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雨宿り
~終章~
作:白雲
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2017/03/07
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――6――
「うん、急に決まったの。ごめんね」
 日曜、駅前の緑色の公衆電話の前に朝倉南の姿があった。彼女は、神妙な顔付きで話をしている。
「次は必ず行くから。あっ、バスが来た。もう行かないと……」
 そして、慌ただしく受話器を置くと、テレホンカードを引き抜いて、高原へ行くバスへ駆け乗った。

 この男は、じっとソファーに腰掛けて、扉を見詰めている。彼は、この扉が必ず開くと信じていた。
(運の流れは、全部自分に向いている)
 絶対に知り合うはずのない美少女と雨の日に知り合った。そして、彼女は予想もしないアクシデントで痴態を晒した。
(これを奇跡と言わずして、何を言うだろうか)
 その場で、自暴自棄になった彼女を、犯すこともできただろう。
 だがその時、唐突に、この男は、新入社員の頃の上司の言葉を思い出していた。
「契約は速攻で決めろ。女を口説いたら、すぐに抱くだろ。それと同じだ」
 内心で、違うだろ、と呟きながら、その言葉に従い仕事をしてきた。同業他社の介入を許さず成功したこともあれば、顧客の信頼を獲得できずに失敗したこともある。
(それはいい)
 そして、この絶対に失敗が許されない状況下で、この男の選択は『土下座』だった。
 彼女の様に背伸びした女の子は、大人扱いに弱い。さらに、こちらが先に誠意を見せれば、人生経験の少ない彼女は戸惑い選択を誤るだろう、と予測してのことだ。
(こっちは謝罪にはなれている)
 自分のミスでもないのに、客に怒られ、上司に怒鳴れて、日々、心のない謝罪を繰り返すことが仕事のようなものだ、と内心で嘯く。
 だが、この男にとっても、バエレの公演は全くの賭けだった。
 会社がバレエ公演の特別協賛をしていることを思い出し、同期に、新体操部にチケットを送ることを提案した。
 彼女が来る確率は低かったが、受付に張り付いていると、まるで映画のワンシーンのように彼女は現れた。
 もはや運命を確信した。
 あとは、ここで彼女の到着を待つばかりである。彼女は必ずジャージを返しに、そして、脱ぎ捨てたパンツを取り返しに来る。
「……」
 間もなく、扉が開いた。そして、逆光の中に、朝倉南が立ち、無言で睨み付けてくる。
「やあ。また会えたね」


――7――
「どういうつもりですか?」
 浅倉南は挨拶もなしに、いきなり、言い放った。威嚇するような美少女の視線は、クリスタルの結晶を思わせる。
 通常であれば、この男などさっさと降参しているだろうが、運が味方しているという確信の元、強気に怯まない。
「何が?」
「もう二度と会わないと約束したじゃないですか?」
「ああ――」
 質問と質問がぶつかり合う中で、社会人になって身に着けた、屈託のない笑顔を惜しみなく作ってみせた。
「君がバレエ好きだとは知らなかったよ」
「偶然だと言うのですか?」
「そうだよ。当然じゃないか。俺は仕事をしていたんだよ」
「……」
 じっと見つめていたが、不意に、浅倉南は視線を落とした。男の冷静な対応に急に頭の中で警鐘が鳴ったのだ。
 一方的な思い込みだったのか、と疑問がわき上がり、ここまで来たことを後悔し始めている。
 熱した思考が冷めていくと、途端に、稚拙な妄想が恥ずかしくなり、耳まで真っ赤になった。
「……そうですよね」
 そう声を漏らした瞬間、この男は「勝った」と内心でガッツポーズを作っていた。
「無茶苦茶なこと言って、申し訳ありませんでした」
 素直に非を認められる。本当にいい娘なんだろうと思うと、胸の奥で欲望が鎌首をもたげる。
「気にしないで」
 浅倉南が頭を下げている間に、間合いを詰める。
「え? ちょっ……」
 足を一歩引こうとするのを、素早く腰に手を回して引き寄せる。
「ち、近いです。こんなことするつもりで来たわけじゃない」
「僕達に、もう恥ずかしがることは何もない筈だろ?」
 やっぱり来た、と浅倉南は唇を噛んだ。秘密の暴露を恐れて、さっと顔から血の気が引く。
「誰にも、秘密ですよ。それを念押すために来たんだから」
「分かっている。君の破滅は、僕の破滅だから」
 破滅と言う響きが、脳裏に強く轟き、思わず身体を硬くする。
「僕たちは運命共同体だろ?」
 さらに運命という言葉が胸に熱く響く。
「うんめい……」
 浅倉南は、虚ろな瞳で繰り返す。これまで運命と言う言葉に値するのは、あの幼馴染一人だけだった。そのがっちりとした想いが、なぜか揺らいでいる。
 その隙を狙って、ふぅと顔が近付く。
「ダメ……」
 浅倉南は顔を横へ逸らして避ける。
 この男は、内心で「ちぃ」と舌打ちをした。しかし、もはや後戻りはできない。今度は強引に強く抱き締める。
「何も僕達の日常を壊そうと云うんじゃない。ただちょっとだけ日常の常識を越えるんだ」
「……常識を越える?」
「生まれてから変わらぬ人間関係に煮詰まっているんだろ?」
「……え?」
「外の世界に興味があるが、今の世界を壊したくないんだろ?」
「……そんな」
「大丈夫。僕は君たちの世界の住人じゃない。物語の部外者だ。君の周囲の人間は誰も僕を知らないし、認識すらしない」
「……」
「僕の事が怖いかい?」
「そ、そんなことは……」
「二回目だからだよ。前回よりも落ち着いていられるだろ?」
「うん」
 思わず、浅倉南は、頷いてしまう。
「じゃ、君の僕への不信感を執ってしまおう。お互いの秘密を守るために」
「な、何を……? きゃぁ!」
 この男は、浅倉南を所謂お姫様抱っこして、あの簡易シャワールームへ運んだ。
「ほら、やってみて」
「う、うそ……!?」
 その殺風景な光景に、浅倉南がガタガタと身を震わせる。
「もう一度すれば、心の重荷が消えるよ」
 強引に促して、スカートをあっさりと捲り上げた。やった方もやられた方も、ハンマーで頭を殴られたような衝撃に襲われている。
 物理的にスカートはひらひらとして無防備なものだが、常識の壁が、重く堅く守っている。それがいとも簡単に覆されてしまったのだ。
 ドクン!
 心臓の鼓動が烈しく鳴る。この狭く冷たい空間は非日常なのだと、二人は、改めて納得する。
「ああ……」
 浅倉南は、排水溝を凝視したまま、身体が固まってしまった。
 胸の中で見知らぬ魂が昂ぶり、風船から空気がもれるように、ぶるぶると唇から吐息が流れ出てしまう。そして、弱弱しく、まるで操り人形の如くぎこちなく手をパンツへと導く。
「ああっ……ああん」
 ほんの数センチ、手を動かすだけなのに、天文学的な時間の経過を感じる。その間も、心臓は壊れんばかり打ち続けている。
「はぁん……うっ!」
 ついに子羊のように怯えた指先が。パンツの生地に触れた。たっぷりと時間をかけていたのが嘘のように、今度は一気に膝まで下ろしてしまう。
 凄まじい解放感が全身から溢れ出した。この狭い空間が、まるで高原のように広がり、天は宇宙まで何も遮るものはない。
「じゃ、行くよ」
 不意に背後から男の声がする。
「はい」
 熱に魘された声で、素直に頷く。膝の裏に手を差し入れて、重力に反して、ゆっくりと身体が持ち上がっていく。勿論、下半身はむき出しで、両足は非常識に広り、足先がだらしなく揺れている。
「ああん。出てるぅううう!」
 幼児がオシッコするような格好となり、大きく開いた脚の間から、綺麗な弧を描いて小水が排水溝へ落ちていく。
「見て、見て、もっと見て、南の……」
 さすがに言葉に詰まってしまった。
「ああ、観ているよ。南がオシッコしている所を」
「き、気持ちイイ……」
 浅倉南は、全身の穢れが抜けていくような、言葉にし難い感覚に包まれていた。流れ出たのは常識と倫理であろう。今、頸木から解き放たれて、内に秘めていたい想いが目を覚ます。


――8――
「バレエ好きなの?」
「全然――」
 この男の問いに、浅倉南はきっぱりと否定の声を上げた。
「コーチが無理やり見ろって」
「そりゃ、横暴だね」
「私、バレエの経験とかないから……」
「へえー」
 この男は、大袈裟な声で反応する。
「だから、芸術性がないって、よく言われるの……」
「そんなことないさ」
 即座に、きっぱりと否定してやる。
「素人は誤魔化せても、プロの評価は低いって。動きがラジオ体操だって叱られるの」
「なんて奴だ!」
 今度は、真剣な声で声を張った。
「何度も、練習中に、もう止めろと怒鳴られて……」
「酷いね。そいつこそ芸術が分かってないよ」
 この男は、何度も、浅倉南に代わって、本気でコーチを怒っている。その度ごとに、浅倉南の心に、共感と信頼が芽吹いていく。
「そうかな」
「君の明るい笑顔と溌剌としたダンスに、日本中が夢中になっている」
「うん、だったらいいなぁ。ふふふ」
 ようやくいつもの笑顔が浮かんだ。
 よくある少女と年長者の相談の会話のようだが、二人の格好が異常である。
 この男は壁に凭れて胡坐をかき、浅倉南は、その膝の上に腰掛けて、膝を立てている。
 スカートは、胸の前にすっかり畳んで収まり、パンティーは、左足の脹脛に丸まって引っ掛かっている。
 浅倉南の陰部は、誰もが予想する通りに美しかった。思わずため息が零れるほどだ。
 肉襞は、赤ちゃんの耳たぶを思わせるように、白く可憐で、些かの汚れや縮みなどもない。
 清らかなスリットは、まるで花の開花を思わせて、朝露のような滴を添えて、しっとりと濡れた鮮やかなピンク色の柔肉を僅かに覗かせている。その上には、絹の糸のような繊細な毛が、うっすらと茂みを形成している。
 目の前には、大きな鏡がある。二人の睦み合う姿がくっきりと映し出されている。
 この男は、ずっと内股を擦りながら耳元で囁くように語り掛け、浅倉南は、紅潮させた頬を男に傾けて言葉を紡ぎ、潤んだ瞳で食い入るように鏡へ向けている。
 そこに違和感はない。浅倉南はすっかり自分をさらけ出し、心までも開いている。
「モテるでしょ?」
「どうして?」
「口が上手いし、聞き上手だし、……この前綺麗な女性と話していたし……」
「あれは同期だよ。いつも、お互い、社内営業のために助け合っているんだ」
 そう囁くと、この男は、さっと浅倉南の前髪を掻き上げる。
「君は本当に美しいね」
 本心からうっとりした声で囁く。
「そんなことないですよ」
 浅倉南は些かも心乱さず、平然と答える。
「僕の人生で君ほど美しい人は、初めてだ」
「大袈裟ですね。もう何にも出ませんよ」
 流石にこんな浮ついた言葉で表情が変わる女ではない。だが、下の唇は雄弁である。膣口がぴくぴくと蠢きながら、静かに蜜を滲み出させている。滴った蜜が菊の紋章を思わせる洞へと落ちていく。
「うっ……そんなとこ……きたなっ」
 その洞の周りを指で円を描くように撫でると、そのこそばゆさに、浅倉南の腰が左右にうねる。そこを触るなど想像だにしてなかった。そのタブーさゆえに、羞恥の感情が昂ぶる。
「あああん、知らない、そんなとこ初めて……」
 そして、ゆっくりと蜜の流れる、陰部と菊座の間へ指先を這わせて、クリームを塗るように蜜を塗り広げる。浅倉南の腹部がぐっと凹む。まさに未知の快楽のポイントであった。密かに今度自分で弄ろうと思う。
「あっ、あっ、あっ、焦らさないで……」
 それから、甘い蜜の泉の源泉である陰部へと指先は赴き、その二枚の花びらの端を上へ下へとなぞりまくる。
「あん、あん、ああん……」
 じれったい。そのもどかしさに、浅倉南の腰が小刻みに蠢き、内腿の肉が痙攣するかのように震えた。
「ひぃいいいっ!」
 肉襞の割れ目からぽっかりと肉の豆が芽吹いている。それを、指先が捏ねるように弄り、指の腹が押し潰し、爪先が掻くように弾く。
「ふぅん……」
 もう我慢できず、浅倉南は頭を男の方に仰け反らせ、白い喉をむき出しにし、胸を惜しみなく突き出しながら、絶頂の声を吹き上げた。
「あっ、へんに、へんになるぅぅうう……」
 喘ぎ、咆哮すると、荒い息を吐きながら胸の大きく上下させた。その胸の膨らみを、この男は、鷲掴みにして執拗に揉み解す。
「あ、ああ……そこ気持ちイイ」
 一度の火のついた官能の昂ぶりは、休むことなく燃え広がり、浅倉南の全身を焦がしていく。
 釦を外し、シャツを開くと、むわっとした熱気と体臭が沸き立ち、胸の谷間は汗で濡れている。
 この男は、ブラの中に手を差し込み、直接触り始めた。
 火傷すると思えるほど肌は燃え、暑い汗をかいている。肌理の細かな肌が指によく馴染み、お椀をひっくり返したような美しい膨らみは、つきたての餅の様に心地よく柔らかく、どんなに形を変えても、すぐに上向きの綺麗な円形に戻っていく。
 その頂上に木苺のような小さな突起が硬く高く強く聳えた立ち、それは女神を思わせるほど佳麗であった。
「ああうううう……」
 胸を揉まれ、乳首を摘ままれると、浅倉南は全身の力が抜けて、糸の切れた人形のようにだらしなく崩れていく。
 この男はそれ優しく支えながら、床に寝かして、すぐに足の間に入った。そして太腿を小脇抱えた。
「だめ……」
 か細い声で、浅倉南はささやく。
 その口をすぐに唇で塞がれた。舌が割り入ってきて、舌を絡めつけてくる。もはや脚はピクリとも動かない。大きく開かれたまま、すっかり固定されてしまった。
「ひぃっ、いっ、いたぃっ!!」
 そして、激痛で身が裂かれそうになる。背中を仰け反らせながら、悲鳴を上げる。
(やった! やったぞ! 日本一の美少女の処女を奪ったのは、この俺だ! 俺様のモノだ!)
 そのキツイ膣穴の感触に、この男は、脳内麻薬が全開となり、至高の歓喜で錯乱状態に陥る。
 一方、浅倉南は、強大な快楽の濁流に飲み込まれて、法悦に酔い痴れながらも、ふいに何か大切なものを失ったような陰りが心の片隅に過った。


――9――
 あの休日の午前、喫茶店「南風」で、浅倉南は、モーニングの片付けをしている。洗剤のボトルを押し、白い液体を吹き出させ、スポンジに白い泡を立たせた。
 野球用のバックを持った同級生らしい男子が数人、親しげに言葉を交わして店を出ていく。
 この男は、隅の窓際の席に座って、その初々しいやり取りを、独りコーヒーを啜りながら眺めていた。そして、ドアが閉まり、大きな窓側ガラスからも彼らの姿が消えるのを見送った。
 水道の水を止める。
 浅倉南は、手を拭きながら、この男の方をじっと見遣る。そして、後ろ手に組み、膝を真っ直ぐに伸ばして、踵から床に付けるようにして、ゆっくりと近付いていく。
「どうでしたか?」
「美味しかったよ」
 男は頷く。
 と、テーブルの上の水の入ったコップを手で払って倒した。零れた水は、この男のズボンにかかってしまう。
「すいません」
 わざとらしく謝りながら、男の前に跪いて、布巾で濡れたズボンを拭き始める。
 固くなってる?
 浅倉南は音を発せずに唇だけを動かした。
 と、厨房の奥から、エプロン姿の父親らしき人物が顔を出す。
「申し訳ありません」
 娘と同じように声を出さずに、口だけを動かしながら軽く頭を下げていた。
「いいや、大丈夫です」
 この男も、同じように、唇と手振りで意思を伝えた。
 父親は安心したようで、いつもの憂いなき笑顔に戻る。そして、エプロンを外し始める。
「ちょっと出てくるよ」
 娘に告げた。よっぽど信頼しているのだろう。全く心配する素振りも感じない。
「任せて」
 浅倉南は、この男の股間を擦りながら、この男に胸を揉まれながら答えた。
「ごゆっくり」
 父親は、そう言い残して、足早に店を出て行った。
 ガチャ、とドアが閉まる音が、静かな店内にこだまする。
「ふふふ」
 浅倉南が妖艶に笑う。
「お客様、パンツの中まで濡れてます」
「じゃ、拭いてよ」
「エッチ」
 唇を尖らせて、抗議的な視線を向ける。しかし、手は普通にチャックを下ろしている。
「南、この人が嫌い……」
 いきり立った一物が勢いよく飛び出すと、眉間に深い皺を刻んで唇を尖らせた。
「さぁ」
 それでも、この男に促されると、素直に、その細く長い指を絡ませて、上下に擦り始める。
「出しちゃダメだよ。苦いんだから」
 そして、口を運んで、先端部分を唇で挟んだ。
「ふう……」
 この男は、大きく息を吸った。
 まだ、舌を動かすことはできないが、それでも、十分満足だと、顔がにやけている。
 その時、ドアの開く音が轟く。
「いらっしゃいませ」
 浅倉南は、素早く立ち上がると、鈴が鳴るような清楚な声で接客する。そして、エプロンの端でそっと口元を拭きながら、カウンターの奥へ向かう。
 新しい客は、入り口近くの席に座った。
「どうしたの?」
「お水、零しちゃった」
 注文を受けながら、頭を軽く小突くポーズをする。
 そして、この喫茶店で日常的な行われている風景を横目で眺めながら、この男は、脚を組んで、客から見えないようにチャックを閉めた。
「ちょっと失礼します」
 注文の品を出すと、浅倉南は掃除道具を手に持つ。新たな客は気前よく「どうぞ」と答えた。
 途中、この男の横を過ぎ、新たな客からの視線の死角で立ち止まり、この男に見せつけるようにパンツを脱いだ。
 しばらくして、この男も、トレイへ立った。男性トイレのドアを開けて閉め、素早く女子トイレへ入る。
 浅倉南は、便座に両手をついて、尻を突き出しいている。
「ねえ、早く」
 スカートをめくると、白く丸い尻が露わになる。まるで巨大な桃のような双球が鮮やかな一直線の切れ込みを見せ、瑞々しく艶やかに輝いている。
「ずいぶん色っぽいね」
 舌なめずりしながら、苦笑する。
「お店で、一度してみたかったの……」
 女王蜂のように張り出した美尻を揺する。
「大胆だね」
「貴方だから……」
 濡れた唇を半開きにして、甘くささやく。
「え?」
「貴方は、私の物語の外側の人だから……」
「なるほど」
 この男は、尻肉を掴んで、親指で肉襞を開いた。
 ぐにゅっ、とまるで水を限界まで吸ったスポンジのような感触がする。
「んっ、あっ……」
 それだけで、浅倉南はびくっと身体を震わせた。
「くっぅっ……」
 そして、鮮やかなサーモンピンクの膣肉に固い一物を宛がわれると、ぬちゃぬちゃと激しい水音が木霊して、浅倉南はぞわぞわっと身悶える。
「んっ、入っ、てっ……ああん!」
 入れただけで、背中を反らし喘ぐ。
「せいぜい人知れず、南の妄想を実現させてあげるよ」
 この男は不健康的に口元を歪めて告げる。そして、浅倉南の髪の毛を掴んで、強く引き寄せ、乱暴に腰を叩き付け続ける。
(今だけ、今だけだから、満足したらに、この身体が満足したら、またいつもの南に、もどるからね……)
「いくっ、イクッ、いっちゃうぅぅぅん!!」
 鮮烈に、浅倉南が絶頂を告げる。


終わり
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