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パーフェクトドッジ
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2014 / 06 / 27
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 この間、知らないおじさんとカラオケに行ったの。
 そのおじさんは、ひびきと一緒の学校帰りに駅前で声をかけてきて「いま暇?」って聞かれたの。それだけならよくあるけど「森島はるかちゃんだよねえ? 輝日東高校3年の」って私の名前を知ってたの。
 私は思わず「ありゃ? どこかで会ったことあったっけ?」って返事をしちゃった。ホントどこにでも居るおじさんって感じでしょ。まー、べつに外見とか気にしないんだけど、声をかけてくる人ってもっと若い人が多いのよね。だから反対に珍しいっていうか気にはなるじゃない。普段なら絶対に相手にしないわよ。

「んー……。はて?」
「いきなり驚かせたかな。初対面だよ」
「よねえ。私、一度会った人って結構覚えてるはずだもの。でも、どうして私のこと知ってるのかな?」
「他にも知ってるよ。隣にいるのが塚原ひびきちゃんだろ」
「わお! ひびきも知ってるんだ」
 ひびきもちょっと驚いた顔をしてた。微妙すぎて他の人はわからないと思うけど。
 おじさんは話しながら私とひびきのことをチラチラ見てたの。挙動不審みたいにキョロキョロって少し下の方を?
「こいつはとても美味そうな」
「えっ? なに?」
「おっと、こっちの話だよ。有名だからねえ、二人とも。写真で見るよりずっと美人だ」
「わお! 褒められちゃった!」
「男殺しの天然女王って呼ばれてるんだよねえ」
「あー、それは一部の男子が勝手に」
「はるか」
 私ってば、自分でも思うけどおだてられやすいのよね。クラスでもお調子者って思われてるみたい。ひびきは腕組みをして、おじさんを疑うような目つきをしてたの。というか、完全に警戒してたわね。知らない人を疑うのはひびきの悪いところよ。

「いいから行きましょ」
「まーまー。失礼よ、ひびき。それよりどこで情報が漏れてたんだろ。もしかして秘密組織に雇われたスパイ?」
「そんなふうに見えるかい?」
「うーん、スタローンばりのアクションは出来そうもないわね」
「実は知り合いにこの辺の女子高生に詳しい奴がいてね。いつもはるかちゃんの噂をしてるんだよ。輝日東高校にとってもおしゃれな女子高生がいるぞってね」
「ねね、聞いた? ひびき? 私のことおしゃれだって」
「ふぅ……」
 んもー、ひびきったらわざとらしいため息までついてあきれてたの。ほんと失礼しちゃうわ。
「はりゃりゃ。とにかく私の知らないところで私の噂が一人歩きしてたわけね」
「こんなハイセンスな女子高生はめったにいないからね」
「わおっ、もしかして褒め殺し? うふふっ」
「スタイルもかなり良さそうだね。手足が長くて――」
 おじさんの視線が下から順番に上がって行くのを感じたわ。
「まあ、それなりに? そういえばさっき写真で見たとかいってなかった? 私とひびきの」
「そういうサイトがあるんだよ。輝日東高校に通う可愛い女子生徒の情報を集めた」
「はあー、いかにも学校の男子がコソコソ作りそうなサイトね」
「はるかちゃんは学校で一番人気の女子生徒らしいね。ファンがたくさんいるって書いてあったよ」
「ふぅ。モテすぎるのも辛いでさぁねぇ」
「おお、自覚ありだ」
「それほどでも、ないこともないかしら? よく告白されるし」
「おじさんも一目で、おおっ! と思ったよ。でね、これからカラオケでもどうかな? ひびきちゃんもさ」
「私はべつにかまわないけど」
「ちょっと、はるか」
「どうしたのよ」
 ひびきが私の腕を急に引っ張ったの。
 細い目の横目でおじさんを見ながら「あやしくない……?」って小声で私に聞いてきたわ。

「えー、そうかなあ。とってもいい人そうに見えるけど?」
「そうじゃなくて……。学校帰りに声をかけるとか普通じゃないでしょ」
「考えすぎよ、ひびき」
「はるかが考えなさすぎなんでしょ」
「ひっどーい」
 私、思わずカチンてしたの。ひびきったらいっつも私のことを子供みたいに心配するんだもの。
「でもでも、カラオケ行きたーい! 天気もいいし!」
「この場合天気は関係ないでしょ」
「行きたいのー! 行きたい行きたい、行きたーい! いいでしょー、ひびきママ―」
「またはじまった。だだをこねないの」
「部活もないし、ね、ね?」
「あなた、部活なんてしてないじゃない」
「水泳部のー」
「まいったわね。どうしようかしら……」

 おじさんは私たちが相談してるのを見ながら「もし一緒にカラオケに行ってくれたら、二人にお小遣いをあげるよ」って言ったの。
「え、おこづかい?」
「そんなにたくさんじゃないけどね」
「ねえねえ、おこづかいだって、ひびき」
「だめよ、はるか。むしろ怪しい」
「思い出した! 欲しいCDがあるっていってたわよね、ひびき」
「……? 言ったかもしれないけど。それがどうしたの?」
「私、今月ピンチなの!」
「どうせ携帯の使いすぎとかでしょ」
「むむむ。バレたか」
「はぁ……まったく」
「ねね、いいでしょ。一緒に行こう? いいじゃない、カラオケぐらい。一生のお願い」
 またひびきが難しい顔をして考えてたの。カラオケ嫌いじゃないくせに、正直じゃないのよね。
 でも、いつものように結局折れて「……しかたないわね」って、しぶしぶ納得してくれたわ。

************************************

 カラオケは駅裏のお店に行ったの。
 そこでフライドポテトとドリンクを注文して、ほとんど私とひびきが交代で歌ったかな。A○Bとかも○クロとか、いま流行ってるアニソンとか。もちろんノリのいい曲ばっかりよ。ひびき、すっごい真剣な顔でアイドルソングを歌ってたわ。ひびきの歌ってる姿、いつ見てもおもしろーい。ほとんど真顔? マイクを持つと気合いが入るタイプなのよね。
 おじさんは反対のソファに座って、ずーっと私たちのことを携帯で撮影してたわ。
「歌うまいねー」「振り付け可愛いよー」「ひびきちゃん笑って笑って」って、とにかく盛り上げ役に徹してたの。「はるかちゃん、ピース」っていわれて、片手にマイクを持って歌いながらもう片方の手で横ピース&ウィンクしたり。ひびきも文句をいってたくせに、おじさんにリクエストされてVサインしたの。微妙に顔が引きつってて、「なによひびき、その顔」って大きな声で笑ったわ。
 ひびきはそういう風に男の人にチヤホヤされるのに慣れてなくて戸惑ってたみたい。
「やったー! ターッチ!」って、やっぱりカラオケはストレス発散にもってこいよね。
「いいねえ。はるかちゃんはノリも最高だね」
「もちのロンロンよ! カラオケはノリが命よ」
「若い子はそうじゃないと。二人とも制服姿がとても似合ってるよ」
 それまで意識してなかったけど、おじさんの視線がなんとなーく私の顔じゃなくて体を見てるような気がしたの。とくに胸とスカートの膝の辺り? 私たちの学校は、セーラー服っぽいジャケットにリボンタイと濃いねずみ色のプリーツスカートのおしゃれな制服だし、私もとっても気に入っているの。みんなも同じだと思うけど、自分の学校のことを褒められて嫌な気はしないわよね。
 これは後でわかったんだけど、おじさんはやっぱりというかなんというか、私たちみたいに制服姿の女子高生が好きだったみたい。で、そういう学校ごとの美少女を取り扱ったみたいなページ? を見て、私とひびきが下校するのを待ち伏せしてたのね、きっと。

 そのうち「膝を少し開いて~」とか「立って踊ってよ」とか「座ったままでいいから、ちょっとだけスカートをたくしあげてもらえるかな?」って、おじさんがそれとなくリクエストするようになったの。
 もちろん最初は「んー、そういうのはちょっと……」って断ってたけど、おじさんにどうしてもってお願いされて、しかたないなぁって感じで、マイクを持って画面を見て歌いながらおじさんの言う通り、軽く足を開いた座り方をしたの。まるでわざとおじさんにスカートの奥を意識させるような格好よ。当の本人はすごく喜んでくれてたけど……。
「おおおお! ありがとうね、はるかちゃん!!」って、携帯をテーブルと同じ高さにして、スカートの奥に向けたの。
 カシャッ! カシャッ! って、私は気づいてないふりで歌に集中してたけど、ほんと私ってば人に頼まれると断れないのよね。というか、おじさんみたいな大人の人に頼み込まれたらどう断ればいいのかわからないじゃない。
 ひびきも嫌々っていう様子(目が完全に糸みたいになってたわ)で、膝を開いて下着が見えるギリギリのラインまで制服のスカートをチラッてめくって歌ってたの。私と違って頭がいいから断れないって悟ったのね、ひびき。怒って帰るかもって思ってたからかなり驚いちゃった。でも、よくよく考えたら水泳部だし部長だし、体育会系? ひびきって案外目上(?)の命令には逆らえないタイプなのかしら。
 おじさん「はち切れそうな若い太ももだ、ゴクリっ。えらいよぉ、二人とも。ピチピチの太ももがエロイねえ」って喜んで、言い方がなんかすっごくいやらしかったの。まるで私たちが悪いことをしてるみたいに聞こえたし……。
「二人とも片足をあげて行儀悪くしてごらん。おおっ、いいねー。そうそう、見えそうで見えない。大丈夫。心配しなくても顔は写さないからね。あれえ、ひびきちゃん、顔が赤いよ」
「っっ……!!」
 ほんと、ひびきの顔が汗をかいたみたいに赤くなってた。
 それを見てたら私まで顔が熱くなってきたし。そりゃそうよ、歌いながら普通あり得ない立て膝ポーズをしたんだもの。男の人の前でそんな格好するなんて今までなかったでしょ。ひびきも緊張するわよ。


 デュエットでは、私とひびきがその場に立って、とうとう片手でスカートをお腹のところまでまくったの。
 おじさんは身を乗り出して、右手に持った携帯を私たちの下着丸見えの下半身にあと1センチぐらいまで近づけて撮影されちゃった。ほんと男の人って女の子のパンチラが好きよね? どうしてかしら?
「はるかちゃんは白地にダックン柄、ひびきちゃんはベージュ色か」
 おじさんの鼻息がすごく荒くなってた。もう闘牛場の牛さんみたいよ。
 はっきりいって歌どころじゃなかったし。それでも一応片手にはマイクを持ってたけど。
「たまんないよ。学校帰りのJK生パンチラ」
「も、もう……おじさんのエッチ」
「はるかちゃんはエッチな大人は嫌い?」
「はて、なんと答えればいいのやら」
「それだけはるかちゃんとひびきちゃんが魅力的だってことだよ」
「あはは。そう言われると悪い気はしないかも……?」
「おじさんは、はるかちゃんみたいに体は大人だけどガードの緩そうなJKが大好きだよ」
「むむむ。それってバカにされてる?」
「その逆だよ。ほんとははるかちゃんもこうなるのを期待してたんじゃない……? 高校3年生なのに、知らない男にカラオケに誘われたらどうなるかぐらいわかるだろう」
 おじさんの指摘に、私とひびきは口を結んで黙ったわ。
 そりゃあ、薄々なんとなくは……。だからこそ、ひびきはあんなに注意したわけだし。
 男の人に声かけられるのははじめてじゃないし。むしろよくあるって言うか、これと似たような話も教室で聞いてたのよね、実際。今までは軽くおしゃべりする程度で相手にしてこなかったけど、その日は本当にたまたまだったの。

 ちなみに私もひびきもそういう経験がないんだけど、そのことを知ったらおじさんのテンションがさらに上がったみたい。餌を目の前にしたワンちゃんみたいに早口に質問してきたの。
「つまり、二人ともキスもまだ、セックスもまだなのかい?」
「ま、まあ……そうなるかしら?」
「女子大生みたいな森島はるかちゃんがバージンか」
「はあ、また顔が熱くなってきた。あー、熱い。やっぱり話すんじゃなかったかな」
「しかし、どうしてまた。二人ともスタイルも良くて美人なのに」
「どうしてっていわれてもねえ。どうしてかしら、ひびき?」って、私、マイクで振ったの。
「こっちに話を振らないでよ、いきなり……」
「ひびきちゃんはどうして彼氏を作らないの?」
「どうしてどうして~。聞きた~~い」
「っっ!! いったいどっちの味方よ」
「水泳部の部長で忙しいからかな」
「あー、それはあるかもね。うんうん。ひびきってば、いつもプールサイドで怖い顔して後輩をしごいてるのよ。あれじゃ、男子も寄りつかないわよ」
「はるかっ」
「おじさんはひびきちゃんみたいなクールな女の子も大好きだよ」
「くっ……はあ」
 ひびきが急によろめいたの。見たらおじさんがひびきの足に触っていたの。テーブル越しに手を伸ばして、ナデナデ~、ナデナデ~って、まるで膝からパンティラインまでの太ももをなぞるみたいに。ひびき、じっと我慢してたわ。
「さすが水泳部。筋肉がついて引き締まってて、肌がすべすべだね」
「っっ……勝手に触らないで」
「診察と同じだよ」
「くっ」
「いいねえ、そのツンツンしたところ。いかにも自分にも後輩にも厳しい上級生って感じだ。来年から医大生だろ」
 おじさん、あのひびきをあっさり言いくるめてたの。下着までじっくり触ってた。あんな風におとなしくなったひびき、はじめて見たわ。
「さあ、次ははるかちゃんの番だよ」
「えっ……わ、私はいいわよ」
「ムフフ。輝日東高校マドンナの脚はどんな感じかな」
 まるっきり私の声は無視なの。おじさんの手がぬぅぅって私の太ももにタッチしたわ。
 私、ビクッて震えて、そんな風に男の人に触られるのもはじめてだし、すごく恥ずかしいっていうか、急にいけないことをしているっていう気持ちになったの。それにおじさんに太ももを触られているうちにゾクゾクしてきて……。うまくいえないけど、まるで痴漢さんみたい? 触られているだけで力が抜けていく感じよね。
「はるかちゃんのはムチムチだねえ。腰つきがひびきちゃんより悩ましくてセクシーだ」
「はあ、んっ」
「おっと、動いたらダメだよ。しっかりスカートを両手で上げててごらん」
「くすぐったいぃ」
「色っぽいよ、立ちパンチラポーズ。ほんとにくすぐったいだけかな」
「へんなふうにいわないで。ふぅ……」
「しかし、スタイル抜群というか日本人離れしてるというか。肌も透き通るみたいに白いね」
 たしかにスタイルに関してはかなり自信があるのよね。おじさん、私がクォーターだって知ってたのかしら。きっとそのこともネットに書いてあるのね。往復するみたいに私の太ももを左右とも触りながら、さりげなくパンティの真ん中を指でスリスリって擦ったの。
 私、思わず「あんっ!」って、気の抜けた声を出しちゃった。制服のスカートをめくったまま腰をビクンって動かして。自分でもはじめてする動きよ。たぶんひびきにも見せたことのない変な顔をしてたと思う。
「おや、どうしたのかな」
「べ、べつに……」
 私、片手で耳元の髪をかき上げて、どうにかごまかしたの。
 正直、すごくドキドキしてたわ。

「二人とも制服とブラウスのボタンを外してブラを見せてもらえるかな。出来る範囲でいいよ。はるかちゃんとひびきちゃんのパンチラ・ブラチラポーズを撮影したら今日は終わりにしようね」
 私とひびきは息を飲んで顔を見合わせてた。
 でも、やっぱり断りづらいのよね。その場の空気っていうか、それにもう断る理由もないわけだし、ブラージャーぐらいならという考えもあったのは事実よ。なので、私とひびきは制服のジャケットとブラウスのボタンを外して、前を軽く開いてブラジャーの胸元が半分だけ見えるようにしたの。
 まさにおじさんの要求通りね。「輝日東高校の森島はるかです」「輝日東高校の3年、塚原ひびき……」って、自己紹介付きで。
 おじさん、それを色んな角度から動画モードで撮影したの。「二人ともいかにも処女っぽいよ」って、床にしゃがんで足下からとかボタンを外したブラウスを覗き込むように上からとか。
「胸の谷間がいい感じだ。おっぱいのサイズ教えてよ」
「えっ?」
「バストだよ、バスト」
「それは、その……ごにょごにょ」
「あれえ、聞こえないよ」
「はあー、88よ」
「おお、揉みごたえがありそうだ。Eカップぐらいかな」
「も-、知らない」
「ひびきちゃんはいくつかな」
「さあ……」
「はるかちゃんは正直に答えてくれたよ。ひびきちゃんは秘密なの?」
「はるかはおしゃべりだから」
「教えてくれないと、ひびきちゃんだけもっと恥ずかしい姿を撮らせてもらおうかな」
「っっ……!!」
「さあさあ。誰にもしゃべらないよ」
「83……」
「おや、小さいね。競泳水着のせいかな」
 ひびき、くって唇を噛んでた。
 私、死にそうなほど恥ずかしかった。カーって耳まで熱くなっちゃった。あんな経験、いままで味わったことないわよ。ある意味、水泳の授業で水着姿を全校生徒に見られるのよりも恥ずかしいかも??
 そのままひびきと向き合って、体と体を合わせるおかしな様子も撮られちゃったし。私の胸にひびきの心臓がドクドクって鼓動を打つ音が伝わったの。いつも冷静なひびきが、その日一番顔が赤くなってた……。

 結局、1時間以上カラオケ店に居たかしら。帰りに私とひびきはそれぞれおじさんに1万円も貰ったわ。
「えっ、こんなに!?」ってびっくりしちゃった。ひびきも細い目を限界まで丸くして驚いてたみたい。
「今日より大胆な姿を撮らせてくれたらもっとたくさんあげるよ」
「うそっ、ほんと?」
「二人ともこれまで撮影してきた女子高生の中で最高ランクのモデルだからね」
「ふ、ふ~ん……。でも、貰いすぎよ、やっぱり」
「いいからいいから。欲しい物があるだろ。それで今度いつ会える? 明日は学校は何時に終わるかな?」って、私、ついメールアドレスを教えちゃった。
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