しょうきち

しょうきちさんの作品集

向日葵と月見草

3.夏風邪にはご用心

 今年の梅雨明けはなかなか訪れなかった。 もう7月も半ばだというのに、週間天気予報は3分の2くらいが傘マークで埋まっており、そうではない日も降水確率20%や30%が急などしゃ降りへと変わる事も珍しくない。 窓の外からはいつも雨の匂いが流れ...
向日葵と月見草

2.夜に開く蕾

 藤崎詩織の紹介によって高見公人との知己を得た美樹原愛であったが、積極的に話しかけたりは出来ずにいた。 生来の引っ込み思案により思春期以来まともに異性と話した経験もない身の上では、どうしたらいいのかまるで見当もつかず、きっかけが掴めなかっ...
向日葵と月見草

1.月見草の少女

 数年前に往生を遂げた往年の大プロ野球選手は言った。曰く『あいつやそいつが太陽を受けて輝く向日葵なら、俺は日本海にひっそりと咲く月見草』と。 女子の世界だってそうだ。 世の中の女子は、大別すると二種類の人種に分けられる。 太陽を総身に受け...
向日葵と月見草

向日葵と月見草

作:しょうきち  美樹原愛は、大人しくて引っ込み思案な高校三年生。 人並みに恋への憧れを抱きつつも行動には移せず、対照的に男子からモテる親友の藤崎詩織を羨みながら日々を過ごしていた。 そんな中、ふとした事から出会った同級生の高見公人...
デストロイザブレイン

3.真実のところなんて誰にも分からない

 再びきらめき高校屋上。 早乙女好雄は、どこからか持ってきたホワイトボードを設置し、二重丸に縦線を引いて外周に放射状の短い線を書き加えた女性器を模した卑猥なマークや、アルファベットのWXY、やたらとリアルなキノコの絵などを書き込みながら熱...
デストロイザブレイン

2.ダブルデートは止まらない

 東京都内、私立きらめき高校。 夏休みが終わり新学期を迎え、多くの生徒たちが久方振りに集まってくるこの校舎。その屋上では、軽薄そうな下卑た笑い声が響き渡っていた。「ブヒャヒャヒャヒャ、ウヒヒッ、ヒィーッ!」「おいッ、そこまで笑ってんじゃね...
デストロイザブレイン

1.大人の階段登れない

 それは、ある夏の暑い日のことであった。 閑静な住宅街、昼下がり。 既に残暑と言っていい時期に差し掛かっていたものの、この日の気温は今夏における最高気温を記録しており、近所の公園からはジリジリジリとうんざりする程アブラゼミの鳴き声が響き渡...
デストロイザブレイン

デストロイザブレイン

作:しょうきち  高見公人は、幼馴染みで恋人の藤崎詩織と、初体験を目指す。 登場人物高見公人(たかみ なおと)私立きらめき高校2年。幼馴染みの藤崎詩織に対し抱いていた積年の恋心を実らせ、夏休み中に遂に恋人に昇格した。学力は上の...
フラッパー

2.二人で朝まで

 気配のした方向、部屋の出入口辺りを見やるリューネが見たのは、目を点にして佇むマサキの姿であった。 マサキは言葉もなく呆然とその場に佇み、進むことも戻ることも出来ずにいるようであった。口をパクパクとさせ、何やら言葉を発したそうに見えるも掠...
フラッパー

1.セルフ

「あたし達、いつまでこのままなのかな……」 リューネ=ゾルダークは自室で一人ごちていた。 想いを馳せる対象は、想い人であるマサキ=アンドーの事である。 きっかけは、思い返せばマサキの発したほんの些細な『可愛い』という一言であった。 マサキ...
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