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スピリットサージ
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2014 / 06 / 27
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 経過報告6 ―― 7月7日

 帰ろうとしたら詩織に呼び止められた。今はあなたが私なんだからかわりに部活に出てくれって言われた。すっかり忘れていた。そういえば詩織はテニス部だったんだ。嫌だとは言えないので(これまでの人生で詩織に嫌だなんて言ったことが何回あっただろう)部活に行くことになった。くれぐれも男みたいな言動はするなって注意された。あと部長の木佐先輩に気をつけてって言われた。俺がなんでだよと質問したら、とにかく気をつけてとしか教えてくれなかった。あー、めんどくせー。ようするに詩織っぽくしろってことだろって俺は思った。

 白のテニスウェアに着替えてテニス場に行くと、すでにたくさんの部員がボールを使ってゲームをしてた。春先のぶどう色の髪を三つ編みにした古式さんの姿もあった。いつものおっとりした感じとは打って変わって真剣な顔つきでボールを追っていた。でも、バリバリの体育会系って感じじゃない。テニス部はどちらかというとサークル的な雰囲気がある。ボールの跳ねる音に混じって笑い声が聞こえるような。
 ラケットを胸に抱えて練習場の隅でフェンスに寄りかかった。とりあえず練習を見学することにした。部員の男女比はだいたい同じぐらいだった。男子はみんなシャツにハーフパンツだった。女子はテニスルックで、折り目のたくさん入ったヒラヒラのスカートからフリルのついたアンダースコートがチラリチラリと見えていた。健康的な太ももが色っぽい。胸の大きい女子なんか走ると上下に弾んで揺れている。偵察と称してよく好雄と一緒に覗きにきてた。中でも詩織のテニスルックがピカイチだった。二番が古式さんかな。なんていうか詩織がテニスウェアに着替えると高嶺の花っていう清純度がアップして輝いて見えた。古式さんの場合は普段にはないエロさが増すのがいい。
 それにしても暑いのにみんながんばるなーって感心してた。風があるぶん涼しいけど、7月だけあって放課後でも日差しがかなり強かった。これぞ青春だって思った。光る汗、飛び交うボール、コートを蹴るシューズの音、etc、etc……。日陰で右に左に飛んでく黄色いボールを目で追っていたら眠たくなってきて、口に手を当てて「ふあああ」って大きなあくびをしてた。

「勉強のしすぎかい、詩織くん」って声をかけられた。背中がゾゾゾってした。
 振り向くと口もとに白い歯をキラリと光らせた男子が立っていた。うげええ、キザだ! って言いそうになった。詩織が気をつけろって言ってた三年の木佐先輩だ。女子の前でカッコばっかりつけているので、俺たちのあいだでは名前を文字ってキザだキザだと呼ばれている。キザは最悪の上級生だ。なにが最悪って女癖が悪い。見た目はさわやかなスポーツマンタイプなのでこいつに泣かされた女子はたくさんいる。しかも気に食わないのが最近なにかと詩織にちょっかいを出していることだった。ちょい前に一緒に帰っているのを見た。
 いつもなら完全無視だけどいまはそうもいかなかった。「クラシック音楽を聴いてたら寝るのが遅くなっちゃって」と適当に笑った。
「ハハ。詩織くんらしいな」
 ハハ、なにが詩織くんらしいだ。キザな笑いしやがって。ほんとは深夜のお笑い番組を見てたら遅くなっただけだ。
「コートが空いたみたいだよ」
「あははは。どうしようっかなー」
「軽くミニゲームでもどうだい」
「うーん、今日はそういう気分じゃないかも」
「体調でも悪いのかな?」
「そうじゃないけど」
 本当はテニスなんかしたことないので上手く打ち返す自信がなかった。下手なのがバレたらめんどうだ。そしたらキザのやつ、俺の肩に手を置いて「部室で休むかい? 今なら誰もいないよ」って耳元に言ってきた。うげええ、やめろ、鳥肌が立つって思った。
「疲れてないので。みんなの練習見ててたいし」
 おもに古式さんの太ももとお尻だけどな! って心の中で強調した。
「残念だな。そうだ、フォームを見てあげるよ」
「私より他の女の子見てあげたほうがいいんじゃないですか」
「ハハ、そっちはまたいずれ今度ね。どうしたの、今日は機嫌が悪いみたいだね。僕の興味を引きたくてそうしてるのかな」
 なにを都合のいいように勘違いしてやがる、と思った。いちいちうざい。詩織の髪に勝手に触ってやがった。俺が「いいです」って言って他に行こうとしたら強引に背中に抱きついてきた。
「そう拗ねることないだろ。さあ、ラケットを握って」とラケットを握らされた。キザの両手がぴったりと腰横に置かれた。
「先輩、あのー、手が」って言ったけど軽くスルーされた。
「もっと腰を落として、膝を開かないと。ファーストサーブを打ち返せないぞ」
 いかにも足の位置を指導する感じで膝から太ももに触った。詩織の脚の形を確認しているみたいだった。サワサワとやらしい手つきでなでやがった。
「くっつきすぎです」
「いつも言ってるだろ、このぐらいで意識してたらダブルスなんてできないよ」
「そういう問題じゃなくて」
「気にしない気にしない。このままスナップを効かせて腕を振って。逆サイドにリターンエースを打ち返すイメージで」
 ほんとキザの足を踏んづけて顔面をグーで殴ってやろうかと考えた。でも、相手はテニス部の部長だし、詩織の立場だってある。というか問題を起こしたら俺が詩織に怒られる。やる気ゼロでラケットをスウィングさせた。
「ボールを意識して。もっと腰に力を入れないとラケットを弾き飛ばされるぞ」
 全国大会とかならいざ知らず、そんなゴリラみたいなサーブを打つ女がこのへんにいるのか?
「そうそう、その調子だ。詩織くんならインターハイも確実だよ。混合ダブルスで僕と組んで優勝を目指すってのもいいかもね。どうだい、美男美女同士最強のペアになると思わないかい」
 うげええ、って思った。自分で美男美女って言うところが最悪だ。お前と詩織のペアなんかテニスの神様が許しても俺が許すもんかって強く思ってた。それよりキザの手が気になってしかたなかった。しかも詩織の髪に顔を寄せてクンクン匂いを嗅いでいた。俺だってしたことがないのに、このやろー! 腰のところにあった右手がスルスルと動いてテニスウェアの胸にタッチしてきやがった。スカートの後ろにはあいつの股間が当たってゴリゴリと擦れていた。ああ、暑苦しいなーって思ってた。
「あの……先輩、他の人に見られますよ」って、それとなくやめるように忠告した。
 でも、ダメだった。キザのやつ動じる様子もなく耳に息を吹きかけやがった。まさかそんなことをされるとは思ってなかったので、俺もビク! って感じた。その隙にキザの右手がスカートをめくって入ってきて、アンダースコートの股間をいじられた。左手で胸をモミモミされて。
「僕はかまわないよ。詩織くんは練習に集中して」
「先輩が良くても俺、じゃない……私が困ります。こんなの練習になりません」って言った。こんなの練習じゃねーよ、バーロー! ただのセクハラレッスンだろって内心かなり頭にきてた。詩織が気をつけろと言っていた意味がよーくわかった。
「見たいやつには見せればいいさ。それよりあんまり騒ぐとかえって注目されるよ」
 ちくしょー、卑怯だぞっ! って思った。そんなふうに言われると出したくても大声が出せなくなる。
「どうしたのかな、顔が赤いよ。体の力を抜いて。よけいなプレッシャーはプレイにマイナスだ」
 キザのやつどんどん調子にのっていきやがった。というか以前にも詩織にこういうことをしたことがあるみたいだった。まー、あるんだろう。でないと練習場で堂々と出来ないと思う。アンダースコートの股間をいじる手つきにも慣れというか余裕があった。指先を割れ目の縦スジに沿ってクチュクチュ擦ってた。ここまでくるとマイペースっていうより大物って感じだ。
「今日も一輪の薔薇のように可憐だね」
 なにをほざいてやがるんだ、こいつ。
「いいかげんあきらめて僕の個人レッスンを受けたらどうだい。日曜日ならいつでもあいてるよ。一人だけ子供のままなんて他の部員に悪いと思うだろ」
 はああ?? と思った。キザの手がアンダースコートの中に入ってこようとしてた。ヤバイって焦った。ネバネバ出てるのがばれる。テニスウェアの胸を揉まれ続けてたせいで乳首がジンジンしていた。それにあわせて頭がボーっとしてきた。膝がガクガクしてラケットが手から落ちそうになった。ヤバイのに体がゆうことをきいてくれなかった。なんかエッチな触手でがんじがらめになっているみたいだった。自然と目がトロンとしてしまう。
「ハアハア……やめて、ください……先輩」
「ゆかりくんも似たふうのことを言ってたよ」
「古式さんも……??」
「すこしは安心したかい。詩織くんも彼女と同じにしてあげるよ」
 視界が霞んできて、これ以上はヤバイってその場にしゃがんだ。そうしたらキザもあきらめるだろうと思ってた。でも、考えが甘かった。キザのやつ俺が落としたラケットを拾って、アンダースコートの上から詩織のアソコめがけてグリップの部分を押しつけてきた。
「!!!!」
 まさかここまで大胆なやつだとは思わなかった。俺は両手でキザの腕を掴んで必死にやめさせようとした。
「だめです、先輩」
 逃げようとして体をくねらせたけど肩を掴まれてて動けなかった。アソコを硬いグリップをねじって押し付けられると腰から力が抜けて抵抗できなくなっていった。じりじりと額に汗の粒が浮いた。
「やめろー。やめてくれー、詩織のマンコが濡れる」って、とっさに男言葉を口にしてしまった。キザは気づいてないみたいだったけど。
 体の奥からネバネバが溢れてくるのがわかった。とくにクリトリスの部分を押しつぶすみたいにグリッてされるのが気持ち良かった。やべぇ、俺、いま変な顔してるかも、下着が汚れるよーって心配した。
「見かけによらずいやらしい言葉を知ってるねえ。清純そうな顔をしててもやっぱりエッチに興味津々ってわけだ」
 俺が間違って『マンコ』って口走ったのを、詩織が口にしたと勘違いしてた。耳元にハアハア荒い鼻息がかかってた。よけいに興奮させたみたいだった。
「だめ、ラケットをどけて、先輩。みんなに見られるっ」
 なんとか詩織っぽい女言葉を使えた。
「テニス部員ならラケットの使い方をしっかり勉強しないと。アンスコまで濡れてるじゃないか」
「ち、ちがいます」
「ごまかされないよ。全身汗でびっしょりだろ。このままイカしてあげるよ」
 視界の端にキザがすげー性格の悪そうな顔でニヤッてしてるのが見えた。
「おい、大丈夫かい、詩織くん。僕が介護してあげるからね」ってわざとらしい演技をして横から抱きしめるみたいに耳の穴にベロをネットリ入れられた。同時にグリグリってアソコにグリップエンドを押し付けられ、パーって視界が真っ白に変わった。ビクビクって膝が勝手に痙攣して、「だめだぁ、ゆるしてくれぇー」って無意識にエッチな声が出た。

 気がついたらベンチでキザに寄りかかってハアハアと息を荒げていた。ちくしょー、俺、キザなんかにイカされたんだって思った。男の時の何倍も気持ち良かった。アソコがジンジンとして、アンダースコートがぐっしょり濡れて気持ち悪かった。他の男子部員(副部長)がこっちを向いたとき、キザのやつ自慢そうに右手でVサインを作って、俺の膝を開かせてスカートをめくって濡れたアンダースコートを見せびらかせていた。たぶん詩織を落としたって合図を送ってたんだと思う。やばいなー、これだとほんとに詩織が落とされたことになっちまう。