ボーダーライン

5.プレゼント

作者:ブルー << 前  ボーダーライン  次 >>  次の日の朝、家の前の道路に出たところで玄関が開いて、制服姿の詩織が学生鞄とスクールバッグを手に姿をあらわした。「お父さん、待って」 さらさらの長い髪をなびかせて小走りに駆け寄る。 セー...
向日葵と月見草

3.夏風邪にはご用心

作者:しょうきち << 前  向日葵と月見草 (3/8) 次 >>  今年の梅雨明けはなかなか訪れなかった。 もう7月も半ばだというのに、週間天気予報は3分の2くらいが傘マークで埋まっており、そうではない日も降水確率20%や30%が急などし...
向日葵と月見草

2.夜に開く蕾

作者:しょうきち << 前  向日葵と月見草 (2/8) 次 >>  藤崎詩織の紹介によって高見公人との知己を得た美樹原愛であったが、積極的に話しかけたりは出来ずにいた。 生来の引っ込み思案により思春期以来まともに異性と話した経験もない身の...
向日葵と月見草

1.月見草の少女

作者:しょうきち << 前  向日葵と月見草 (1/8)  次 >>  数年前に往生を遂げた往年の大プロ野球選手は言った。曰く『あいつやそいつが太陽を受けて輝く向日葵なら、俺は日本海にひっそりと咲く月見草』と。 女子の世界だってそうだ。 世...
向日葵と月見草

向日葵と月見草

作者:しょうきち  美樹原愛は、大人しくて引っ込み思案な高校三年生。 人並みに恋への憧れを抱きつつも行動には移せず、対照的に男子からモテる親友の藤崎詩織を羨みながら日々を過ごしていた。 そんな中、ふとした事から出会った同級生の高見公人の事が...
デストロイザブレイン

3.真実のところなんて誰にも分からない

作者:しょうきち << 前  デストロイザブレイン (3/3) 次 >>  再びきらめき高校屋上。 早乙女好雄は、どこからか持ってきたホワイトボードを設置し、二重丸に縦線を引いて外周に放射状の短い線を書き加えた女性器を模した卑猥なマークや、...
デストロイザブレイン

2.ダブルデートは止まらない

作者:しょうきち << 前  デストロイザブレイン (2/3) 次 >>  東京都内、私立きらめき高校。 夏休みが終わり新学期を迎え、多くの生徒たちが久方振りに集まってくるこの校舎。その屋上では、軽薄そうな下卑た笑い声が響き渡っていた。「ブ...
デストロイザブレイン

1.大人の階段登れない

作者:しょうきち << 前  デストロイザブレイン (1/3) 次 >>  それは、ある夏の暑い日のことであった。 閑静な住宅街、昼下がり。 既に残暑と言っていい時期に差し掛かっていたものの、この日の気温は今夏における最高気温を記録しており...
デストロイザブレイン

デストロイザブレイン

作者:しょうきち  高見公人は、幼馴染みで恋人の藤崎詩織と、初体験を目指す。 登場人物高見公人(たかみ なおと)私立きらめき高校2年。幼馴染みの藤崎詩織に対し抱いていた積年の恋心を実らせ、夏休み中に遂に恋人に昇格した。学力は上の下くらい。体...
フラッパー

2.二人で朝まで

作者:しょうきち << 前  フラッパー (2/2) 次 >>  気配のした方向、部屋の出入口辺りを見やるリューネが見たのは、目を点にして佇むマサキの姿であった。 マサキは言葉もなく呆然とその場に佇み、進むことも戻ることも出来ずにいるようで...