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4.土蔵

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作者:ブルー

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 目をさましたとき、窓の外にはすでにまぶしい太陽が昇っていた。
「まいったな。あのまま眠ったのか」
 重たいまぶたを指でこすった。
 なんだか昨日から今日にワープしたみたいな気分だった。薄手のタオルケットは居心地が悪そうにベッドの隅に追いやられていた。晴れ渡った青空だけが夏の1日の続きだと教えてくれた。今日も暑くなりそうだなと思った。
 いきなり俺に引っ張られたイルファは、頭上に「??」マークの点滅しているみたいに目がぐるぐると回っていた。メイドロボについて教えてほしいことがあるとかなんとか、思ってもいないことを口走ったと思う。とにかくその場をごまかした。部屋に戻っても俺はタマ姉のことが気になってしかたなかった。
 イルファは床にぺったりと女の子座りをして本棚にあった人気マンガの第一巻を読んでいた。まさか全巻読むつもりじゃないよな、と思った。
「気に入ったんなら持って行っていいよ」と俺はそわそわとして言った。
「とんでもない。貴明さまの物なのにそんな無作法できません」とイルファは律儀に首を振る。
「おなじ家だし、へんなところで遠慮しなくても」
 そのうちウトウトしてきて記憶は途中で失われてしまった。

「はあ。メイドロボって眠くならないのかな」
 起きたばかりで大きな息を吐いた。めんどくさそうに首を振っていた扇風機の電源を切る。顔を洗いに洗面所に向かうことにした。
 いつもならタマ姉が起しにきてくれるのに、と思いながらあくびをしていると庭に出たところで足が止まった。
 タマ姉が板張りの縁側を雑巾がけをしていた。驚いたのはそんなことじゃなくて、タマ姉の服装だった。濃紺のワンピースにフリルのついた白のエプロンを組み合わせた、メイドカフェで見るようなクラシカルなメイド服を身につけていた。本当に本物のメイドさんがいるのかと思った。
「やっと起きたの。だめよ、休みだからってだらけてたら」
 俺に気づいたタマ姉がこっちを見上げて微笑みかける。手の甲で汗を軽くぬぐった。見下ろす角度のせいで窮屈そうな胸元が目に入った。まるではちきれそうな胸元だ。それ以外は変わらない。少なくともそう見えた。
「なによ、ハトが豆鉄砲食らったみたいな顔して」とタマ姉が大きな目でキョトンとして言った。右手の人差し指を頬に当てて、首をかしげる。
「はは~ん、さてはタマお姉ちゃんのメイドルックに見とれてたな。どう、似合うでしょ」
 立ち上がったタマ姉は両手を腰に当てて、ネコっぽい瞳を輝かせていた。スカートがふわりと広がっていてファンシーなドレスのようだった。ふわふわのペチコートが見えていた。白ニーソには小さなリボンがあって、ツインテールの頭にはちゃっかりカチューシャまで乗っかっていた。あらためてタマ姉のスタイルの良さに見とれてしまう。本当にタマ姉は抜群のプロポーションをしている。むっちりとした太腿にニーソが張り付いていて、健康的な絶対領域が夏の太陽よりもまぶしかった。ただスカートが短いのが気になった。たぶんちょっと屈むと下着が見えてしまうんではないだろうか。

「似合ってるのは似合ってるけどさ」と歯切れ悪く答えてしまう。
「ふふっ。タカ坊も男ねえ」
「ちゃかさないでよ」
 正直に認めるのがなんとなく悔しい気がしてた。タマ姉は美人だから何を着ても似合うっていうか、人とは違うオーラ(風格?)がある。これがこのみだと子供っぽすぎるし、委員長だと色気が物足りない。二人には悪いけどやっぱりタマ姉が一番だ。ヒラヒラのメイド服とニーソがこれだけ似合うのはタマ姉だけじゃないかと思う。
「そんなの持ってたの?」
「んー、これを着てるのが見たいって。マー坊の家だとメイドロボはみんなこの服を着てるらしいのよ」
 そういうわけかと気が滅入った。昨晩の嫌な記憶がぶり返してきた。タマ姉の表情に変化はなかった。俺が覗いていたことを知らないからだ。マー坊が半裸のタマ姉にしゃぶらせて、自分専用のメイドロボだと宣言していたのを思い出した。
「どうしたのよ、急に深刻そうな顔をしたりして。タカ坊らしくないわよ」
 タマ姉が不思議そうに俺の顔を覗き込んでいた。さらさらと揺れる長くて赤い髪。優しいタマ姉の香りがする。それはまだ俺が幼かった頃の夏の日を思い起こさせた。
「なんでもないよ」
 わずかに口ごもる。我ながら子供っぽいと思った。少しだけ俺とタマ姉の間に距離が出来たような気がした。
「雄二は喜ぶんじゃないのかな。そういうのに目がないし」
「あー、あのバカね。いきなり人のことを大笑いしてくれたから軽く礼儀を教えといたわ」
「それはご愁傷さま」
 指をさして大爆笑した雄二がタマ姉の打撃によってボコボコにされる場面が容易に想像できた。俺はあの後どうなったのだろうか考えた。タマ姉にかぎってあれ以上のことがあったとは思えないけど、大人のタマ姉はそういう表情を隠すすべも持っているので表面上は読み取れない。俺にわかっていることは隣の部屋からは夜遅くまで人の動く気配がしてたということだけだ。

「あのさ、昨日だけど――」
 そこまで言いかけたところで嫌なやつが来た。あいつだ。会話を立ち聞きしていたみたいにタイミングが良すぎる。ランニングシャツに半ズボンの格好でタマ姉の横に立つと、離れた目で俺を見て鼻の下を指で擦っていた。
「今日は学校休みなの~。朝ごはんならとっくにみんな食べたよ」
 あろうことかタマ姉のお尻を触っていた。うわあ、こいつ殺されるぞ、と俺が目をつぶった。でも、いつまでたってもゴツンというゲンコツの音は聞こえなかった。わずかに身じろいだだけで、タマ姉はうつむいて下唇をかみ締めていた。まるで感情を押し殺すようにエプロンの端をギュッと握っていた。
「だ、だめよ、マー坊。タカ坊が見てるでしょ」
 タマ姉が小声でそう言うのが聞こえた。ぼそぼそとした声だった。
「べつに関係ないじゃん。タマお姉ちゃんは俺の専用メイドロボなんだからさ」
「そ、そうだけど」
 チラリと俺を見る、タマ姉。困った様子ですぐに視線を戻していた。

「いいこと教えてあげるよ、貴明お兄ちゃん」
 お兄ちゃん! こいつにそう呼ばれるとぞっとしない。あの間の開いた両目がニヤニヤと俺を見ていた。昨日より態度がでかくなっている気がした。マー坊の手がスカートの内側に伸びる。ベタベタと絶対領域の裏側やお尻を触りまくっていた。
「タマお姉ちゃんは今日から俺の専用メイドロボになることになったから。本当は昨日の夜からだけど」
「なんだよそれ」
「鈍いなあ。メイドロボはメイドロボだよ。あいつとかと一緒だよ」
 あいつっていうのはイルファのことだろう。頑張っているのを知っているだけにあいつ呼ばわりはいい気がしない。そうでなくてもイルファはそのへんの人間よりずっと人間らしい。
「寝言は寝ていえよ。子供だからってふざけてると痛い目にあうぞ」
「それなら直接きいてみれば?」
 俺はタマ姉を見た。
「そろそろガツンといってやってくれよ、タマ姉」
 無言。タマ姉は気まずそうに視線を足元に落としたままだった。両腕を胸の下で横にする。大きな息を吐いた。
「ほんとうなの……」
 冬の清流のような透明な声だった。
「本当って、何がだよ」
 声が裏返りそうだった。タマ姉の言ってる意味がわからなかった。
「うちで面倒を見てるあいだ私がお母さん代わりになってマー坊のメイドロボになることにしたの」
「なんだよそれ。どうしてタマ姉がこいつの母親代わりになる必要があるんだよ。だいたい母親とメイドロボじゃ話がずれてるんじゃないの」
「ごめんなさい、タカ坊。しばらく我慢して。もう約束したの」
「約束? ……おかしいって。タマ姉俺の目を見てよ。他にわけがあるんじゃ――」
 俺が詰め寄ろうとすると、かえってタマ姉は辛そうな顔をした。こわばった表情で唇を真一文字に結ぶ。
「タカ坊ならわかるでしょ、たとえどんな約束でも約束は大事だって」
「そうかもしれないけど」
 それ以上何も言えなかった。タマ姉は一度こうと決めると貫き通す頑固なところがある。型破りなくせにへんなところで古風だったりする。
 俺は「タマ姉がそう決めたんなら……でも、あんまり甘やかすのもどうかと思うよ。言うべきことはビシッと言って厳しくしつけないとこいつのためにもならないだろ。雄二や俺にしてるみたいにさ」としぶしぶ引き下がることにした。これぽっちも納得していなかった。本当はタマ姉を引っ張っていって本当の理由を教えてくれるまで話し合いたかった。でも、そんなことをすれば逆効果になるだけだろうと思った。
 唯一の救いは「ありがとう。やっぱり私のタカ坊ね」と言ってくれたときのタマ姉の笑顔だけだった。

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 おつかいから戻ると、台所でイルファが夕飯の下ごしらえをしていた。エプロンをしてパタパタと忙しそうに動き回っている。まな板で野菜を切ったかと思うとふきこぼれそうになっていた汁物の味見をして、それから腕まくりをしてお米をといでいた。無機質なセンサーの横で青い髪が気持ち良さそうに揺れていた。学生が期末試験を受けてるような真剣な顔だ。なんだか修行中のメイドロボというよりは新米のお嫁さんみたいだった。俺が買い物袋をテーブルに置くとようやく気づいてくれた。
「おかえりなさい、貴明さま」
 はにかむように微笑む。ほんのすこし心を洗われた。古い日本家屋の台所にすっかり溶け込んでいる。
「ここに置いとくね」
「はい。お疲れさまです。お買い物でしたら私が行きましたのに」
「重い荷物を運ぶのは男の仕事だってタマ姉にも言われてるしさ。どうせ予定もなかったしね」
「ふふふっ。今日も腕によりをかけて作るので楽しみにしててくださいね。えーっと、卵とみりんとお砂糖と……」
 イルファは買ってきた食材を見て、冷蔵庫にしまっていた。卵を扉の内側の段にひとつひとつ並べている。かすかに女の子の匂いがした。どっちかというとこのみに近い香りだった。太くも細すぎもしない黒ニーソの両足、見えそうで見えないラインが絶妙に計算し尽されている。
 俺は手持ち無沙汰もあってポリポリと耳の横をかいた。「そういえばタマ姉がいないみたいだけど」とたずねた。台所にタマ姉の姿はなかった。いつもならこのへんで腰に片手を当てて、これが向坂家伝来の味付けよとか厳しく指導しているのに。ついでにあいつもいなかった。
「環さまでしたらマサヤさまとご一緒です」
「あいつと!?」
 イルファが不思議そうに俺を見た。
「お庭の掃除をされているはずですよ」

 イルファの話を聞き終わる前に、足は庭に向かっていた。心臓がバクバクと胸を叩いていた。夏なのに不気味な寒気がしていた。二人の姿はなかった。池では色鮮やかな錦鯉が涼しそうに泳いでいた。ためしに呼んだ声はセミの鳴き声にかき消される。俺はタマ姉の姿を求めて庭の奥へと進んだ。
「いったいどこを掃除してるんだよ。というか、庭が広すぎるんだよ」
 いまさらながらうんざりとした。裏山も含めるととんでもない広さになる。塀で囲まれている敷地だけでも学校より広いかもしれない。そうして、その広い敷地を探し回っているだけで鼓動は意味もなく早まる。汗を吸ったシャツはべったりと体に貼りついていた。
 庭のはずれにある土蔵で足が止まった。いつもは閉まっているはずの扉がわずかに開いていたからだ。こんなところを掃除しないだろうと思いつつもとりあえず覗いた。

 全身が凍りついた。
 古めかしい裸電球が吊るされた薄暗い土蔵の奥に、床にしゃがんでマー坊の股間に顔を埋めているタマ姉がいた。銀色の塵がチラチラと舞っている。その周りには戦国時代を思わせる武者鎧あって、桐の箱や年代物の家具などが所狭しと並べられて置かれている。俺は悪い夢の続きでも見ているのかと錯覚した。
 でも、それはまちがいなく俺の大好きなタマ姉だった。メイド服の背中で赤いツインテールの髪が静かに波打っていた。ひんやりとした空気が外に向かって流れていた。ング、ング、とカチューシャをした頭部が前後にうごめいていた。肩にかかった髪がハラリと落ちる。
 うっとりと目を閉じて、唇を巻きつけ根元まで咥える。昨日見た、いや昨日よりも情感のこもったフェラチオ奉仕の再現だった。頬を窄めた横顔が淫靡さと哀愁をたたえている。まだ毛も生えていない陰嚢部分を片手で優しくマッサージしている。ねっとりとしゃぶって、顔を前後の動かす。
「えへへへ、タマお姉ちゃんもメイドロボらしくなってきたね。もっと舌を大きく出して、俺のチンコの味をインプットしないと」
 くそ生意気なあの顔だ。えらそうに命令している。両手をカチューシャの頭に置いて、ツインテールの根元を掴んで引っ張っていた。半ズボンは下まで下ろしている。まるでタマ姉を自分の道具のように扱っている。
「さっきのあいつの顔見た~? 最高だったよ。まだタマお姉ちゃんのことを自分の恋人だと思ってるんじゃない」
 ニヒヒと笑った。タマ姉の後頭部を押さえつけて、喉を突き上げている。ムウウーと、タマ姉が苦しそうに喉を鳴らした。

「あいつの前でタマお姉ちゃんのおっぱい揉んでやればよかったな。おもしろそうでしょ」
 魔界を抜け出した小悪魔のように目を曲げておかしそうに笑っていた。
 タマ姉は反応を示さなかった。伸ばした舌を横から絡めて無言でアレをしゃぶっている。
「あれ~。返事がないよ、タマお姉ちゃん~」
「んんむぅ、うぁ……」
 舐めるのをやめて顔を上げた。鼻先で反り返るアレを虚ろに見つめ「そんなことダメよ」と困惑した声色で返事をしてた。
「大人のくせに頭が固いなあ」
「タカ坊をこれ以上傷つけないで」
「そんなにあいつのことが気になるの?」
「あたりまえでしょ、タカ坊は私の一番大切な――」
「なにいってるの、タマお姉ちゃんは俺のメイドロボだろ。メイドロボってことはさ、この体は全部俺のってことだろ。それともやっぱりあのメイドロボにかわってもらう? あんまりおっぱいがないけどさ」
「くっ……」
「そうだよねえ。俺も断然タマお姉ちゃんがいいな。それにこのことがバレたら困るのはそっちだろ。まっ、俺のお嫁さんになってくれるって約束してくれたら別だけどさ」
「っっ……できるわけないでしょ」
「じゃ、こっちもむり。ほら続きしてよ、続き。そろそろあいつが帰ってくるんじゃないの」
 タマ姉がうなだれていた。自分の願いが聞き入れられずがっくりと肩を落としている。その後姿から義務感と親心のあいだで板ばさみになっているタマ姉の辛さが伝わってきた。ほんとはしたくないんだ、こんなこと。でも、相手は親戚の子供で幼い頃に母親を亡くしている。それを考えると傷つけるようなことはしたくないのだろう。視線を落としたタマ姉が右手でアレを握って、グチュグチュと扱きだした。顔を近づけて唾液をさらに吐きかける。日焼けした子供の体がピクンと反応した。
「あいつにもいつもこんなことしてたのー」
「…ンム、ハゥ、チュ……ときどき」
「タマお姉ちゃんみたいな美人が幼なじみってさ、すげーついてるよね。くそー、俺のタマお姉ちゃんに手を出しやがってさ」
「チュル……ピチャ、ンン、ハアアン……これからは毎日してあげるから」
「そんなのあたりまえだよ。俺はご主人さまだかね。ほら、もっと気持ちを入れてしなよ」
 さらに体を低くしたタマ姉が、裏側をレロレロと時間をかけて舐め上げる。潤んだ視線で見上げながら「ああん、はあん、んむっ、ペロ、ペロ……」と吐息を漏らしていた。邪魔な髪を片手で背中に払う。ハラリと明かりを反射した。根元を支え、先っぽをソフトクリームを舐めるように舌をはわせる。
(タマ姉、どうしてそんなに美味しそうにあいつのあれをしゃぶるんだよ)
 いつのまにか膝が震えていた。それなのに足は金縛りみたいに動かなかった。

「次はおっぱいでしてよ、へへへ」
 タマ姉の動きが止まった。視線を伏せた横顔が見えた。垂れかかる赤い髪に隠れる。
「……さっきのこと守って。タカ坊にもうひどいことをしないで」
「ちぇっ。しつこいな。そのことならさー。だめって言ったでしょ」
「それなら胸でしてあげない。家に電話して迎えに来てもらうしかないわね」
「へー、そう来るんだ。……わかったよ。そのかわりたっぷり気持ちよくしてくれたらだよ」
 あいつの目を見てからタマ姉がためらいがちな動きでメイド服の肩をずらす。純白の下着に包まれたはちきれそうな胸元がはだけた。指を引っかけてブラジャーの肩紐を横にやる。真っ白いバストがタユユンと弾んで飛び出した。重力に反抗するみたいに上を向いて重そうに揺れる。両手でそれを持ち上げて、直立するアレを挟みつけた。ズリズリとパイズリをはじめる。
「おねがい、早く出して」
 胸で扱きながら胸の谷間から顔を覗かせた先っぽをペロペロ舐める。尖らせた舌でアレの射精口を軽くほじくっていた。俺もされたことがある。タマ姉の胸はむにむにで柔らかくて挟まれているだけで幸せな気持ちになる。
「ううー、やっぱやわらけー。いきなり出そうだよ」
 マー坊が鼻の下を指でこすって歯を見せる。
「もっと強くはさんでよ。昨日したみたいズリズリ動かして」
「ん、はあ、あん、ああ、こ、こう……」
 持ち上げた胸ごとタマ姉が押しつける。荒くなりだした呼吸。静かにずり動かした。ときどきだるそうに首を振って胸にかかった髪を払う。タユンタユンの乳房がやわらかに形を歪めていた。
「お姉ちゃんの乳首が当たってクニクニしてる」
「はあ、ああ、いいのよ、このままお姉ちゃんの胸に出しなさい」
「ハアハア、顔にかけるんだい。もっと唾を垂らして、そのまま舐めて」
 息を荒げて命令する。タマ姉の顔もだんだん赤くなってきた。べっとりと唾を垂らしてアレに吐きかける。ヌチュンヌチュンと唾液の絡まる音がしていた。そのまま首を曲げて咥える。「チュ、チュルッ、ンンー、ハウ、ンムゥ」と色っぽく鼻を鳴らしていた。まるでいやらしいビデオで見る女性みたいに。
「ううう! でるっ、でるよ、タマお姉ちゃん!!」
 短いうめきをもらしたあいつが腰をせり動かす。タマ姉の顔に向かって思いっきり射精を開始した。壁まで飛びそうな勢いで精液を振りかける。あっという間にタマ姉の顔は白い粘液でドロドロになった。粘っこい精液が顎の先から胸元にドロリと垂れる。
 タマ姉は目を閉じたまま彫像みたいに固まっていた。白い粘液がところどころにこびりついた顔で上を向いて、ハアハアと肩を上下させていた。
「へへへっ。またすごい出た。最高だよ、タマお姉ちゃん」
 満足した様子で歯を見せて笑っていた。射精したばかりのアレをタマ姉の口にねじ込んで、腰をぐんぐん押しつけていた。ジュルジュルと残り汁をすする、タマ姉。ンン、ンクッ、と喉に絡まる粘液を飲み下していた。

「どう? 小学生のせーしおいしい?」
「ンチュ、チュルッ、プハッ、ンン、お、おいしいです……」
「子供のせーしを嬉しそうに飲むお姉ちゃんって笑えるよね。そうだ、ご褒美あげるよ」
「……そろそろ夕食の様子を見に戻らないと」
「だめだって。いい働きをしたメイドロボにご褒美をあげるのはご主人さまの役目なんだよ。それでまたがんばれるでしょ。そこの壁に手をついて、メイド服の後ろをめくってよ。それともやっぱりあいつに教える?」
「っっ……!!」
「心配しなくても昨日みたく舐めるだけだよ。入れたらタマお姉ちゃん怒るでしょ?」
「あたりまえよ……いくらマー坊でも許さない」
 一瞬だけタマ姉の目つきが鋭くなった。膝に手を着いて立ち上がる。近くの壁に体を向けた。腰を屈めて、濃紺色をしたスカートの後ろを片手でめくった。ヒラリとペチコートがめくれ、上品なシルクの光沢が見えた。大きな桃の形に沿ってムチムチに引き伸ばされ包み込んでいる。その下ではニーソの大人びた長い脚がスラリと伸びている。
「パンツもおろしなよ」
「くっ」
 タマ姉が唇をかみ締める。後ろに回した両手で下着を膝のところまで下げた。むっちりと成熟した臀部が露出する。まるでミルクを溶かしたみたいにシミひとつない。驚いたのはタマ姉の脱いだ下着が濡れていたことだった。やはりタマ姉は肉体的に興奮していたんだと心が痛んだ。
 俺は息がつまりそうだった。見ていることしかできない自分が情けなかった。すぐにでも飛び出してあいつを殴り飛ばしてやりたい。でも、そうなるとタマ姉も傷つくことになる。俺をかばおうとしている気持ちを踏みにじるような行為をしたくなかった。
「それじゃ高くて舐めれないよ。もっと腰落としてさ」
 子供の手でタマ姉のお尻に触れる。それだけでタマ姉の腰がビクッと怯えるように動いていた。壁に片手を着いた姿勢で、心配そうに後ろを見ようとする。
 タマ姉が腰を落としたのを確認すると、肉付きのいいお尻を両腕で抱えるようにして顔を近づける。ベロンベロンと団子っ鼻を埋めるように舐めはじめた。
「ああーん、んあーー」
 直後にタマ姉が眉間に深いしわを寄せて、まともじゃない声を上げた。あわてて手で口を塞いでいた。外に声が漏れるのを気にしたのだろう。ンン、アンン、というくぐもった声は土蔵の外まで届いてた。お尻の表面がわずかに震えている。着いた手の爪を壁に立てている。
「ハアハア。すごいよ、タマお姉ちゃんのオマンコ。昨日よりドロドロだよ。そんなに気持ちいいの、俺に後ろからオマンコ舐められて」
「ンク、ああー、ンー、ちがう」
「えへへへ。大人のくせにウソは良くないよね。お姉ちゃんはご主人さまにオマンコを舐められて喜ぶメイドなんだね」
「アアッ、んあ、ああん」

 タマ姉の膝がガクガクしだした。頭のカチューシャも小刻みに震えている。必死にたえているのが見てとれた。でも、その努力をあざ笑うかのようにあいつの舌に舐められて腰の震えがなまめかしさを増していく。まるでタマ姉の奥に秘められた性感を掘り当てられるように。
 控えめな喘ぎとともにタマ姉が腰を切なげにくねらせはじめる。あいつは濡れたタマ姉のアソコだけでなく、一番感じやすい部分も適度に刺激していた。どこまでエロ知恵の働くやつなんだろうと寒気がした。一歩一歩着実にタマ姉の体と精神の両方を追い詰めている。
「はあん、んんっ……終わりにして」
 タマ姉が吐息混じりの弱音を吐いていた。額に汗が光る。瞳はうるうるに潤んでいた。そうしてるあいだも腰をずっともじつかせている。タマ姉の膝が重力に負けて崩れそうなのが怖かった。
 その様子を感じ取ったようにあいつの鼻息はさらに荒くなっていた。
「ハアハア、タマお姉ちゃんが俺のベロで感じてるぅ」と息を吐いて、サルみたいな顔を真っ赤にしていた。タマ姉の腰を引き寄せるようにして顔を押しつける。「ここも舐めてあげるよ」と言った。

 俺の心臓がドクンと反応した。そこがタマ姉の一番の弱点のことを言っているとわかったからだ。つまり後ろの穴だ。タマ姉はそこが信じられないほど弱い。俺としたときにも目をトロンとさせて感じていた。無敵のタマ姉にとって唯一の急所といっていいかもしれない。
「ああんー、ああー」と、顔を横に向けてタマ姉が腰砕けの声をあげる。これまでとは種類の違う耳の奥に粘りつく声だ。腰を高く跳ね上げ、左右の膝を曲げたり伸ばしたりをはじめた。そうして大きなお尻を右に左にくねらせていた。
「だめ、そこはほんとにっ、やめっ」
 切羽詰ったタマ姉の声。気色ばんだ顔色に普通ではない動揺がうかがえた。弱点であるアナルをあいつの舌で穿られ、性感が一気に昂ぶったのだろうか。壁に両手を着いた状態で、腰を淫らにグラインドさせていた。
「いやー、いやー、そこは舐めないでー」
 何度も叫びながらお尻をくねくね動かしている。
「んぷっ、暴れたらちゃんと舐めれないよ。お尻の穴、そんな気持ちいいの?」
「はあー、ああー、舌を抜いてっ、奥をかきまわさないで」
「えへへ。いいこと知っちゃった。もっと気持ち良くしてあげるよ」
「落ちちゃうっ、お尻が落ちちゃう……むぅぅー、お願い、許して」
「落ちるってどこに? タマお姉ちゃんってお尻で感じる変態だったんだね」
 タマ姉のアナルにあいつの舌がドリルにねじ込まれる。
 タマ姉が大きく口を開けて両目を見開いてガクガクと痙攣していた。舌を突き出して小刻みに震わせている。
「むうう、ちゅうちゅうぅ、ちゅぱっ。タマお姉ちゃんどう? お尻の穴気持ちいい?」
「むうう、んむー、ああー、ウソよ、こんなの……子供に舐められてるぅ」
「まだまだもっと感じさせてあげるよ。奥まで舌でほじくってあげるね。ねえ、あいつより興奮するでしょ」
「だめえー、だめえー、熱いっ、お尻が焼けるぅぅ!」
 俺の知っているタマ姉とは違う声だった。息もまともにできないみたいに苦しそうで、眉間に深いしわを寄せて、唇をかみ締めて引き縛っている。顔が真っ赤になって、ああ、タマ姉は本気で感じているんだ、と血の気が引いた。手は汗でべっとりで、心臓は大きな音を立てっぱなしだった。心の奥で、タマ姉を助けなくちゃ助けなくちゃと思っていたけど、どうしても足が動かなかった。入っていってあいつを殴ったとしてそのあとでなんと声をかければいいのかわからなかった。

「やああ、んーー、ああー、はあん」
 ついにタマ姉が糸を引く喘ぎを漏らしはじめた。あいつの指がアソコを同時に弄りだしたのだ。まだまるっきり子供の指先だ。むちむちの絶対領域までビショビショに濡れている。それに平行して表情にあった緊張が緩んできた。引き縛っていた唇を半開きにして、瞳をトロンと潤ませる。どこを見ているのかわからない焦点のぼやけた視線だった。喉を震わせて「ああんー、いいー、感じちゃうぅ、だめなのにぃぃ」と口走る。膝を曲げて広げ、身長の低い子供が舐めやすいように自分から腰をさらに落としていた。
「んんーー、ごめんなさい、タカ坊っ!!」
 いきなり名前を呼ばれて背中がゾワリとした。感情のたかぶった声で謝りながら、あいつに尻の穴を舐められて腰だけで身悶えしていた。今にも壁に着いた両手が滑り落ちそうな体勢で膝を震わせ、顔をあられもなく歪めてかすれた声で喘いでいる。アソコにあいつの指がずにゅうって入っていった。いやらしい汁が床に飛び散っている。感じまくるタマ姉が腰をくねらすたびにメイド服からこぼれたバストがタユンタユンに揺れていた。後ろを舐められれば舐められるほど、タマ姉が壊れていっている気がした。タマ姉自身、自分の身に何が起きているのかわかっていないのかもしれない。

「ハアハア、タマお姉ちゃん。俺もいいでしょ」
 ニヤリと笑ったあいつが背伸びをしてアレを近づける。ニヒヒとエロそうにあの離れた目と目を動かしていた。メイド服の腰に子供の手を置いて、ヌッチョンヌッチョンに押しつけていた。
「ああん、それはだめでしょ……そこはタカ坊だけなのっ」
 とっさにタマ姉が片手でアソコに蓋をする。でも、違った。
 あいつは、はじめからタマ姉がそうするのを予想してたみたいに後ろの穴に一気に突き刺した。ぐちゅりっ……って、まるでいつもそうやってメイドロボを玩具にしてるみたいに、背後からタマ姉のアナルと繋がっていた。
「むぐぅ、ぐぐぐ……」
 全身が電流を打たれたように両目を大きくした、タマ姉。空気を求める様子で口をパクパクさせていた。片手を壁に着いた姿勢のまま腰だけがガクンガクンとわなないている。「う、うそ……」という声が途切れて聞こえた。
 まさかそこを狙うわけがないと油断していたのだろう。だが現実にはタマ姉のアナルにはあいつのアレが深々と挿入されてしまっている。それはまぎれもない現実だ。タマ姉があいつにアナルレイプされた! 狭い入り口はムリムリと広がり、ズブズブと奥まで埋没していた。
「ハアハア、やってぞ! これでタマお姉ちゃんのケツは俺の物だよ!!」
 子供が玩具をもらって喜ぶ無邪気な声でヌチュヌチュとタマ姉のお尻にチンコをねじ込む、あいつ。子供の手を伸ばして下向きの胸を揉み搾る。半分、子供がタマ姉の背中にかぶさるような格好だ。背が届かなくてつま先は床から離れかかっていた。そのまま鼻の下を伸ばして、子供のお尻をせっせと叩きつけまくっている。
「あああっ、やあっ、だめぇー、抜いて、抜きなさいっ!!」
 タマ姉はあわてまくりだった。パニックに近い状況になって、声が悲鳴に近くなっていた。いつもは落ち着き払った表情をくしゃくしゃにして、両目を涙に潤ませていた。

(ウソだ、信じられない……タマ姉があんな子供に襲われるなんて)
 俺は口の中が乾いていた。どうしても目の前の現実を現実として受け入れることができなかった。冷たい汗が背すじを伝って流れるのを感じていた。
 不意打ちでアナルを犯されたタマ姉のお尻にはじっとりと汗がにじんでいた。あいつはサカリのついた小学生だ。タマ姉のアナルを奪うのに成功してすんなりやめるわけがない。タマ姉にしても後ろで感じることを体で知っている。どこまで堪えることができるのか、それが心配だった。本当に頭が真っ白だった。俺はこれ以上タマ姉の体が汚されないことを願っていた。
「ああ、タマお姉ちゃんのお尻の穴すごいよ、気持ちいいよ、チンコ千切れそうだよ」
 調子に乗ったあいつがズンズンとタマ姉のお尻にチンコを埋めている。
「抜いてっ! こんなのまちがいよっ! 正気に戻って、動いちゃだめぇぇぇ」
 タマ姉は気力を振りしぼって、あいつに禁断のアナルセックスをどうにかしてやめさせようとしていた。でも、その声と顔つきは、あいつが腰を突き込むたびに変わっていった。手がずるずると壁を落ちて、顔から床に崩れ落ちる。膝を着いて、まるでおあつらえ向きの格好でお尻だけを高く掲げてしまった。
(まずいよ、タマ姉! そんな格好したらあいつにお尻の穴を犯されまくるに決まってるじゃないか!!)
 俺は心の中で必死に叫んでいた。
 でも、それがメイド服の格好でお尻を高く掲げているタマ姉に届くわけもなく、恐れていたとおりあいつの魔の手がさらにお尻の奥まで届きやすくなるだけだった。体の大きなタマ姉に後ろから抱きついて、気持ち良さそうに腰を前後に振りたてる。お尻の穴がめくれるのが見えた。どんどんとタマ姉のアナルがあいつのアレに馴染んでいる証拠だ。グッチュン、グッチュン。ズブズブ、ムリムリ……。もしかすると内側からアレの形を覚えさせてタマ姉のアナルを自分の物にしようとたくらんでいるのかもしれない。アレを打ち込むリズムで、むっちりとしたお尻の表面が小気味良く波打っていた。

 そのうちタマ姉は唇を半開きにして、「あっ、ああんっ、んんー」という甘い喘ぎをもらすようになっていた。嫌がったり逃げようとする様子はなかった。どことなくうっとりとした表情で、一気にアレをねじ込まれると「ンンーー」とまるで快感をかみ締めるようにお尻を打ち振るわせていた。
「ごめんなさい、タカ坊。私を許して」と言う声がかすかに聞こえた。
 俺はその吐息混じりの声に激しく胸が締め付けられた。
「い、いくよ、タマお姉ちゃん。お尻の中に俺のせーし出すからね!」
 エロガキの顔をしたあいつがタマ姉のお尻に強く腰を叩きつけた。タマ姉が「はあ、ああんーー」と眉根を引き締め、きつく両目を閉じ合わせた。お尻の穴で繋がったままの臀部をなまめかしく痙攣させる。ひとしきりねっとりと揺り動かした。タマ姉がお尻で達したときのクセだ。俺は小学生相手にお尻の中に出されてイカされたのか……と心臓が鷲掴みにされた気分だった。
 周りではうるさいぐらいに蝉が鳴いていた。

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