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6.放課後

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 きらめき高校の校庭のはずれには古い大きな樹がある。卒業の日に、その場所で女の子から告白して生まれたカップルは永遠に幸せになれる、という伝説があり、伝説の樹と呼ばれてとても大切にされている。詩織もこの伝説を信じている。むしろ学校で一番の信奉者といってもいいぐらいだ。
 テニスコートはその伝説の樹が見える、サッカー部や野球部が練習している運動場の横を歩いた先にある。ハードコート4面で、それぞれ男子テニス部と女子テニス部が2面ずつ使用している。
 コートに到着すると、仲間たちとの挨拶も早々に詩織はストレッチを開始した。
 テニスウェア姿で膝に両手を着いて屈伸をする。肘に腕をクロスさせて、肩の筋肉を念入りにほぐした。
 地面に座ってスラリとした両足を開脚して、体を倒して両手をつま先に伸ばす。ポロシャツの胸がたわわに弾んでいる。
 テニスは意外と下半身に負荷がかかるスポーツだ。急にはじめるとケガをするリスクが高い。
 ウォームアップが終わると他の部員とショートラリーをする。
 20分ほどミニゲームで汗を流した。
「すこし休憩、詩織」
「ええ。いい練習になったわ」
「この調子なら、今度の都大会はいいところまでいけるんじゃない」
「もっとバックハンドの精度をあげないと」
 詩織はラケットを壁に立てかけると、水飲み場に行き、蛇口の栓を開ける。
 耳元の髪を指先でかきあげ、コートを囲むギャラリーに見えないようにテニススカートの後ろを両手でしっかりと押さえながら身を屈めて口をつけた。色白の太腿裏とピンクのアンスコがチラリと見えている。
 そのチャンスを狙って、スケベな男子たちがスマホを構えてシャッターを切る。
 いまでは慣れてしまったが、内心はいやだなと思っている。
 スポーツタオルで汗を拭くと、ベンチに座って、しばらく他の部員と女子トークに花を咲かせた。
「ねえ、詩織。替えのボールない? サーブ練習に必要なの」
「予備は切れたの?」
「新しいのが部室にあるはずだけど」
「それなら私がついでに取ってくるわ」
「悪いけどおねがい」

 詩織は1人でコートを後にする。
 まだ練習中なのでクラブハウスは静まり返っていた。
「あった。これね」
 ロッカーの横に新品のテニスボールが入った缶を見つけた。
 それを手に部室を出た。
「おかしいわ……男子テニス部のドアが開いてる。だれかいるのかしら?」
 隣のドアが10センチほど開いているのが目に入った。
 部員は全員、外にいるはずだ。
 不思議に思った詩織は隙間を覗いた。
「えっ!?」
 思わず声が出かけて、あわてて口をふさいだ。
 視線の先には、ハヤシと美樹原愛(みきはら・めぐみ)の姿があったのだ。
(どうしてメグがここに?? ……いったいなにをしてるの??)
 ハヤシはベンチに腰を下ろし、制服姿の愛はしゃがむようにして床に膝を着いている。
 栗毛色の長い髪とパッツンと切り揃えた前髪、小動物を思わせる横顔。
 詩織が驚いたのは、ベンチに座るハヤシがズボンを下げて下半身を露出させていたことだ。
 小型のエイリアンを思わせるグロテスクな男性器が反り返っている。
 詩織は実物を見たのははじめてだ。
 それだけでも驚きだが、愛が片手で勃起した男性器を上下に扱いているのに目を疑った。
「おう、おふぅ」
 へちまみたいな顔をしたハヤシは、酒に酔ったみたいに鼻を膨らませて後ろにのけぞる。
「やべぇ」
「すごい……先輩のカチコチです」
「いいじゃん。メグちゃんの手コキのおかげだよ」
「先輩に気持ちよくなってもらえてうれしいです」
「そろそろ口で咥えてよ」
「……んっ」
 愛はまぶたを閉じて口で輪っかを作る。
 ゆっくりと顔を沈めて、わずかにくぐもった声をもらした。
 詩織の視線の先で、内気でおとなしい愛の口にハヤシの男性器が飲み込まれていく。
 ズルズルと半分ほど消えた。
(しんじられない……メグが先輩のを!?)
 子供だと思っていた親友の痴態に詩織は動揺が隠せない。
 心臓がドッドッと音をたてている。
 交際の経験のない詩織でも、これがフェラチオ行為だという知識はあった。
 二人は付き合っているので密会していても不思議はないが、まさかここまで関係が進んでいるとは思っていなかった。
「もっと奥までしゃぶれる?」
「ふぁひぃ」
「メグちゃんの口の中、あったけぇ~」
「んふぅ、ふぅぅ」
 愛は顔を上下に動かしはじめた。
 栗毛色の、パッツンと切り揃えられた前髪が揺れている。
 さすがに奥まで咥えるのは苦しいのか、すこし辛そうな顔をしている。
(ここは学校よ……高校生なのにまだ早すぎるわ)
 心の中で愛に注意する一方で、詩織は目を離せない。
 親友のフェラチオ奉仕姿を見つめている。
 汚くないのかしら、男の人がおしっこをする場所なのにと率直に考えたりする。
「メグちゃん、おっぱいを触ってあげるよ」
 満足そうなハヤシが腕を伸ばして愛の胸を触ろうとする。
「ぷはっ……」
 愛は口からハヤシの男性器を吐き出した。
 唾液の糸が光っている。
 上目づかいで子犬のようにフルフルと首を振った。
「はずかしい……」
「どうして?」
「……私、詩織ちゃんみたいに大きくないから」
「いつもゆってるじゃん。これぐらいのおっぱいが俺は好みだってさ」
「本当ですか?」
「ホントホント。詩織ちゃんはおっぱいが大きいだけで石頭だろ。その点、メグちゃんはこうしてチンポもしゃぶれるし、ずっと大人じゃん。っていうか、詩織ちゃんって真面目すぎて面白みに欠けるんだよね。あと男子にチヤホヤされすぎて、自分のことを学校のアイドルだってマジで勘違いしてそう。素直なメグちゃんとは大違いだよ」
「そんなふうに言われたのはじめて……いつも詩織ちゃんと比較されてバカにされてたから」
「ハハハ。周りの男子は見る目がないね。俺にとっては詩織ちゃんよりも最高の恋人だよ」
「……うれしい……私も先輩のこと大好きです」
 いつもは気弱な愛の瞳が感動に潤む。
 ハヤシのタッチに身を委ねた。
(ひどいわ……さっきは私が一番だっていったのに……)
 ハヤシと愛のやり取りを見て、詩織は小さくないショックを受けていた。
 愛より詩織の方が魅力的だと口説いた、あの言葉はウソだったのかと憤る。
 これでは胸を触られてドキドキした自分がバカみたいだ。
「メグちゃん、ここに立って」
「ああっ……ハヤシ先輩っ……はずかしぃです」
「ハァハァ、ちっぱい胸が可愛いね。感度もいい」
「ああん」
「乳首が弱いね」
「あっ、んー……声がでちゃう」
「こっちはどうかな」
 部室の真ん中に愛を立たせて、かなり控えめな胸を愛撫する。
 セーラー服をめくって、水玉模様のブラジャーをずらした。
 顔を近づけて乳首を吸いたてる。
 小柄な愛が身をくねらせて栗毛色の髪を揺らした。
 スカートの内側に右手を忍ばせて、パンティーの中を直接触る。
 クチュクチュと密やかな水音が詩織の耳に届いた。
(メグのあんな顔、見たことない……先輩に大事な場所を触られて感じてるの……)
 詩織はドアの外でしゃがんだ。
 ハヤシに胸を揉まれた感覚がよみがえる。
 忘れようとしても忘れられない。
 体が熱くなり、清楚なアイドルフェイスが上気する。
 危ない感覚に包まれていた。
(胸だってお尻だって、私の方が絶対スタイルがいいのに……大人っぽさも負けてないはずよ)
 もともと詩織は負けず嫌いの性格だ。
 普段は表には出さないが、美少女としてのプライドがある。
 たとえ相手が愛でも同じ女子として負けたくない。
 知らず知らず詩織の指先は、テニススカートの奥にあるアンダースコートの股間を触っていた。
 しゃがんだ姿勢で膝と膝を開いて、右手を静かに上下に動かしている。
(だめよこんなこと……いけないわ)
 自分で自分に言い聞かせる。
 真面目な詩織はオナニーをほとんどしないが、年頃なので性に興味がないといえばウソになる。ハヤシの相手が愛でなければ、すぐに立ち去っていた。
 詩織の中心が熱化してじっとりと湿りだした。
 アンスコに小さな黒いシミができる。
 その場所を中心に指を往復させればさせるほど止まらなくなる。
 はしたないという気持ちと、思春期の肉体から生まれるごく自然な欲求が詩織の内面で葛藤する。
「すごく濡れてるよ。メグちゃん、気持ちいい?」
「き、気持ちいいですぅ」
「どこが気持ちいいか教えただろ」
「先輩の指にいじられて……愛のおマンコが気持ちいいですっっ」
「へへへっ。やっぱメグちゃんの方が詩織ちゃんよりセクシーじゃん。子供マンコがパックンちょだ」
 愛のパンティーを斜めにずり下げて、ハヤシの指が幼い割れ目にめり込む。
(ああ……メグ……)
 詩織は固唾をのんだ。
 指でクリトリスの場所を押しつぶす。
 内股をすり合わせ、思わず快感を噛みしめた。
 
 一瞬、部室のハヤシと目が合った気がした。
(あっ!? 見つかった??)
 あわてて顔を隠した。
 急いで立ち上がって、駆け足でその場を離れる。
 クラブハウス棟出てコートへと走った。

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