。好雄のやつすげー興奮してた。

「うおおおー。これでもくらえー! 波○拳っ!」
「あまいな。ダブル○リアットでかわしてやる」
「んぐ、それなら竜巻○風脚っっ! って、チョップで叩き落すかーー!」
「決まったな。好雄スペシャルっ回転木馬の刑っ」
「ちょ、おま、回転木馬ってただのスク○ューハメだろっっ!! ずるいぞ、くそー」
「ふっ、恨むなら己の未熟さを恨め。それそれ、ゲージがどんどん減ってくぞおー」
「ちくしょー。立てっっ、立つんだっ、リ○ウウウゥゥゥーー!!」
 てな感じでコテンパンにやられまくった。好雄がゲームの持ち主なんだし負けるのはあたりまえなんだけど。つーか情け容赦なさすぎる。ピヨってるあいだに10連コンボとか決めやがった。
「ちょっとは手加減しろよ、このドSやろー」
「俺は女子供相手でも手加減しない主義なんだよ」
「いや、男だし」
「…………」
 好雄のやつ、ゲームの間中ずっとこっちをチラチラ見てた。ゲームに熱中してる詩織が珍しいってのもあるだろうけど、暑かったのでノーブラのタンクトップとショートパンツの格好で遊びに行ったのもあったと思う。しかもタンクトップは男物でサイズがかなり大きかった。横乳が半分以上見えていた感じだ。油断するとすぐに肩から脱げそうになった。おかげで来る途中も通行人にじろじろ見られてた。(詩織みたいな美少女が男物のタンクトップで歩いてたらそりゃー見るわなー)ノーブラだと胸が楽で助かる。
 で、俺が一人でゲームをしてるあいだ好雄が詩織の胸を好きなだけ揉むことになった。対戦で負けたせいだ。
「見てろよ、次こそは勝ってやるからな」って、好雄のやつすでに俺の背後に移動して鼻息を荒くしてた。タンクトップの左右から両手を突っ込んで、「これが詩織ちゃんの生乳」ってグイグイ揉んだ。
「す、すげーやわらけー。マジマシュマロだな」
「どもるなよ、キモイやつだな」
「お、男に胸を揉まれたのはじめて? はじめてに決まってるよね、だって詩織ちゃんはみんなのアイドルだもん」
「だからどもるなって。詩織じゃないって言ってるだろ」
 ほんとは店長に揉まれてたけど説明するのがめんどうなので適当に聞き流しておいた。
「俺が詩織ちゃんの胸を揉んだはじめての男……。男まさりな詩織ちゃんも新鮮でキュートだね」
 好雄のやつどうしても俺を詩織にしたいらしかった。わかっているはずなのに俺を詩織詩織と呼びやがる。いちいち否定するのがアホらしくなってた。
「思ってたより揉みごたえがあるね。着やせするほうなのかな。これなら86はあるんじゃない」
「おい、痛いだろ。もっと優しく揉めよな」
「ご、ごめん。……これでいいかな?」
 好雄の手つきはほんと胸を掴んで握るって感じだった。乳を搾られてるみたいで痛い。詩織の胸は乳搾りの牛じゃねえつーの。店長はまだうまかった。さすが大人だ。まー、好雄じゃしかたない。どうせ女子の胸なんて触ったことないだろうし。それに相手が詩織じゃ緊張して力むのも無理はないか。それと詩織の胸はデリケートなので揉むっていうよりも擦るみたいな感じで触らないとだめだ。周囲から包み込むように持ち上げるといい感じで気持ち良くなる。
「ハアハア、ピンク色の乳首。AVとはぜんぜんちがう」
「バカ、ちょ、死ぬだろうがー」
「ごめんよ。詩織ちゃんはゲームしてて。俺はこの乳首で遊ぶから。最初は指で転がして」
「だからそうされるとゲームに集中できないって……ンン」
 不覚にも好雄に乳首をいじられて声が出そうになってた。胸の先っちょがヒリヒリしてきた。俺のリ○ウが敵のコンボを食らってKOされた。
「あーあ、いいところだったのに死んじまったじゃねぇか。好雄のせいだかんなー」
「ハアハア、ノーブラで男の家に来ちゃダメだよ。可愛いうさぎが狼の群れの中に飛び込むようなもんだよ。みんな詩織ちゃんのこと狙ってるんだからさ」
「人の話をぜんぜん聞いてないし。うわー、バカッ。顔をくっつけんな! くすぐったいだろうが」
 好雄が首筋にキスをするみたいにスーハースーハーって髪の匂いを嗅いでた。息が思いっきり吹きかかる。
「ふううふううー、詩織ちゃんの匂いがする。おっぱい気持ちいい?」
「気持ち良くねーっていってるだろ。首を舐めんなー」
 ゾクゾクってしてた。絶対好雄にバレたくないから根性で我慢してたけど。
「乳首引っ張るよ」
「おま、待て、ちょっ!!」
 ビリッって電流が走った。それが先っちょから胸全体に広がった。首筋の性感帯をベロベロ舐められてたのもあって、頭が痺れてコントローラーを落としそうになった。

「いま感じたの? 詩織ちゃんの顔がくしゃってなったけど」
「ふ、ふざけんな。感じるわけねーだろ」
 俺のほうがどもってた。詩織は首筋とか耳が弱い。キザのときもこれでやられた。一瞬だけど意識が遠くなりそうになる。
「ほんとかなー。優等生の詩織ちゃんがウソは良くないよー」
「しつこいな。俺は詩織じゃないって何回言わせる気だ」
 強気に言ってやった。そしたら好雄のやつムスッとして「なんだよー。ケチくせぇなー。すこしは気ーきかせてふりぐらいしろよ」と言いやがった。
「やだ。断固ことわる。どうして俺が好雄のために詩織の真似なんてしないといけないんだよ。いまでもずいぶん苦労してるのに」
「詩織ちゃんはみんなのあこがれだぞ。俺なら喜んで彼女の身代わりになるね。なあ、マブダチだろ」
「そのマブダチの乳を揉んで興奮してるのはどこのどいつなんだよ」
「それはそれ、これはこれだろ。顔も体も詩織ちゃんなんだぞ。こんな隙だらけの格好でうちに遊びにきたお前が悪い」
「べつに好雄のために着てやったわけじゃねーし。あんま調子のんなよな。俺はゲームするからなー」
「そんなつれないこと言うなよ、なー。仲良くしようぜー」
「ムシムシ」
 こうなったら意地でも好雄を無視してゲームを続けてやろうと思った。コンティニューのボタンを押した。

「あーそう、そういう態度なわけね。いいよ、俺も好きにさせてもらうからさ。ゲームしてる女の子にエッチするのってなんか萌えるよな」
 俺のことなんかおかまいなしにタンクトップを首ところまでめくられた。ずーずーしいヤロウだ。ほとんど上半身裸で好雄の好き放題に胸を揉まれまくってた。硬くなった乳首をずっとクリクリ捻られて無言になってしまった。カチャカチャと十字キーとボタンを押す音だけがしてた。ゲームに集中しようとしても耳元に好雄の息が当たって、そのたびにビクビクしてた。
「ふうふう、乳首硬くなってるよ」
「…………」
「返事ないみたいだしつぶしてみるね」
 指と指で挟んで乳首をギュッと潰された。
「っっ……!!」
 やばいって思った。片目をつぶって、詩織の胸の先端から何かが飛び出そうな感じがした。グイって胸ごと強く揉まれるとますます乳首の先端がジンジンとした。急に体が火照ってきて暑くなった。

「こっちはどうなってるかな」
 好雄の手がいきなりショートパンツの内側に入ってきた。さすがにあわてた。
「バカ、手いれんなよ。約束違反だろ」
「あれえ、無視するんじゃなかったのか」
「くっっ!」
 好雄のくせにーって腹が立った。そうこうしてるうちにパンティーの上から触られてクチュクチュ音がしだした。伸ばした足が勝手に震えた。視界がぼやけてきて、アソコがネトネトになっていくのがわかった。これはマジでやばい。なんかそのままエロイほうに流されそうになっていった。
「およよ。顔が真っ赤になったぞ。感じてるんだろ、正直に白状しろ」
「ううう……冗談こいてろ、だれが好雄なんかに」
「へへへ、強がんなよ。ほんとはへんな気分してんだろ。それにしても詩織ちゃんって案外やらしい体してるよな。虫も殺さない清純って顔してるのに。大事の場所がグチョグチョだぜ」
 汗をかいた。好雄の言う通りだと思う。俺も入れかわってみて知った。おそらく詩織は学校で一番エッチな体をしていると思う、たぶん。潔癖すぎて本人が知らないだけだ。その証拠に好雄なんかに触られて反応する。
(あー、やばい。詩織の体が好雄に感じさせられる)
 首筋をペロペロ舐められながら濡れたパンティーの場所をねちっこくいじられて頭が回らなくなってった。無邪気なんだか無垢なんだか、ほんと詩織の体は快感に素直すぎる。好雄が詩織の体を使ってゲームしてるみたいだった。大事な場所や乳首が十字キーやボタンで、連打したりコマンドを入力するとそれに合わせて体の中で得点が弾きだされる。見事ラスボスを倒したらクリアだ。最後の封印が解かれて詩織とオマンコできる。
 画面では俺のリ○ウがCPUにボコボコにやられていた。詩織の奥からどんどんとエッチなネバネバが出ているのを感じてた。あー、俺、好雄相手になにやってんだろって思ってた。背中で寄りかかって、まるで俺が本当に詩織になったみたいだった。いつのまにか手がパンティーの内側に入ってたし、もうゲームどころじゃなかった。このあとも俺は大汗をかきながら必死にコントローラーを握ってカチャカチャして、詩織マニアの好雄に体をいじられ続けてしまった。

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