風呂を覗いていたのは詩織にバレてた。
当然といえば当然だ。
紆余曲折あったけど、詩織とキスをするのに成功した。
学校帰りに、詩織の部屋でだ。
これもいろいろと経験してきたおかげ?
胸を揉んでも怒られないどころか、はずかしそうに体を震わせて感じていた。
このまま最後までって思ったけど、さすがに止められた。
セックスはまだこわいらしい。
かわりに手でいたわるようにしてくれた。
優等生の詩織に手コキをしてもらった感動は計り知れない。
とても気持ちよくて、あっというまに射精した。
「男の子って大変ね。いつもこんなに出るの?」
興味津々だった詩織も目を丸くしてびっくりしてた。
「教室で好雄くんに話しかけられたわ」
思い出したようにいった。
ベッドにすわって、制服のリボンを直している。
「なおとにいわれたとおり、ずっと口をきかないようにしてたのよ」
「どうせろくでもない話だろ」
「またモデルになってほしいって。写真の評判がよかったみたい」
「アイツも懲りないヤツだな」
詩織ほどの美少女なら編集者の目に止まらないわけがない。
雑誌の売り上げも倍増だ。
「なおとに相談したほうがいいと思って」
「詩織はどうしたい?」
「賞品を優美ちゃんにプレゼントしたいらしいの。妹思いで感動しちゃった。そのためなら協力してあげてもいいかな」
優美ちゃんは好雄の1つ下の妹だ。
あいかわらず詩織は甘い。
そんなの100%ウソに決まっている。
「意外。ああいう写真を撮られるの毛嫌いしてたのに」
「モデルなら我慢しないとダメよね。それに男子はそういうのが好きでしょ」
グラビアモデルとして模範的な答えだ。
エロイ雑誌に載るってことは、大勢の男たちに詩織がオカズにされるってことだ。
幼馴染としてすごく複雑だ。
(まてよ。詩織とエッチできるチャンスかも)
ふとひらめいた。
いままでなにかあるたびに詩織との距離が縮まった。
この件をクリアすれば、もしかしてもしかする。
「なおと、聞いてる?」
「ごめん。考えごと」
「ねえ、どうしたらいいと思う? 私、なおとの決めたとおりにするわ」
「……そろそろ許してやってもいいかな。好雄も反省してるみたいだし」
「ふ~ん……パンチラよりもっとすごい写真を撮られたりして」
詩織のなにげない一言にドキッとした。
好雄のことだ、その可能性はかなり高い。
前回よりも露出度がアップした写真を撮ろうとたくらんでいるはずだ。
「好雄に約束をさせる。それなら安全だよ」
「なおとがそこまでいうならわかったわ。明日、 好雄くんに返事をするわね」
まるで俺の気持ちを見透かすように詩織は口元に微笑みを浮かべた。
**************************
放課後、前回と同じレンタルスタジオにやってきた。
俺が好雄に出した条件はこうだ。
・撮影時間は1時間。俺はスタジオの外で待機
・10分おきに報告する
・詩織が嫌がることはしない
「それじゃあ、撮影がんばってくるわね」
「なにかあったらすぐに呼べよ、詩織」
「わかったわ。なおとは雑誌でも読んでまってて」
ドア前で詩織と話す。
「専属マネージャーみたいだな」
軽口をたたく好雄に連れられて詩織がスタジオに入るのを見送る。
俺は近くの椅子にすわった。
冷房が効いていてとても涼しい。右を見ても左を見ても、廊下にはだれもいない。
まるで日曜の学校のようにとても静かだ。
(好雄のヤツ、撮影前から詩織にベタベタしやがって)
移動中のバスの車内から詩織の肩に腕を回していた。
好雄いわく、撮影は事前の打ち合わせと雰囲気作りがとても重要らしい。
あれやこれや話しかけて、俺が会話に入る隙もなかった。
雑誌を手に取ってパラパラとページをめくる。
しばらくして最初の連絡がきた。
スマホのメッセージアプリをタップする。
<<撮影開始
短いメッセージとともに、きらめき高校の制服姿で両手を体の前にした詩織の写真(正面を向いた立ち姿)が添付されていた。
白い壁の背景、先日にはなかった赤い花が飾ってある。
トレードマークのヘアバンド・胸のリボン・つややかなストレートヘア。表情もリラックスしていて自然な感じだ。
学校の入学パンフレットに使われてもおかしくない。
2枚目は制服のスカートを腰の位置までたくしあげている写真だ。
遠くを見つめるような表情。レースの刺繍がデザインされた、淡いピンクのパンティーを身に着けていた。
おそらく撮影のために自分で選んだ下着だ。
いつものよりおとなっぽい。
(ペースが早くないか。詩織もこれぐらいは覚悟のうちだろうけど)
早くも前回の撮影ポイントに追いついた。
悔しいけど写真に対する熱意だけは認めるしかない。
ほめて、はやし立てて、おだてて、自尊心をくすぐる。
好雄は女子をその気にさせる天才だ。
<<お宝写真を撮ってもいいか?
<<詩織ちゃんがおまえの許可がないと絶対嫌だっていってる
好雄からメッセージがきた。
>>どういうのだ?
<<おまえが好きそうなの
<<ダメなら撮影は終わりにする
返事をせかすような内容だ。
(おれが好きそうな写真ってどんな写真だ? 相当きわどそうだけど)
好雄がわざわざ許可を求めるぐらいだ。
かなり危険な香りがすると同時にすごく興味をそそられた。
>>全部見せろよ
送信ボタンを押したあとで心配になった。
好雄のいうお宝写真がどのレベルなのか。
好雄は、俺とのやり取りが表示されたスマホ画面を見せるはずだ。
どちらにしてもいまさら取り消すこともできない。
これで詩織が拒む理由がなくなった。
・
・
まっている時間がとても長く感じる。
何度もスマホの時間をたしかめた。
ようやく連絡がきた。
ドキドキしながらアイコンをタップする。
上下とも下着姿になった詩織が映っていた。
淡いピンクのブラジャーとパンティー、片手で軽く髪をかきあげて照れくさそうにほほ笑んでいる。
均整の取れたスタイルとあいまって、高校生らしい上品な色気を見事に演出している。
<<なかなか制服を脱いでくれなくて苦労したけど、おまえのおかげで説得できたぜ
と書いてあった。
(これが俺にわざわざ許可を求めてきた理由か)
好雄の作戦勝ちだ。
写真はこれだけだが、他にも何十枚も撮影しているはずだ。
はじめはオーソドックスなものから、そのうち「胸を寄せて」とか「ベッドに四つん這いになって」とか「足を開いてみてよ」などと要求の度合いが上がる。
詩織もふわふわとしてきて、本物の下着モデルになったみたいに素直に従う。
『サービスでブラをずらしてよ』
『ダメよ。学校におこられちゃう』
『肩のストラップを横にずらすだけ。それぐらいできるでしょ』
『……じゃあ、ちょっとだけ』
『いい感じ。すまし顔で目線はこっち』
『ねぇ、ほんとに見えてない?』
『へへへ、ぜんぜん見えてないよ』
ニヤリとした好雄の顔が目に浮かぶ。
心臓がドキドキした。
(好雄の暴走をゆるすとマズイ)
好雄の目的が詩織のエロイ写真を撮るだけではないような気がしてきた。
すぐに撮影を中止させようか迷った。
>>やりすぎだ
注意のメッセージを送った。
<<萌えただろ
<<今日のオカズに使えよ
>>いいかげんにしとけよ
<<詩織ちゃんもノッてきたみたいだぜ
>>ウソつけ
<<こいつを見ろよ
えらそうなメッセージとともに、さっきとまったく同じ構図(片手で髪をかきあげている)で、上半身裸になった詩織の写真が届いた。
高揚した顔をして、こちらをまっすぐに見つめている。
色白で早熟なボディライン。たわわなバストと桜色の乳首が丸見えになっていた。
(最悪だ。詩織が上半身ヌードだと!?)
軽いめまいがした。
悪い予感が当たってしまった。
スマホを持つ手が震える。
よく見ると、乳首の周りがライトの明かりを反射している。
そこだけ水で濡れているみたいに。
(好雄に乳首を吸われたのか!?)
言葉巧みにブラジャーを外すように誘導されて、じかに胸を揉みくちゃにされて乳首を交互に吸われている場面がはっきりと浮かんだ。
それ以外、考えられない。
詩織の潤んだ視線と緩んだ口元がなによりも物語っている。
教室では絶対に見られない発情した顔だ。
警戒していたつもりなのに好雄にまんまと出し抜かれた。
疑問なのは、どうして詩織がたすけを呼ばなかったかだ。
スタジオの外には俺がいるのに。
つぎに送られてきた写真では、ベッドに腰を下ろした詩織が顔にアイマスクをして、バニラ味のアイスキャンディーを頬張っていた。
グラビアでよくある、フェラチオを連想させる構図だ。
(あれ、ここだけ画像を切って貼ったみたいだ)
写真を見ていて違和感に気づいた。
画角からはみ出るようにして棒状のアイスキャンディーが詩織の口元に伸びているのだが、その部分だけ画像の輪郭がずれている。
画像処理ソフト使っておおざっぱに処理したみたいだ。
(アイスのかわりに自分のモノを詩織の口に突っ込んだのか??)
サーっと血の気が引いた。
確証はない。
わざわざ詩織にアイマスクをつけさせた説明がつく。
口元からボタボタとミルクがこぼれいてる。
はじめは本物のアイスだと油断させて、途中からペニスにすり替える手口だ。
18禁のイメージビデオでたまに見る。
『……真っ暗でなにも見えない』
『俺がアイスを食べさせてあげるね。詩織ちゃん、口を大きく開けて』
『アーン……さっきと形がちがうみたい』
『新発売のアイスだよ』
『へんな味。あんまり冷たくないのね』
『もっと舌を出して舐めて』
『んっ、ふぅ……ちゅ、ぺろぺろ……』
『ウウゥ。もうすぐ特濃のミルクが出るよ』
『ふぅ、んくっ、ぺろぺろ……好雄くん、はやくミルクをちょうだい』
人を疑うことを知らない性格が災いして、子供みたいに無邪気に好雄のペニスを頬張った可能性が高い。
想像して胃がキリキリした。
残り時間もわずかになって写真が届いた。
上半身裸のまま、ベッドに仰向けで横になった詩織がおどろいた表情で両手でシーツを掴んでいる。
右膝を立てて、パンティーの上から電動マッサージ器が当たっていた。
(めちゃくちゃだ! 完全に協定違反だろ!)
怒りとおどろきが交錯する。
たぶん真っ青な顔をしていたと思う。
スマホの画面を食い入るように見て、ビンビンに勃起した。
吸い寄せられるようにしてスタジオのドアに近づくと、耳をピッタリと当てた。
『あっ、あああーーっっ!! だめぇぇ』
中から詩織のあられもない声がする。
響くようなブブブブ……というモーター音も……。
かなり切羽詰まった状況のようだ。
(中でなにが起きているんだ、いったい??)
ごくりと唾を飲み込んだ。
ハアハアと自分の呼吸がうるさい。
>>約束がちがう
>>いますぐ撮影中止だ
あわててスマホでメッセージを送った。
好雄からの返事はなかった。
かわりにベッドでエビぞりになっている詩織の写真が届いた。
前髪のかかる眉を八の字にして、清楚な美貌が歪んでいる。体中が汗でしっとりと濡れ、電マの強烈な刺激から逃げるように必死に腰を浮かしている。
『やめてぇ、好雄くん……もう限界だわ』
『刺激が強すぎた? 詩織ちゃんのパンティーがビショビショ』
『あ、あんっ……こんなのはじめてぇ……頭がへんになる』
『あとちょっと。また腰が浮いてきた』
『はぁ、んんーー、だめぇぇ……イキそう』
『エロイ顔。清純派のイメージが台無しだね』
『ああっーーー!! イッ、イクゥーーー!!!』
ドアの向こうから詩織の甲高い声が聞こえた。
シーンと静かになる。
バイブ音が止まった。
(イッたのか、詩織……好雄の電マで……)
ドアに耳を押し付けたまま、頭が真っ白になって固まった。
ベッドに倒れ込んで、疲れ切った詩織の姿が浮かんだ。
胸が締め付けられるように苦しくなって、ズボンの中は射精寸前になる。
・
・
・
スタジオのドアが開いて詩織が一人で出てきた。
フラフラとして、おぼつかない足取り。
熱病みたいにぽわーっとしている。
「だいじょうぶか、詩織」
「う、うん……ちょっと疲れただけ」
「好雄は?」
「編集作業があるから残るって」
「そうか……」
「あのね、好雄くんにヌード写真を撮られちゃった」
すこし悲しそうな声で詩織がポツリと告白する。
「どうして」
「だって、なおとがOKしたでしょ」
「それは……」
ヌードを許可したわけじゃないという言葉が喉のところまで出かかった。
ましてや電マはまったく聞いていない。
でも、詩織は被害者の立場だ。
こうなった責任は全部俺にある。
「そのほうがなおとが喜ぶって好雄くんがいうし……私もそうなんだって思って」
「他にも好雄に……」
こわくて詳しくは聞けなかった。
まさか電マでイッたのかなど聞けるわけがない。
詩織もどう答えていいかわからないだろう。
とにかく無事(?)でよかった。
「荷物を持つよ」
「あっ!!」
詩織の手に触れると静電気が走ったように反応した。
「大きな声を出してごめんなさい。ちょっとびっくりして」
詩織がうっとりとした視線で俺を見つめている。
まだ体の中で火がくすぶっているようだ。
(詩織が興奮してる??)
ずっとスカートの中を内股気味にモジモジとしている。
俺が思っていた通りの展開だ。
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