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10.ポケモン動画

アクセス数: 3247

作者:ブルー

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 秋も終わりに近づくと新しい友人との付き合いが増えて森下さんと連絡を取る頻度は少しだけ減った。
 学校が違うので当たり前だが共通の話題もだんだんと減ってきた。学校のあいつとこいつがどうだとか2人が知ってる名前を出すか、ネットで流行ってることを話すか。
 森下さんも部活や学校行事が重なって忙しいらしく帰りが遅くなる。そういう日は短い会話だけで終わる。
 俺はしょうがないなと思う。どんなにネットが発達してスマホが便利になっても、やはり毎日顔を合わせてしゃべる密度は超えられない。今も昔も遠距離恋愛のカップルが必ずぶつかる試練だと思う。
 森下さんの帰りが遅い日には、俺は机にスマホを置いて来年の受験に備えて勉強した。
 森下さんと同じ大学に進学するためだ。

 教室でしゃべる数少ない女子でモジャ子がいる。
 モジャ子は男子ともフランクに接する女子で、駅前のファミレスでバイトをしている。肩の所まで伸ばした髪がもじゃもじゃしているので男子はモジャ子とあだ名で呼んでいる。サバサバした性格で悪態をついたりするが悪い奴じゃない。口が悪いだけだ。
「ねえ、あんたってさ、地元の高校に彼女残してきたでしょ」
 ある日、モジャ子がいってきた。
 授業が自習になり暇だったのだろう。
 目の前の椅子またぐように座り、背もたれのところに腕を横にして俺を見ていた。軽い口調だった。クラスメイトの目を気にする素振りはまったくない。もっとも教室の半分は騒いでいた。
「いきなりなんだよ」
「ネタはあがってんのよ、あきらめてゲロリなさいよ」
「だれかに聞いたの?」
「ビンゴ! 見てたらわかるわよ」
「そうかなあ」
「彼女のいない男子ってへんに女子を意識したりするでしょ。あんたはそれがないっていうか、余裕があるのよ。それかもともと女子に興味がないか」
「モジャ子だってあいつと仲いいみたいじゃん」
「ああー、あいつはただの腐れ縁よ」
「つき合ってないの?」
「ないない。つーか、話を逸らそうたってそうはいかないわよ」
「べつに逸らしてないよ」
「いいから見せなさいよ。スマホに写真ぐらいあるんでしょ」
 べつに隠す必要もなかったので、俺はスマホにある森下さんの写真を見せた。
 付き合う前に登校中の森下さんをこっそり撮った写真だ。いまでも待ち受け画面にしている。
「うっそ。チョー美人じゃん」
「すごいだろ。まえの学校で一番の美人だからね」
「あんた、わたしを騙してないでしょうね」
「モジャ子を騙してもなんの得もないよ」
「それもそうか。よくこんな高嶺の花を落とせたわね。ライバルは1人や2人どころじゃないでしょうに」
「モジャ子も早く彼氏の1人や2人を作りたまえ」
「うわ。得意げな顔がムカつく」
「ひがむなひがむな、非リア充よ」
「あーあ、かわいそー」
 俺はモジャ子のいうかわいそーの意味がわからなかった。
「かわいそう?」
「こんな美人の彼女を地元に残してきたらいまごろ他の男に狙われてるわよ、ぜったい」
「森下さんは関係ないよ」
「森下っていうんだ」
「森下さんは一途な女の子だからね」
「はあー」
 モジャ子は、やれやれといった様子でため息をついた。
 セーターの肩をすくめて、もじゃもじゃの髪をかぶり振っている。
「あんたまったくわかってないわねー、女心が」
「森下さんは男子にいい寄られても浮気をするような女の子じゃないよ。男子と付き合ったのも俺がはじめてだしね」
「それがわかってないっていってるのよ。重傷」
「なにがだよ」
「女はね、遠くの恋人より近くの男なわけ。彼氏のことが大大大好きでも、隣で優しい言葉をかけてくれる男子にグラッときちゃうんだから。だいたいさ、心が弱った時にそっと慰められてみなさいよ。このわたしでも、こいついい男かもって勘違いしちゃうわよ」
 俺は、それは一般論だろと否定しつつも、モジャ子も女子の一員だけに妙な説得力があると思った。
「いまごろ自慢の彼女、ほかの男子と手と手を握り合ってキスをしちゃってるかもよー」
「やめろよ、森下さんはそんな女子じゃないっていってるだろ。俺が迎えに行くのをずっと待ってるって約束までしたんだからな」
「あはははっ。おもしろーい。マジになってんの」
「性格悪いな」
「ごめんごめん。冗談だってばさ」
「自分の席に戻って自習しろよ」
「はいはい。勉強します勉強します。でもさー、マジで気をつけたほうがいいよ。真面目な女子ほどつまらない男に引っかかりやすいからさー。寂しいとどうしても近くの男に頼っちゃうんだよねー、女は」
 モジャ子は片手でもじゃもじゃした髪をかきながら、自分の席に戻らずそのまま教室を出ていった。
 俺はその後ろ姿を見送っていた。

 その日の夜--。
 俺はいつものように森下さんとトークアプリで会話をしていた。
>>森下さんのクラスは学園祭でお化け屋敷をすることになったのか。
<<わたしはおばけになってみんなを驚かすつもりよ。
>>森下さんらしいなー。
<<いまから楽しみ。
>>大変そうだね。部活もあって学園祭の準備でしょ。今日も練習だったんでしょ?
<<ええ、そうよ。
>>練習熱心だよね。こんな夜遅くまで。
<<2年生のわたしが手を抜いてたら1年にしめしがつかないわ。
>>そういえばさ、あれからヤリチ先輩とはどうなったの?
<<どうしたの、急に。
>>いや、ちょっと気になってさ。
<<なにもないわよ。
>>またデートに誘われたりしない?
<<誘われても全部断ってるわ。
>>まだ森下さんのことをあきらめてないのか、あいつ。
<<みたい。
>>まあ、森下さんがあんな奴を相手にするわけないけどさ。
<<うん……。
>>森下さんに聞いて安心したよ。

 会話が終わった後、俺はひさしぶりに例のサイトを覗いてみることにした。
 タブレットを手に取る。お気に入りに登録していた『青葉台高校・研究所』を開いた。
 サイトには新しい写真が続々と投稿されていた。
 みんな自分が撮った自慢の一枚を見せ合っているようだ。あいかわらず森下さんの写真が一番多かった。
 タブレットの画面を指でなぞっていると、女子生徒の名前がずらっと並んだサイドメニューの一番下に『その他』というリンクがあるのを見つけた。
「この前見たときあったかな?」
 疑問に思いながらリンクをタップすると、他のページと違って写真ではなく動画ウインドウが埋め込まれていた。
 ほとんどは体育の授業風景や水泳の授業を隠し撮りした短い動画だったが、つい最近投稿された動画だけ雰囲気が他と違っていた。
 投稿者名は『青葉台高校のゴールゲッター』という名前で、タイトルは『念願のポケモンをゲット』とだけ書かれていた。
 動画を再生すると、体操服姿の女子生徒がねずみ色のロッカーに両手を着いて、背後からハメられているシーンがいきなりはじまった。場所は教室の1/4ぐらいの広さで、ロッカーが並んでいる。床には青いベンチの置かれていて、どっかの部室っぽい。
 チラッと見えた感じだと、後ろの奴は体操服姿の男子生徒だ。スマホを左手に持って撮影しているのだろう。手前に女子の背中とブルマがあり、首から上の部分は画面から切れて隠れていた。ときおりチラチラと髪の毛の先が背中にかかるが、すぐに横に流れ落ちる。もしかしたら編集ソフトを使って余計な部分はカットしているのかもしれない。というか、特定されるとまずいのでバレないよう処理をしている。
 男は右手で女子の腰を掴んでパンパンと小気味よい音を立ててピストンしていた。ブルマをずらして挿入している。
「学校のクラブハウスか?? めちゃくちゃエロくないか、この女の子」
 校内という状況もさることながら女子生徒のスタイルの良さが目を引いた。以前、森下さんに下着姿を動画で送ってもらったが、あれと同等かそれ以上だ。
 身長は女子の平均より高く見える。脚がスラリと長く、肉感的なブルマのヒップラインには同じ高校生とは思えない色っぽさがある。背中越しで見えないが胸もなかなか大きそうだ。
『おおっ、やべー、チョー気持ちいいわ』
『ああっ、んっ……だめっ……先輩っ……ゆっくり』
『やっぱ≪ピ--≫のマンコは最高だわ』
『んっ、んっ……』
 おそらく名前だと思う箇所に≪ピ--≫という音がかぶされていた。
 ドキッとしたのはくぐもった女子の声だ。音質が悪くてうまく聞き取れなかったが、どことなく森下さんの声に似ていた気がした。
(この子、プロポーションだけじゃなくて声も森下さんに似てるな)
 もちろん森下さんのわけはないのだが、一度そう思うとどうしてもやらしい想像が頭を離れない。
 ただ会話から男が上級生で女子が後輩だとわかった。
 男の方はかなり場慣れした様子だ。これまでにも部室(?)で似たようなことを何回もしてきたのだろう。盛りのついたサルのような腰使いで、目の前にいる女子を性欲を満たすための道具のように扱っている。軽薄なしゃべり方もどことなくヤリチンを彷彿とさせる。
 一方の女子の方は従属的な感じで、男のピストンを必死に踏ん張って受け止めている。控えめな声を断続的に漏らしているだけだ。育ちの良さが伝わる。
 画面奥の窓はカーテンが締め切られていたが、赤い色が差していたので放課後だとわかる。たぶん部活中に先輩の男子が後輩の女子を部室に連れ込んでハメているのだと思った。
 一定のリズムで腰を叩きつけ続け、しばらくすると繋がったままビクビクと痙攣させた。
『ふぅー。やばっ。すげえ出た』
 腰を90度曲げたままの女子のアソコからゴム付きのチンポをずるりと抜いた。まるで外国人のように長い。
『ほら、これ』
 男子は使用済みのゴムを外して口を結ぶと、ぶっきらぼうに女子に渡した。
『そこに立てよ。撮ってやるからさ』
『ダメっ、顔は映さないで』
『へへへっ、首から下しか撮らないって』
『……』
 緩慢な動きで体を起こした女子はロッカーを背にしてこちら向きに立つと、受け取った使用済みのゴムを腰に挟んだ。
 軽く体操シャツをめくって、色白い下腹部を晒す。
 1つ、2つ、3つ……合計5つの使用済みのゴムがブルマの腰のところにぶら下がっている。どれもタプタプと精液がたまっている。
『今日も出した出した。ラブホでやったときの記録には及ばないけど』
『こんなにたくさん……先輩のすごい量だわ』
『≪ピー-≫も感じてただろ』
『それは……』
『へへへ、すげえエロいぜゴム付きブルマの格好。彼氏が見たらびっくりするぜ』
『……』
『そのまま体操服めくって胸を見せろよ』
 先輩の男子に命令されて、女子がスルスルと体操シャツをめくる。
 形のいい乳房がプルルンと顔を見せた。ブラジャーはつけていなかった。
「おっぱいでかいな。乳首もピンク色だし、あんまり遊んでないみたいだな」
 Dカップぐらいだと思うが、体が引き締まっているのでよけいに大きく見える。小さな乳首の色は鮮やかなピンク色で、男性経験は思ったほどないんだろうなと思った。動画中の反応もどことなく初々しい気がした。
 もしかすると処女を失ってまだ日が浅いのかもしれないと思った。昼間にモジャ子もいっていたが、真面目な女子がエロ目的の先輩に口説き落とされるなんてことは高校でよくある話だ。
 カメラは、ブルマの腰に使用済みのゴムを並べた女子を足元から舐めるように撮影する。
 肩まできてあとちょっとで顔が見えるというところで、両手で顔を隠した。唇にシャツを咥えている。
 ポニーテールをリボンでまとめた髪型をしていた。森下さんとまったく同じだ。
『おい、顔を隠すなよ』
『だめぇ、約束がちがいます』
『へへへっ、じゃあ、どこが気持ち良かったか言えよ。そうしたら許してやるよ』
『いや……!』
『言わないとこいつをネットにアップしちゃお。学校の奴らが驚くぜ。5、4、3、2、1--』
『待って……アソコが気持ち良かったです』
『アソコじゃないだろ。俺が教えた通りいえよ。怒らせたいのか』
『……マ、マンコです』
『≪ピ--≫は、マンコをどうされるのが好きなんだ』
『……先輩の太いチンポで奥までほじくられるのが好きです』
『へへへ、≪ピ--≫は大きい声でヨガるよな。はじめの頃は俺のことを嫌ってたくせによ。いまじゃ自分からケツも振るようになったしな。今日も一杯ハメたよな。何回やったか言えよ』
『今日は……朝と昼の体育と……部活中に8回犯されました……授業中なのに大きな声が出るぐらい気持ち良かったです』
『いいぜぇ、もっと教えてやれよ。中出しも何回もしたよな』
『はい……中出しもたくさんされました……危険日なのに、先輩が無理矢理奥まで突っ込んでいっぱい……』
『すげえ燃えただろ』
『……』
『返事は?』
『はい……ほんとはすごく興奮しました……』
『どの体位でされるのが一番好きなんだっけ』
『……バックで無理矢理されるのが……初めてを先輩に奪われた時みたいに……』
『あんときはちょーー燃えたよな。ラブホに寄った≪ピ--≫がヒィヒィよがるまでずっと犯し続けて』
『……初めてなのに……全部、先輩が私の中に……』
『いい思い出だろ。いまじゃ彼氏に内緒で部室やラブホでハメ放題だもんな』
『先輩が……いけないんです……』
『俺のせいかよ』
『だって……』

場所で動画はプッツリと終わった。
「もうちょっとで顔が見えそうだったのに。それにしてもすごいエロい体つきの女子だったな」
 顔がわからなかったのは残念だが、青葉台高校にこんなエロい女子がいることに興奮した。男が上級生ということは、女子は1年か2年ということだ。
 もしかすると同学年の女子かもしれないと考えたらますますエロく思えた。
 コメント欄には動画を見たと思われる『すごっ』とか『フェイクだろ?』『女子は誰だよ??』というコメントが並んでいた。
「神動画だな。いままで見たAVよりもエロいぞ」
 手ぶれも酷いし台詞もほとんどなかったが臨場感があって生々しかった。それに女子の雰囲気が森下さんとすごく似ていたのでドキドキした。
「俺も早くこんなふうに森下さんとエッチしたいな」
 そんなことを想像しながら、俺はその動画をオカズにシコシコした。

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