修学旅行で乗っていた船が難破して、何日がすぎただろう。
ぼくと絢辻さんは無人島に流れ着いた。

「橘くん、なにぼーっとしてんのよ」
「今日も救助船が来ないなと思って」
「とっくに死んだと思われてるのかも」
「そ、そんな」

「これでも見て元気を出しなさい」
「おお、絢辻さんの紐ビキニ! それもマイクロ!」
「単純ねぇ。私の裸なんて飽きるほど見てるくせに」
「それとこれとは別だよ」

「あせってもしょうがないわよ。幸か不幸か食料も水もたっぷりあるんだし」
「絢辻さんはタフだなぁ」
「私は漂流した相手が橘くんで良かったって考えるようにしてるの。そうすればすこしはポジティブになれるでしょ。さあ、早く泳ぎましょう」

「それとも、いまから私と子作りする? 青い珊瑚礁みたいに」
「なにそれ?」
「昔の映画であるのよ」
「へぇー、物知りだなぁ」

「日焼け止めクリームを塗ってちょうだい。このままだと救助される頃には真っ黒に日焼けしそう」
「ガングロギャルだね」
「なにそれ」
「知らないの? 優等生なのに」
「カチンと来る言い方ね」
この後、ぼくと絢辻さんは無事に救助された。



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