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2.はー、めんどくせー

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作者:ブルー

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 経過報告2

 学校が休みで本当に良かった。でなければ詩織は絶対に学校を休んでいたと思う。
 部屋でぼけーっとしてたらいきなり俺が部屋に入ってきた。詩織だと気づくのに一瞬時間がかかった。忘れていたわけじゃないけど、俺と詩織は入れかわったんだと再認識させられた。ずっと泣いていたんだと思う。目が真っ赤に充血していた。すぐにベッドに行って泣きはじめた。
 俺が「元気だせよ、詩織~」と声をかけて肩に触れてようとしても、その手をきつく払いのけてくれた。しかも体が男だから結構力が強い。おかげで手が痛かった。
「なんだよ人がせっかくなぐさめてやろうとしてるのに、チェッ」
 とっさに舌打ちした。悪い癖だ。詩織からも直せと言われている。詩織がキッとした目でにらんでいた。
「私の部屋から出ていって」と強く言われた。めんどくさいので部屋を出ようとした。そうしたらすぐに「どこに行くつもりなのよ!」と引き止められた。
「暇だしゲーセンでも行こうかなと」と俺は頭をかきながら言った。
「ふざけないで! そんな不良の行くような場所に行かないでよ」
「べつに不良の行くような場所じゃないし。みんな普通に遊びにいってるし。っていうか、詩織だって行ったことあるだろ」
「私はそんな場所一人で行ったりしないわ」
「はー、めんどくせーなー。じゃーどうすりゃいいんだよ」
 俺はあぐらをかいてベッドに座った。
「やめて、何よその座り方! スカートの中が見えるでしょ」
「いいじゃん、べつに減るもんでもないし。ここは詩織の部屋なんだしさ」
 俺は鼻くそをほじくろうとした。
「いいかげんにして! どうしてそんな恥ずかしいこと平気でできるの!!」
 男のくせにすげーキンキンした声だった。俺は俺が怒るとあんな顔をするのかとちょっと引いた。目を吊り上げて顔を真っ赤にしてた。
「人前であぐらをかかないで、頭をかかないで、鼻をほじくらないで! あなたが舌打ちすると私が舌打ちをしたことになるのよ!」
「わかった。わかったから落ち着けって、な?」
 それから俺は詩織にながながと説教を食らった。俺のしゃべり方や自分のイメージとかけ離れた態度が気に入らなかったらしい。『俺』を使うなとか、おかしなところに一人で遊びに行くなだの、女の子らしい立ち振る舞いや仕草などを考えろ、さらに身だしなみや勉強のこと日ごろの生活態度までネチネチ注意された。ここに書きたかったけど多すぎてほとんど忘れてしまった。とにかく詩織としては俺に『詩織の評判』を落とすようなことをしてほしくないんだと思う。詩織はそういう他人の視線や他人の評価をかなり気にするタイプの女の子だ。まあ、それも無理もないのかもとあきらめている。詩織は幼なじみの俺から見ても小さいころからなんでも完璧にこなす(ソツなくじゃなくて完璧ってところが詩織のすごいところだと思う)女の子だったし。そのせいで今じゃきらめき高校のマドンナだとかスーパーヒロインと呼ばれてて、とくに男子からアイドル的人気があって、このへんでも噂の超美少女としてすごく有名だ。なんのとりえもない俺なんかとじゃそれこそ月とスッポンだ。どうしてこんなに差がついてしまったのだろう? 普通の平凡な男子高校生と誰もが憧れる学校のアイドル。書いててウツになってきた。ウツという漢字は難しいので書かない。辞書で調べてもよかったけどめんどくさいのでやめた。詩織の部屋には参考書や辞書がたくさんある。国語辞典、英和辞典、和英辞典、漢字辞典、フランス語の辞書まである。あとはクラシック音楽のスコア。スコアってのはつまり楽譜ってことだ。すべて綺麗に本棚に並んでいる。俺の部屋にフランス語の辞書なんかない。あるのはマンガばっかりだ。そうだ、ベッドの下に隠してある秘蔵のコレクション(おもにアイドル雑誌やグラビア雑誌、女子高生を特集した記事にパンチラ写真集、ナンパモノのエロ本なんか)がバレないか心配になってきた。好雄から借りたヤバイDVDもある。
 俺は詩織に注意を受けながらそんなことを考えていた。

 詩織が帰ったあとで(夜までこっちにいることはできない。自分の部屋だとしても今の詩織は俺で、ずっといると詩織の両親が心配してしまう)、俺は大きな鏡の前に裸になって立ってみた。昨日も書いたけど昨日は疲れすぎててその気力がなかった。たぶん詩織に長時間説教を食らったせいだと思う。あんなふうに頭ごなしに怒られっぱなしじゃ誰でもフラストレーションがたまる。着ていたブラウスとスカート、それに下着を順番に脱いだ。背中を真っ直ぐにして生唾を飲み込んだ。小説のヒロインみたいなヌードがそこにあった。全身シミひとつない瑞々しいミルク色の肌をしていた。ちょうど手の平に収まるサイズの胸がツンと(詩織の性格みたいに)前に突き出していた。ちょっと動くだけでプルルンとする。好雄の情報ではたしかこの前の身体測定で84センチだったと思う。大きすぎず小さすぎず、ちょうどいい大きさをしている。形の良さもとびきりだけど、目を引いたのはその頂上にある可憐なピンク色の乳首だった。乳輪も小さくて色が薄い。大げさじゃなくてほんとのほんとにピンク色の乳首だ。好雄が貸してくれるDVDにでてくるAV女優とはまったく違う。
 両手を胸の下に当ててみた。ムニムニですげーやわらかかった。女子の胸ってこんなにやわらけーんだと感動した。女の子の胸を直接触ったのは生まれて初めてだった。しかもそれが詩織の胸ですごく嬉しい。
 鏡の前で体を横に映すとスタイルの良さがあらためてよくわかった。つるんとした肩から引き締まったお腹、くびれた腰つきに繊細な足の指先まで幻想的なボディラインが続いている。でも、ただ細いってわけじゃない。つくべきところに肉がついていて、とくにお尻なんかとてもキュートに盛り上がっている。全体としては大人っぽいのにどことなくロリチックな雰囲気が漂っているみたいな、そんな不思議な感じだ。とにかくスレンダーでバランスがいい。肩にかかったさらさらの赤い髪が、部屋の灯りを浴びて色白く輝くヌードを可憐に引き立てていた。さすが詩織だと思った。俺なら誰かに自慢したくなる。
 そして一番問題のアソコ。盛り上がった肉丘の上端にだけ淡い下草が燃えるみたいに生えていた。詩織も大人になったんだなと思った。小さい頃一緒に風呂に入った時はツルツルの一本線だったのに。髪と同じ赤い色をしていた。そこまで詩織の清純さをかもし出しているみたいだった。詩織のアソコがどんなふうになっているのかたしかめようと手鏡を持ってベッドに座った。
「うわ、すげー。これが詩織のマンコか」
 手鏡に映ったアソコを見て目を丸くした。ぴったりと閉じ合わさったスリットの隙間から薄い肉ビラがわずかにはみ出しているだけで、他は子供みたいなアソコをしていた。いかにも処女ですって自己主張してる感じだ。まあ、詩織は誰とも付き合ったことないから処女なのは当たり前なんだけども。いやらしい場所のはずなのになんか気品まである。不潔なことが大嫌いな詩織らしい。指をV字に当てて内側を覗いたけど、すみまで鮮やかなピンク色をしていた。ビラビラもかなり小さい。日本中探してみても高校生でこんなに綺麗なアソコをしてるのは他にいないんじゃないかって思う。まさにピュアマンコだ。マジでオナニーもしたことないんだろう。いつかこの完全無比の詩織のマンコも誰か男に入れられるのかと思うと猛烈に悔しくなる。
 そうやって詩織の裸を隅々まで観察しているうちに好奇心がわいてきて、乳首を摘むとビリッと電気が走って「なんだいまの??」と驚いた。乳首が充血したみたいに硬くなってしこりになった。でも、それ以上は怖くなったのと詩織に悪い気がしてすぐにパジャマに着替えた。体が入れかわってるとはいえやっぱり詩織に黙って勝手に裸を見るのは悪いと思った。

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