タブララサ

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5.クローゼット

作者:ブルー<< 前 タブララサ(5/5) 次 >> 壁に寄りかかって、何も考えないように天井を眺めていた。いきなりドアが開いて、二番目に顔を見たくないやつが立っていた。「なんだ、いんじゃん」と言って、了解もなしに部屋に入ってきた。「根暗は...
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4.土蔵

作者:ブルー<< 前 タブララサ(4/5) 次 >> 目をさましたとき、窓の外にはすでにまぶしい太陽が昇っていた。「まいったな。あのまま眠ったのか」 重たいまぶたを指でこすった。 なんだか昨日から今日にワープしたみたいな気分だった。薄手のタ...
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3.寝室

作者:ブルー<< 前 タブララサ(3/5) 次 >> 部屋に戻ってもベッドで寝返りばかり打っていた。頭には口もとを押さえて飲み下そうとするタマ姉の姿がこびりついていた。雄二はずぶ濡れになった俺を見てゲラゲラ笑っていた。あいつには話すことはで...
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2.浴室

作者:ブルー<< 前 タブララサ(2/5) 次 >> 結局、リンゴも食べ損ねてしまった。俺のぶんは雄二がとっとと食べてしまった。 マー坊は手柄を立てたようにタマ姉の膝に座ってリンゴを頬張っていた。あ~んと大きな口を開けて、タマ姉にリンゴを食...
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1.悪ガキ

作者:ブルー<< 前 タブララサ(1/5) 次 >> 玄関で靴を脱いでいると、背後からすごい勢いで駆けってくる足音が聞こえた。「くらえっ! スーパーライダーキーーック!!」というどこかで聞いたことのあるフレーズ。肉に足がめりこむ激痛が背中に...
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作者:ブルー向坂家に居候することになった貴明。帰ると、家にはマー坊という悪ガキそうな小学生がいた。(2011年投稿?)悪ガキ浴室寝室土蔵クローゼット