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ボルスター
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2015 / 05 / 27
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 日がな一日、某大作RPGを進めていると電話が鳴った。
「はい、〇〇です」
「あっ、好雄だけど。いま暇か?」
「なんだ、好雄か……。あぁ、暇だよ」
「それじゃあさ、いまから遊園地に来てくれよ」
「なんで俺がお前なんかと遊園地に行かなきゃならないんだ?」
「まあ、いいじゃないか。待ってるからな」
 電話は一方的に切れた。
「なんて強引な奴だ。しょうがない、行ってやるか」
 あきらめて服を着替えると出かけることにした。

「はぁ……。やっと着いたよ。さあ、中に入るか」
 日曜だけあって、右を見ても左を見ても子供連れの家族とカップルで大賑わいだった。
「お、やっと来たな」
 入場ゲート先の、大きなコアラ(かなり目つきが悪い)の立像がある場所に、キャップを逆向きにかぶって青と白のシャツにジーンズ姿の好雄がいるのを見つけた。
「好雄、お前なぁ、こんな所まで呼んで……。あれ、詩織に美樹原さん」
 好雄のすぐ後ろに、私服姿の詩織と美樹原さんが並んで立っていた。詩織はオレンジのシャツに黒のタイトスカートと黒のニーソックスのちょっと大人っぽい服装で、美樹原さんはフェミニンな若草色のブラウスにピンクのフレアスカートを着ていた。7月らしく雲ひとつない快晴だった。
「寝ぐせがあるわよ。もしかしていま起きたの? うふふ」
「あの……こ、こんにちは」
 詩織が親しみを込めてあだ名で呼んでくれたのとは対照的に、美樹原さんは片手を横顔に当てて、おとなしめの声でよそよそしい挨拶をしていた。屋外に立っている美樹原さんを見るといまにも貧血で倒れてしまうんじゃないかと心配になる。詩織も色白だが、美樹原さんの場合は日焼けをしたことがないんじゃないかという白さだ。
「来て良かっただろう? 感謝しろよ」
 好雄がニヤッとした。俺はそういうことかと納得した。
「どうやって誘ったんだ?」
「街を歩いてたらたまたま出くわしてさ」
 詩織と美樹原さんは親友同士なので休日には2人で出かけることも多い。街で好雄とバッタリ会ったとしても不思議はない。
「制服姿もいいけど、私服姿の詩織ちゃんも格別だよな」
 好雄がヒソヒソいった。
「とくにあの太もも。絶対領域っていうんだぜ」
「知ってるし、それぐらい」
「詩織ちゃんっていつもあんなミニなのか」
 好雄のいうとおり、詩織のタイトスカートはちょっと屈んだだけで下着が見えるんじゃないかというぐらい短かった。健康的な太ももはムチムチだし、好雄でなくとも自然と目が行く。
「ねぇ、なにコソコソ話してるの?」
 詩織が肩にかかった赤い髪を片手で払いながらこっちを見ていった。
 いつも通り一分の隙もない完璧な笑顔だ。オレンジのシャツは胸元のボタンが弾けそうに窮屈だった。
 好雄が「2人ともモデルみたいだなって話してたんだよ」とごまかした。
「うふふ、ほんとかしら?」
「ほんとほんと」
 軽く受け流している詩織の隣で美樹原さんが顔をカーッと赤くした。両手の指をもじもじした。
「今日は楽しくなりそうだな」
「いってくれればもっとまともな服装できたのにさ。好雄も人が悪いぜ」
「そういうなよ。それじゃ、ジェットコースターに乗ろうぜ。2人もいいだろ?」
「ええ」「うん……」

 ジェットコースターの乗り場までくると、好雄が俺の肩を叩いた。
「お前、どっちの娘と乗る?」
 俺はもちろん「詩織と乗るさ」と即答した。
「愚問だったな」と、好雄は親指を立てて片目をつむった。
 詩織に声をかけると、両手を背中にした体を斜めに傾けて、俺を見て少し嬉しそうにはにかんだ。
 そういう男心をくすぐる女の子女の子したポーズをするのが、詩織はとてもうまい。
「ねぇ、メグじゃなくて私でいいの?」
「美樹原さんは好雄がいるだろ」
「ふ~ん。そうなんだ」
「なんだよ、その感じ」
「べつにぃ~。あなたと一緒に乗れてちょっと嬉しいなって」
 ときめきモードで詩織の目もとがほんのり赤くなる。照れ隠しなのか、赤い髪先を指に絡めていじっていた。
「鏡さんがこの場にいても俺は詩織を選ぶよ」
「えっ……」
「それよかビビりすぎてチビるなよ」
「もうっ、バカ」

 ワアアーー! キャアアアアー!!
 レールを直滑降に滑り落ちてぐるぐると目が回り、全身で風を浴びて思いっきりスリルを満喫した。
 詩織も黄色い声の歓声を上げていた。乗る前はたいしたことなさそうな振りをしてたわりに、ジェットコースターが動き始めるとしっかりと安全バーを掴んでいた。
「次は絶叫マシンビビールに乗ろうぜ」
「ええ」
 俺と詩織は絶叫マシンビビール・垂直落下のフリーフォールと立て続けに人気アトラクションに乗った。
 フリーフォールでは詩織は大声で叫んで、さらさらの赤い髪が逆さになって落下していた。
「あっという間だな。ブワッて体が浮いた」
「私も体が軽くなったのを感じたわ。無重力感よね」
「女子って絶叫マシン系がみんな好きだよな」
「うふふっ、私の周りでも嫌いっていう子はあんまりいないかも? ねぇ、あっちにゴーストハウスがあるわよ。行きましょう」
「お、おう……」
「なぁに? もしかして怖いの? なーんて」
「まさか、そんなわけあるわけないだろ……」
「そうよねぇ。男の子だもん」
「ま、まかせとけよ」
 ドロドロドロ……!! ギャアアアーー!!
「ハァハァ……。一気に涼しくなった気がする」
「足下は薄暗いし、おどろおどろしいBGMが緊迫感があったわね」
「そのわりにはあんまり怖がってなかったじゃんか、詩織」
「そんなことないわよ。井戸のところでメイクしたお化けが出てきたのにはびっくりしたわよ」
「あー、あれね。なかなかの迫真の演技だったよな。好雄の奴、マジで絶叫してたし」
「うふふ、メグもそっちのほうに驚いたみたい」
 詩織は面白そうにクスクス笑った。

「あれ、メリーゴーランド」
「へぇー。本格的だな。新しくできたのかな」
 休憩所の隣にアンティークなメリーゴーランドが設置してあった。白や黒の木馬に西洋風の飾り付けがされた馬車がオルゴールに似たメロディーにあわせて上下に動きながらゆっくりと回っていた。
「ねぇ、乗りましょう」
「俺も? さすがに恥ずかしいよ」
「残念だなぁ。すごく素敵そうなのに」
「俺はここで見ててやるからさ。詩織は美樹原さんと乗ってこいよ」
「うーん……そうするわね。行きましょう、メグ」
 2人で係員にチケットを見せる。詩織は白い木馬に跨がり、美樹原さんは少し離れた馬車に乗った。
 ゆっくりとメリーゴーランドが回りはじめると、詩織は左手で棒をしっかり持って、俺を見つけて「〇〇く~ん。こっちよ~~」と無邪気な笑顔で右手を振っていた。
 好雄がそんな詩織を見て「すげえ楽しそうだな」といった。
「ひさしぶりの遊園地で童心にかえったんだろ」
「メルヘンなメリーゴーランドがまた似合うよな」
「詩織は根っからのロマンティストだからな。いまでも校庭にある伝説の樹の話とか本気で信じてるぐらいだぜ」
「オイ! あれ見ろよ、あれ!」
「なんだよ、やぶから棒に?」
 さらさらの赤い髪を風になびかせ、ピュアなアイドルスマイルでメリーゴーランドに跨がる詩織の膝が自然と開いて、タイトスカートの奥に小さいリボンの飾りがついた純白のパンティーが見えていた。
(ゴクリ……手を振るのに夢中で、詩織の奴、パンティーが丸見えじゃないか)
「好雄く~ん、見てぇ~♪」
 何も知らない様子で、メリーゴーランドが周回するたびに笑顔を振りまく、詩織。
 他には小さな子供しか乗っていない。高校生にもなってメリーゴーランドに乗って喜んでいるのは詩織ぐらいだろう。木馬が上下する影響でどんどんと股が開いてタイトスカートがめくれ、ムチムチした絶対領域と純白のパンティーのコントラストばかりが目立っていった。
「あんなに大胆に股を開いちゃってさ。詩織ちゃんってズリネタの宝庫だよな」
 他の男性客も気づいたらしい。詩織はいい見世物になっていた。
 戻ってくると、照れくさそうにいそいそと両手でタイトスカートの裾を下に引っ張った。だが、大勢の男性客にパンティーを見られていたことには気づいていないらしく、むしろメリーゴーランドを楽しんだ感が伝わってきた。
「一番目立っていたよ、詩織ちゃん」
「えーっと、どうしてかしら、好雄くん?」
「カメラを持ってきとくんだったなぁ」
「よくわからないけど、メリーゴーランドって女の子の夢がつまってていいわよね」
「男の夢もつまってたよ、別の意味で」
「別の意味?」
「へへへ、詩織ちゃんは地上に舞い降りた天使だなーってことだよ」
 好雄は、私服姿の詩織のパンチラが拝めたもんだからご機嫌だ。
 事実を知ったら詩織は絶句もんだろ。

「最後に大観覧車に行こうぜ」
 好雄の提案で、最後に遊園地の名物でもある大観覧車に乗ることにした。
 並んでいると、好雄が隣に来て「お前、どっちの娘と乗る?」とまた聞いてきた。
 俺はどうして同じ事を何度も聞くんだと不思議に思いながらも「詩織に決まってるだろ」と返事をした。
「へへへっ、がんばれよ」
「なにをだよ」
「そのうちわかるからさ」
「??」
 好雄の口ぶりはやけに意味深だった。
 遊園地の目玉だけあって、たくさんのカップルが乗り場に列を作っていた。
 先に好雄と美樹原さんが黄色いゴンドラに乗り、その後の赤いゴンドラに俺と詩織で乗った。
 ゴンドラはゆっくりと上昇をはじめ、園内の風景や遠くに富士山が青うっすらと見えてきた。
「景色が最高ね。いい天気で良かった」と、詩織がいったのもつかの間、いきなりガタンと音がして観覧車が止まった。
「この観覧車、止まっちゃったみたい」
「えっ、本当? どうしよう」
「大丈夫だよ。すぐに動きだすって」
 俺はハハッと軽く笑った。
 急にすごく不安そうな顔をした詩織が俺の腕にしがみついてきた。
 俺の腕には大きな膨らみの感触が当たった。それと詩織の体が放つ女子のいい香りだ。
「うん……。でも、やっぱり怖いわ」
「ジェットコースターは平気な顔してたくせに」
「あれはべつよ」
「ほら、止まってるぶんだけ長く乗ってられるんだから得した気分でしょう」
「そ、そうだけど……」
「それとも、俺と一緒じゃやだ?」
「そ、そんなこと……。だって、私……」
 そこで詩織が口をつぐんだ。
 目の前に対になった愛らしい瞳があった。頼りなげに揺れて、見ていると吸い込まれそうな気がする。
(なんかいい雰囲気かも……?? いまならいけるか??)

「詩織のいい匂いが……」
「ちょ、ちょっと……顔が近いわ」
「俺も詩織のこと」
「ダメよ、こんなところで……ンッ」
 詩織が何かを言おうとするまえに勢いで唇を塞いだ。
(やったぞ! 体育倉庫のときのリベンジに成功だ!)
 詩織とのキスをした達成感でゾクゾクした。タラシが失敗した場面を目撃していただけに喜びもひとしおだ。
「ンッ、ンン……チュッ」
 はじめは俺のことを押し返そうとしていた腕から力が抜けて、そのうち詩織は両目をつむってくれた。
 瑞々しい唇がわずかに開いて俺の舌を受け入れてくれた。
 ピチャピチャと詩織の口腔の隅々を舌で舐め回した。
(ハアハア……詩織の口の中、甘い味がする……)
 唾までフルーツみたいなフレッシュな味わいだった。口を口で塞いで舌と舌を絡める。控え目だが、詩織の舌の動きはキス慣れしている気がした。
「ンッ、フッ、ウッ、ん、ちゅっ……」
「ハアハア……なあ、いいだろ、体育倉庫の続きさ」
「なにいってるの、これ以上は……あんっ、隣から見えるわ」
「見えないって、ゴンドラとゴンドラで離れてるんだし。ちょっとだけだからさ」
「ァン……ンンー」
 時間をかけると逃げられると思い、俺は急いで詩織のオレンジ色をしたシャツのボタンを外した。
 隙間から手を入れて、体育倉庫裏でしたのと同じようにブラジャーごと持ち上げて触った。ずっしりとした感触。手の上でボインボインと弾んでいる。
「ハアハア、詩織のおっぱい、重くてあったかい」
「や、やぁ……は、はずかしい」
 モミモミ……モミモミ……モミモミ……。
 恥ずかしがる詩織の唇にキスをしながら、大きなお餅をこねくるようにおっぱいを揉み続けた。
(ハアハア……まえのときより抵抗が弱いぞ。もっといけるか??)
 手をさっと下ろして、タイトスカートから伸びた絶対領域をなでる。
「あ、あんっ……はぁはぁ……」
 詩織がそこを守ろうと足と足をキュッと閉じた。
 俺はタイトスカートの内側に右手をすべり込ませた。
 ふと窓を見上げると、好雄と美樹原さんが乗っているゴンドラも大きく揺れていた。
「詩織、足を開いてよ」
「い、いやよ……はぁはぁ」
「軽く触るだけさ」
「だ、だめ……ああん……っ!」
 赤い髪に隠れた耳に横から息を吹きかけると、詩織が目を閉じてビクビクした。口もとに手を当てて、必死で声を抑えようとしている。
 その隙に俺は詩織の両膝を開かせるのに成功した。肘を使って閉じられないようにする。
「ゴクリ……詩織、すげえ可愛いよ」
「はぁはぁ……は、はずかしいわ……」
「いいか? 下着の上から割れ目に触るぞ?」
「あぁん……あんまりいじわるしないでぇ」
 哀願するように詩織がさらに顔を赤くした。俺は何度も何度もムチムチの絶対領域を触りまくった。その度に詩織はわずかに腰を浮かしたりもじつかせていた。反応が良すぎて、まるで詩織に痴漢してるみたいな錯覚した。
「し、詩織……」
「だ、だめ」
 いよいよ指が詩織の股間に触れられるといった寸前で、ゴトンと音がしてゴンドラが動きはじめた。
「はぁはぁ……う、動きだしたみたい」
「そ、そう?」
「その……隣のゴンドラから見えちゃうし……どいてくれる?」
「あっ、はははは……。良かったね」
 急に冷静になった詩織の声色に、俺は笑ってごまかした。
 詩織は向かい側に座り直すと、オレンジ色をしたシャツのボタンをさっさと止めてしまった。タイトスカートを直して手ぐしで髪の乱れを整える。ゴンドラに乗ったばかりみたいに外の景色を眺めだした。
「わぁー、きらめき市の街並みが見えるわ。あそこが私たちの高校かしら」
「そ、そうだね……」
(観覧車のバカヤロウ!!)
 せめてあと10分あればと俺は遊園地の神さまを恨んだ。

 ゴンドラが地上に着くと、詩織は「さっきは本当に怖かったね」と笑顔でいった。
「それよりもさ、さっき言いかけてた続きが聞きたいな」
「えっ、な、何のことか忘れちゃった。そんなこといいじゃない」
「忘れちゃったか……。なんだかなぁ」
 俺は自然と大きなため息が出た。
「よおっ、どうだった?」
 好雄が浮かれた様子で来た。
 その隣では肩を抱かれた美樹原さんがもじもじと俯いて顔を真っ赤にしていた。
「美樹原さん、気分でも悪いの?」
「そ、そうじゃなくて……」
「メグ、なにかあった?」
「し、詩織ちゃん……わたし……」
「美樹原さんは俺が送ってくからさ。悪いけど、詩織ちゃんたちは先に帰っててよ」
「好雄くんが……? でも、メグと方向が違うんじゃない?」
「へへへ、いいからさ」
「あ、あの……」
「行こうぜ、美樹原さん」
「う、うん……」
 何かを言おうとする美樹原さんを強引に引っ張って、好雄は駅の方へ帰っていった。
「メグ、好雄くんと仲良くなったのかしら」
「さあ? そうなんじゃない」
「ふ~ん……」
 美樹原さんのことがよっぽど心配なのか、詩織はずっと見送っていた。
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