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美雪からの手紙
前編
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2014 / 06 / 25
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 美雪が姿を消してから一週間が過ぎた。
 警察は表面上、事件と事故の両面で捜査をしているがその実情は家出人扱いとなっている。
 美雪が家出をするような理由は特に見当たらない。学校では生徒会長である美雪失踪の噂で持ちきりだ。殆どは根も葉もないでたらめな話しばかりだが、一つだけ耳に引っかかる噂があった。あの真面目な美雪が年上の男性と恋に落ち、駆け落ちしたというモノだった。
 勿論、俺はそんな話を信じてなどいない。しかし独自に美雪の身辺と失踪するまでの経緯を洗い直せば洗い直すほど、不可解な事象が幾つも浮かびあがってきた。美雪はここ最近、週末になると誰かと出掛けていたというのだ。街で男と並んで楽しげに歩いている美雪を見たという情報も掴んだ。演劇部に顔を出さなくなり、ミステリー研究会も休みがちになっていた。生徒会での仕事中にも、いつも何か思い詰めているふうだったと親しい友人が教えてくれた。学校の近くで黒塗りのベンツに乗り込む美雪を見たという男子生徒も居た。中には、その車の中で美雪が大人の男性と唇を重ねているのを見たという話しまであった。
 そういえばここ三ヶ月ほど美雪と話す事もめっきり少なくなり、週末を一緒に過ごす事もなかった。剣持のおっさんに頼み込まれた事件で忙しくてそれどころではなかったからだが、一緒に下校をする事もなくなっていた。以前には、毎朝起こしに来てくれていた美雪が失踪直前にはパッタリと姿を見せなくなった。どことなく疎遠になっていた気はしてはいたが、それも関係しているのだろうか。

 美雪のおじさん達は自慢だった娘の失踪に憔悴しきって寝込んでしまっている。おばさんの話しによると半年ぐらい前から美雪にちょくちょく電話が掛かってくるようになったらしい。家の近くに黒い外車が止まっているのをよく見たという。車種はベンツだ。近所の人がその車から逃げ出すように降りていく美雪の姿を見たらしい。ここでも黒い外車の話しだ。
 それと失踪する一週間前に美雪は無断外泊をしておじさんに怒られている。美雪の家は厳しいし、真面目な美雪はそれまでそういう事がなかったのだから当然と言えば当然だろう。俺は美雪が怒られる姿など想像する事も出来ない。もしかしたらそれが原因で家出をしたのではないかとおじさんは気を病んでいる。しかし果たして、怒られたぐらいで美雪は家出をしてしまうだろうか。

 その日、学校での聞き込みを終えた俺は疲れた足取りで家の門扉をくぐる。すでに夕方を過ぎていた。途中警察署にも寄ってみたが目新しい情報は特になかった。どうやら警察は本気で捜す気がないようだ。どうせ、気難しい年頃の少女が家出をするなど珍しくもないぐらいに考えているのだろう。
 俺は何気なくポストを確かめる。何通ものダイレクトメールに混じって茶色い封筒があった。油紙で作られたような目立つ封筒だった。手にしてみると表には、俺の名前と住所だけが書き込まれていた。他には何も書かれていない。差出人は不明だ。でもそれだけで十分だった。
 俺は急いで部屋に持ち帰る。カッターナイフで慎重に封を開ける。中には何枚かの手紙が入っていた。その内の一枚に目を走らせる。やはり美雪からの手紙だった。手紙は美雪らしい形式ばった文言と挨拶ではじまっていた。丁寧な、まるでお手本のような美しい書体で書かれている。心配しているであろう両親を案じる言葉に続いて、突然家を出た事に対する謝罪の言葉が重ね重ね書き綴られている。
 そうして、『まず、そのおじさんとどうやって出会ったのかから話したいと思います』という切り口部分で俺は、自分の心臓が高く脈打つのを感じる。思わず唾を飲み込んだ。
 一旦手紙を閉じる。そうして俺は美雪の姿を思い浮かべてみた。物心がつく以前から一緒に育ってきた美雪の制服姿だ。成績は常に学年トップ、学校では生徒会長を務め、教師からの信頼も厚い美雪の姿だ。優等生という褒め言葉がまさにピッタリだった。パッチリとした愛らしい瞳に、黒くて長い髪が綺麗でカチューシャが良く似合う。最近は身体つきもグンと大人びてきていて見ている俺の方が目のやり場に困る事もしばしばあった。控え目で清楚な美雪を彼女にしようと密かに狙っていた男子達が多かった事を俺は知っている。体育の時間などに見る美雪の肌は雪のように白くてとても眩しかった。プールサイドを水着姿で歩けば男子達の視線を釘付けにしていた。
 急に口の中が乾いてきた。考えて見れば俺は朝から何も食べていない。はやる気持ちを落ち着かされるように台所から冷えた麦茶を容器ごと持ってくる。コップに注いで机の上に置く。外では夜の帳が下り始め、アブラセミが鳴いていた。俺はゆっくりと手紙を開いた。



    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆



 まず、そのおじさんとどうやって出会ったのかから話したいと思います。
 それは半年前に起きたある事件の時でした。殺人事件の容疑者にされたおじさんは、真犯人の巧妙な罠にかかり危うく犯人にされかけていたのです。
(おじさんの名前は迷惑がかかるといけないので伏せておきます。はじめちゃんのことだからこの事件のこともおじさんのことも覚えてると思うし)

 なんとかはじめちゃんの推理によって事なきを得たのですが、それに感謝しきりのおじさんはどうしてもお礼がしたいからと、はじめちゃんの幼馴染であるわたしに何度も頭を下げられて、困り果てたわたしは、はじめちゃんの代わりに自宅の電話番号を教えてあげる事にしました。そうするのが最も良い選択だと、その時は思えたのです。それがおじさんとの不思議な交流のはじまりでした。

 それから毎日、おじさんから電話が掛かってくるようになりました。おじさんは、はじめちゃんに何かお礼をしたそうですが、それからも電話は掛かってきました。電話の殆どはわたしが学校から帰った時間ピッタリのタイミングで掛かってきました。お父さん達が寝静まった後、夜に掛かってくるようにもなりました。とにかく毎日電話は掛かってきたのです。
 たぶんおじさんは、わたしがはじめちゃんにかまってもらえず寂しそうにしているのを気に留めてくれているのだと、思っていました。最初は遠慮がちに当り障りのない話をしていたわたしですが、次第に打ち解け、その日学校であった事や見たテレビ番組、生徒会長としての仕事、演劇部での演目やミステリー研究会での出来事、はじめちゃんが解決した事件を話すようになりました。話題の大半は、はじめちゃんだったと記憶しています。
(ごめんね、はじめちゃんを話しのタネにしちゃって。でも分かって欲しいの。わたしはどうしてもはじめちゃんの事しか話せないから……)

 わたしは他愛のない話しをしては、最後には決まりごとのようにはじめちゃんが事件に熱中してばかりで、お話しをしたり勉強したり一緒に過ごす時間が取れない事を愚痴っていました。はじめちゃんは今日も事件で居ないのとか、はじめちゃんの頭の中は推理でいっぱいでわたしが入り込む余地なんてないのとかです。正直わたしは殺人事件の犯人を捜したりするより、はじめちゃんと一緒に出かけてウィンドウショッピングや映画を見たいとずっと思っていました。
(そういうのって不満に思っちゃだめなのかな。わたしだって普通の女の子なんだよ。こんな気持ち、はじめちゃんは気づいてくれかったよね)

 そんなふうに電話で親しく話している内にわたしは、おじさんと外で会うようになりました。知り合ってから三ヶ月後ぐらいの事です。
 それまでわたしは、おじさんと外で会うような事があるとは想像もしていませんでした。おじさんに対してなんら特別な感情を抱いていなかったからです。わたしにとっておじさんはよき相談相手といった感じでした。年齢差はあるけど信用の出来る友人感覚と言ってもいいかもしれません。
 はじめは美術館や博物館に行ったりして、普通に電話で話す内容をお話ししたりしていました。映画を見に行ったりもありました。見たい映画も美術展もない時には、雰囲気のいい喫茶店でおしゃべりをして街を並んで歩いたりしました。
(ケーキと紅茶の美味しい喫茶店をおじさんはいっぱい知っていて、ここでも話題の中心は、はじめちゃんでした)

 おじさんと出掛ける時、わたしはとびっきりオシャレをしました。なぜならそういう時ぐらいにしか可愛い服を着る機会がなかったからです。お嬢様っぽいフリルのついた白いワンピースに大きなリボン姿とか、ロングスカート、それに小さなポシェット、時にはちょっと短めなタックフレアスカート姿です。おじさんに合わせてシックで大人っぽいシルクのブラウスにタイトスカートを着たりもしました。薄いリップクリームを塗って、お化粧をするなんてそれまで経験なくて鏡の前に座っただけでドキドキしていました。明日はどんな服を着ていこうかな、どんな服を着たらおじさんは喜んでくれるのかな、おじさんの好きな服はどういう服なのかな、そういうのばかり考えていました。とても新鮮でとても楽しかったです。相手がはじめちゃんならどれほど幸せだろうとも考えました。
 水族館とか動物園にも行きました。いままで行ったことがないような色々な場所に行きました。おじさんはとても紳士的でとても優しく、街で素敵な洋服を見つけると値札も見ずにわたしに買ってくれました。綺麗なバラの花束を貰ったこともあります。
(そういう意味では明智さんに似てなくもないけど外見や年齢はゼンゼン違うの。おじさんはあんなに冷たくありません)

 中にはすごく高いブランド物の洋服やアクセサリーもあったと思います。そういう高級ブティックが軒を並べる場所を歩いていたのです。わたしが、「こんな高いもの困ります。もらえないです」って断っても、おじさんはもう買っちゃったからと言って半ば強引に手渡してくるのです。
(男の人からプレゼントされるなんてはじめてだから戸惑ちゃって……でも、ああいうのって値段じゃないよね)

 そんな時、わたしはいつも不思議に思っていました。おじさんはわたしの目から見てもかっこよくて面白くて、会社を経営していてお金持ちなのに、どうしてこうしてわたしみたいなごく普通の女子高生と会ってくれて親切にしてくれるのだろうと……。おじさんは輸入関係の仕事をされているそうです。詳しくは教えてもらっていません。いくら聞いてもおじさんは教えてくれないのです。
 振り返ってみれば、この頃からおじさんの事を意識しはじめていたと思います。親切で優しいだけのおじさんではなく一人の男性として……。おじさんとのデートは知らない事の連続で、とてもとても楽しかったです。
(男の人と二人で映画を見たりするんだからデートって言って間違いないよね)

 そんなデートをしておしゃべりをするだけの関係が一ヶ月ぐらい続いたでしょうか。はじめちゃんが難解な事件で忙しく生徒会の仕事も演劇部やミステリー研究会の活動もない時には、わたしは必ずおじさんとデートするようになっていました。
(あの頃、はじめちゃんは大きな殺人事件が立て続けに起きてて殆ど出掛けてたよね。そういえば剣持警部に呼び出されてたみたいだけど、剣持さん元気にしてるのかな)

 ほぼ毎週だったと思います。土曜日と日曜日の昼前には駅前で待ち合わせて、おじさんの運転する車に乗って街とか海に出掛けていました。楽しくおしゃべりして一緒に過ごしていました。

 夜には映画で見るような高級なレストランで食事をする事もありました。
 わたしはいつもそうしているようにはじめちゃんや事件のことを話して、おじさんは面白くてウィットに富んだ話をわたしにしてくれました。
 わたしとおじさんの周りには美しいバイオリンの音色が静かに流れていて、真っ白いテーブルクロスの上には綺麗な花と蝋燭が灯されています。周りを見てもわたしのような女の子は一人もいません。タキシードやドレス、身なりのきちんとした大人の人ばかりです。次々に運ばれてくるディナーはとても美味しくて、いけないことなんだけどおじさんに勧められるままにワインを飲んだこともあります。少しだけ酔いました。
 そういう時おじさんは、公園のベンチでわたしの肩を抱いて服の上から身体中を擦って介抱してくれました。背中だけじゃなくて、胸や脚やお尻も優しく擦るのです。
「こうして体を風にあててるといいよ。すぐに酔いはさめるからね」って言いながら、肩に回した方の腕でわたしの胸を包み込むように揉んで、もう片方の腕で膝を押して少しだけ開かせてショーツの上からわたしのアソコを時間をかけて優しくスリスリと擦ってくれました。

 おじさんは話し上手なうえに聞き上手で、わたしのつまらない話を最後まで聞いてくれます。それにどういう分けか、はじめちゃんはよく知っていますが、わたしは口下手で大人しい性格なので自分から話すのが苦手なのに、おじさんの前だと自然と思っている事を口にしてしまえたのです。わたしが小さい頃からはじめちゃんを好きだった事、本当はもっともっとはじめちゃんと仲良くなりたかった事、出来ればはじめちゃんの恋人になって、将来ははじめちゃんのお嫁さんになりたかった事、でもはじめちゃんは玲香さんに気があるらしくて全然わたしに構ってくれない事などです。思っている事、悩んでいる事を全部打ち明けました。
 おじさんはそんな話をただの一回もおざなりにする事なく心から親身になって受け止めてくれて、適確なアドバイスをしてくれました。自分は美雪ちゃんの味方だからいつでも相談にのってあげるよとか、気晴らしに遠くまでドライブしようとか、はじめちゃんはまだ子供だからわたしの魅力に気づいてないだけだとか、振り向かせるために一度他の人と、例えば年上の大人の男性と付き合ってみたらどうだい、とか。そうすればはじめちゃんも意識するだろうし、もしかしたらわたしが新しい自分を見つけられるかもしれないって……。もしかしたら遠回しに何かを伝えようとしていたのかもしれません。わたしは「はじめちゃん以外の男の人と付き合うなんて考えられないです」って、きっぱりと答えていました。おじさんは、「それはそうだよね」って笑っていました。
(これはおじさんが言っていたのですが、おじさんが言うにはアイドルである玲香さんが可愛いのは当然だけど、わたしも今時には珍しい考えのしっかりした美少女で、それだけに貴重な存在なんだそうです。勿論わたしは、わたしなんか普通の女の子ですって両手を振って否定したけど、心の中では嬉しかった。だって、そんなふうに励ましてくれたのはおじさんだけだったから……)

 おじさんと二人で街を歩く事も多くなりました。たぶんこの頃には、学校に居る時間を除けばはじめちゃんと居るよりおじさんと居る時間の方が長かったと思います。殆どは土日でしたが、生徒会も演劇部もない時には学校帰りにドライブに出掛けたりもしていました。そんな時わたしは制服を着ています。
 楽しくおしゃべりをしながら街を歩いていると、おじさんは自然とわたしの肩に腕を伸ばしてくるようになりました。そんな関係です。最初は驚きました。だってそんな事をするのは恋人同士になったカップルだけだと思っていたからです。でもわたしは逃げたり嫌がったりはしませんでした。おじさんは優しくて包容力のあるとても素敵な男性だからです。心から信頼していると同時に憧れていたのもあったと思います。周りから見れば、わたしとおじさんの二人は年の離れたカップルと言うよりは、とても仲むつまじい父娘に見えていたと思います。
 実際、おじさんの年齢はわたしのお父さんと同い年で、肩に腕を回すと必ずと言っていいぐらいわたしの髪に触れてきました。「生徒会長も勤める美雪ちゃんには長くて黒い髪がピッタリだね。最近の女子高生はヘアカラーで染めてばかりで個性の意味を履き違えた子が多いけど、美雪ちゃんのは知的でとてもキューティクルだ」って言ってくれて優しく撫でてくれたりしました。
 わたしは嬉しくて、すごく恥ずかしくて、顔を真っ赤にして俯いてしまいます。おじさん以外の人から、綺麗だなんて言われた経験がないからです。おじさんはそういう女の子の扱いがとてもうまいのです。

 それからおじさんはわたしの背中をさりげなく擦ります。何度も何度も広く擦って、服の上から背中を満遍なく触り続けます。わたしは街の中をすごくドキドキして歩いて、すれ違う人がみんな、わたしを見ているんじゃないかって思えてしまうからです。そうやって身を固くしてぎこちない足取りで歩いていると、おじさんの手はゆっくりと背中の下側から腰へ、腰からスカートの上へと徐々に降りて来て、ついにはスカートに包まれたわたしのお尻をとてもとてもデリケートに触ってきます。歩きながら腕を回すふりをしてわたしのお尻を触るのです。
 以前、電車の中で痴漢された事があるけどそれに似ていると思います。はじめにスカートの上に這わせた手でわたしのお尻の形を確かめるようになぞって動かし、次に太腿の裏側で何度も上下に行ったり来たりをさせるのです。スカートの後ろ側は完全におじさんの領域になってしまいます。わたしの心臓はバクバクと音をたてています。でも立ち止まるわけには行きません。急に立ち止まれば、周りの人に不思議に思われてしまうかもしれないからです。そうして腰に回された腕でエスコートされながらわたしは、左右に揺れるお尻をまるで何事も無いかのように触られ続けるのです。

 恥ずかしかったです。とても恥ずかしいと思っていました。はじめちゃんはエッチだから知っているのかもしれませんが、わたしのお尻はむっちりとした安産型で他の女子生徒よりも二回りぐらい大きいです。ウェストは平均サイズ以下なんだけど、胸囲も他の人より大きいです。ブラジャーで締め付けても歩くだけで上下に揺れてしまいます。この事はわたしにとってコンプレックスでした。たぶんわたしの身体は、自分が思っているよりも早熟だったんだと思います。更衣室での着替え中にはクラスの友達からよく、「七瀬さんって真面目で勉強も出来るしお嬢様っぽい顔してるけどプロポーションはすごいわよね。胸なんてロケットみたいに突き出しててさ、学校で一番大きいんじゃないの。私が男子なら、絶対七瀬さんの方ばっかり見とれちゃうと思うな。だって七瀬さんのブルマー姿って、肌が白くて艶かしいからすごく扇情的よ。なんだか雰囲気とのギャップが激しいのよ」って言われていました。確かにその通りなのかもしれません。はじめちゃんもわたしの胸ばかり見ていましたよね。
 だから体育の時間はいつも憂鬱でした。グラウンドで五〇メートル走のクラウチングスタイルをした時などには、背後に居る男子達がブルマーを履いたわたしの大きいお尻をいやらしい目で眺めている気がしていたからです。わたしのお尻はブルマーを履くとほんとにむっちりとしていて、なんでわたし達の学校っていまだにブルマーなんだろうって嫌になってしまいます。

 そういう身体的悩み事もおじさんは知っていました。わたしは自分の肉体的悩みも打ち明けていたのです。多かれ少なかれ、男子もそうなのかもしれませんが、わたし達のような年頃の女子にはそういう悩みは必ずあるものなのです。無い人などいないと思います。そして、こういう悩みは同じ年頃の友達に聞くよりも、人生経験豊富なおじさんに相談するのが一番だと思っていました。お父さんやお母さんに聞けるわけがありません。
 おじさんも、「美雪ちゃんの気が楽になるならなんでも相談してくれるといいよ」と言ってくれました。そういう相談になるとおじさんは、特によく聞いてくれました。わたしの肉体的特徴を事細かに聞いてくるのです。「胸はいつ頃から大きくなりはじめたのかな」とか、「男の人に身体を触られた事はある?」とか、「寝る時はどんな格好で寝ているのかな」などです。カウンセリングみたいな感じだったと思います。
 わたしはおじさんの質問にはなるべく答えるようにしていました。秘密にしていたスリーサイズもおじさんにだけは正直に答えました。おじさんは、「すごいプロポーションだ。想像していたよりもずっと大人じゃないか。この歳からその数字なら将来が楽しみだね」と褒めてくれました。おじさんになら、そういう秘密を教えてあげてもいいと思えたのです。男女交際の経験がない事、キスをした事がない事、はじめちゃんとわたしは普通の幼馴染の関係でしかなく、わたしはまだ処女である事もおじさんには打ち明けました。おじさんはなんだかすごく喜んでいるようでした。

「意外だったよ。てっきりそういう関係なのかと思ってたからね。捜査中はいつも一緒だっただろ。最近の女子高生は進んでるっていうのか、性に対してオープンな所があるからね。そうか、美雪ちゃんはまだ処女なのか……」と言って、顔を綻ばせてわたしの手に指を這わせてきていました。わたしはドギマギしてしまい、「ええ、だってそういうのはまだ早いかなって……周りの人が経験してるからって自分まで焦るのはおかしいと思うの……それに、はじめちゃんはわたしなんかどうでもいいと思っているのよ。玲香さんの前になるといっつもデレデレしてばかりだもん」と答えて、おじさんの指を振り解く事が出来ませんでした。
 この時期、はじめちゃんが玲香さんと頻繁に連絡を取り合っていたのを、わたしはおばさんから聞いて知っていました。わたしには内緒で、はじめちゃんが玲香さんと会っている事をなんとなく分かっていました。そういう事は聞かなくても雰囲気で分かるものなのです。そうしてそのことに後押しされるように、わたしはおじさんと更に親密になっていったのです。



 実は、はじめちゃんに黙っていた事があります。一ヶ月ぐらい前、おじさんにキスをされました。デートの帰り、おじさんは家の近くまで車で送ってくれるのですが、その中での出来事です。外はもう薄暗かったのを覚えています。車から降りようとした時に、助手席に座っていたわたしの肩におじさんの手がかかり、そのままシートへ押し倒されるようにゆっくりと……。

 その日のおじさんはいつもと少しだけ雰囲気が違っていて、楽しいお話しをしてくれる一方、執拗にわたしの身体に触れてきていました。街を並んで歩いている間中、太腿やお尻を触り続け、まるで様子を窺うようにチラチラと横目で眺めてきていました。たぶんキスをするタイミングを計っていたんだと思います。だから驚きはあまりありませんでした。それにその頃にはすごく親密になっていて、いつかおじさんにキスをされちゃうかもしれない、という思いもあったからです。油断、していたと思います。シートベルトをしていたため逃げる暇はありませんでした。
 とにかくわたしは車の助手席で、両手をおじさんの体に当てて形だけ押し返す格好でキスをされてしまいました。それがわたしのファーストキスです。
 甘い甘いキスでした。最初のうちは。唇を塞ぐようにおじさんの口が強く押し当てられ、上唇と下唇を順番に食まれてからおじさんの舌がわたしの唇を優しくじっくりとなぞりました。まるでわたしが男の人に初めて許した唇を感慨深く味わうようにです。わたしの唇はファーストキスの衝撃で小刻みに振るえ、興奮していたのかおじさんの鼻息はいつもより荒かったです。
 わたしはまぶたを閉じて唇を委ねていました。大切な思い出だけど、相手がおじさんなら仕方ないかな、と思っていました。でも、そうしてファーストキスを奪われていると、突然おじさんの舌がヌルッと入ってきたのです。それは生暖かく大きな舌でした。わたしは目を見開いておじさんを見ました。おじさんは半分笑ったような顔で、「美雪ちゃんのファーストキスは貰ったよ。ほら、じっとしててごらん。今から大人のキスの仕方を教えてあげるからね」と言って、わたしの口の中を、ヌルヌル、ヌルヌル、と舐め回し、頬の内側や歯茎、それに喉の奥や舌の表面を舐め続けたのです。

 パニックでした。天地がひっくり返ったような気がしました。深く深く差し込まれた舌で、喉奥をねぶられると頭の中にバチバチと熱い火花が散りました。そんなキスの仕方があるのをわたしはそれまで知らなかったのです。ただただ口の中を熱くねぶられ、わたしはおじさんのなすがままでした。
 身動きのとれない助手席でお父さんと同い年の男性に深く熱いキスをされ、すごく大胆なことをしていたと思います。もしかしたら誰かに見られていたかもしれません。近所の人ならすぐにわたしだと気づいたでしょう。でもそんな事を考える余裕は、その時のわたしにはありませんでした。わたしの顔はおじさんの手によって固定され、舌をストロー代わりに唾液を流し込まれたのです。
 予想外の事態に泣きたい気持ちでした。目を白黒させながら辺りを見回し、必死になっておじさんの唾を飲み込みました。喉を上下に動かし、頑張ってお腹の中に流し込んだのです。そうするしかありませんでした。飲み切れなかったおじさんの唾液がわたしの頬を伝って左右に溢れ、ふぅふぅ、と鼻で息をしていたいのを覚えています。車内には、わたしが赤ちゃんみたいにおじさんの唾をゴクゴクと飲み込む音だけがして、気がついたらまるで催眠術か魔法でもかけられたようにおじさんと舌を絡め合わせていました。濡れた舌と舌の表面を捻るように擦り合わせ、はしたなく、とてもはしたなく絡み合わせていたのです。もう何が何だかわかりませんでした。ただ、おじさんだけを信じて、おじさんの手解きに導かれるまま全てを任せて舌を動かしていたのです。おじさんの唾は苦いタバコの味がしていました。
 二〇分かそれ以上、時間が止まったのではないのと思うぐらい長い間舌を絡め、唾を飲まされていたと思います。満足したふうのおじさんから解放された時には、わたしの顔とお腹の中はおじさんの唾によって隙間なく埋め尽くされていたのです。いつの間にか伸びてきた手がスカートの中に忍び込み、ショーツの上からアソコを弄りだした瞬間、わたしはハッとして、慌ててシートベルトを外して車から逃げるように飛び出しました。そうして玄関に向って走りながらポケットからハンカチを取り出して唇を拭ったのを昨日の事のように覚えています。

 部屋に入るとわたしはその夜、わあわあと一晩中ベットの上で泣きました。電気がずっと消えていた日の事です。
 心の中ではじめちゃんに謝って泣き続けました。何度も何度も、「ごめんなさい。ごめんなさい、はじめちゃん……」と溢れ出す涙を止める事が出来ませんでした。でも、そうやって泣いて、泣き続け、謝り続けている内に不思議と誰も悪くないような気がしてきたのです。だって、はじめちゃんは事件と犯人探しばかりでわたしのことをかまってくれない。おじさんはとても優しくてわたしだけを見てくれている。いったい誰が悪いのでしょうか。誰が悪いというのでしょうか。もし誰かが悪いとするならばそれは、油断していた隙に唇を奪われ、深い大人のキスを教えられてしまった自分でしかありません。
 そうです。おじさんは悪くないのです。それが一晩中泣き続けた末に導きだした結論でした。

 そうしておじさんの行為は加速度的にエスカレートしていきました。唇を奪われる事によって、わたしとおじさんの間にあった垣根のようなモノが取り払われてしまったのです。決定的な何か、わたしがわたしであるために必要だった、わたしが清純な少女でいるために押し止めていてくれた防波堤のような何かが。恐らくその事は、おじさんには最初からわかっていたと思います。分かっていたからこそわたしの唇を奪ったんだと思います。
 事実そのキス以降、わたしの中から躊躇いのような物が消え、恥じらいながらもデートの度に濃厚なキスをされるようになりました。はじめちゃんに対して罪の意識を感じながらもおじさんの唾をゴクゴクと積極的に飲み下すようになったのです。心の中で、「ごめんね、はじめちゃん。また、キスされちゃうね」って謝りながら唇を預けていたのです。それは日に日に大胆になり、おじさんの首に両腕を絡め、自分から唾をせがんで空中で舌と舌を捻って絡み合わすいやらしいキスも勉強しました。はじめちゃんの姿を思い描いて紡がれる長い銀の架け橋もです。そんなふうにキスに没頭しているとわたしは、頭の中が焼き切れたようにショートして、その日授業で習った因数分解や方程式、大事な英単語、生徒会長としての重責などを全部忘れてしまうぐらい何も考えられなくなるのです。お父さんやお母さんの事も忘れて、はじめちゃんの事も忘れて、ただおじさんとの心まで溶けてしまう口づけだけに全てを委ねて……。

 ペッティングも体験しました。おじさんとの行為は殆どが車の中で行われていました。ファーストキスを奪われてから一週間後には、放課後になると学校の近くまで車で迎えに来てくれるようになっていたのです。はじめちゃんと一緒に下校しなくなったのはそのせいです。
 そうしてわたしは毎日、車の中で悪戯をされていました。わたしもそうされる事が分かっていて、これから時間をかけて身体中を悪戯される事を知っていながら、何度も後ろを振り返って車に乗り込むのです。たぶん、はじめちゃんが引き止めてくれないか願っていたんだと思います。
 でも、はじめちゃんの姿はなくて……車に乗るとすぐに親密なキスをされていました。たっぷりと唾を飲まされてから、車は静かに発車します。静かに、でもあっという間にスピードを上げ、幾つかの交差点と幾つかの信号を通過して車はわたしの家へと向います。その間おじさんは、助手席にあるわたしの太腿に左手を伸ばしてじっくりと撫でています。
 わたしは車窓に流れる風景に視線を運ばせながら、生徒会での議題など取りとめのない話しをして何も気づいていないふりを演じます。心はドキドキでいっぱいなのに顔だけは真面目な優等生のまま、おじさんが触りやすいよう脚の力を緩めて……。運転していてもおじさんの手は好き放題わたしの下半身を触り続けるのです。わたしの白くてむっちりとした太腿をいやらしく触り続けるのです。
 そうして近くの路地に着くとおじさんは、車を止めてサイドブレーキを引きます。「生徒会での仕事大変だったね」って言ってから慣れた手つきで、まるでそうする事が当たり前のようにわたしの制服のボタンを上からゆっくりとはずしていくのです。一つ一つ、ゆっくりと……。
 焦らしていたんだと思います。おじさんにはいつもそういう余裕がありました。何かに焦っているおじさんを見た事がありません。間の取り方がとても上手です。それに対しわたしの方は、手の平がいつの間にか汗でびっしょりになり、頭はこれからおじさんにされる淫らな行為でいっぱいになってしまいます。模範であるべき生徒会長のわたしが車の中で悪戯をされて……。生徒会長失格ですね。演劇部や、ミステリー研究会のみんなにも合わせる顔がありません。はじめちゃんにも……はじめちゃんはこんなわたしの事をどう思っているのでしょうか。もしかしたら、ここまで読んでわたしの事を軽蔑しているのでしょうか。でも、それは仕方のない事だと思います。わたしはそれだけの事をされていたし、していたのですから。

 はじめちゃんの家からもすぐ近い、銭湯の煙突がよく見えるあの路地です。そこに止めた車の中でわたしは毎日、ブラウスのボタンを外されておじさんに胸を触られていました。おじさんの手は大きくてゴツゴツしています。その手が、わたしの乳房を慎重に取りだして、ブラジャーごと乳搾りみたいに揉み搾るのです。グイグイ、グイグイって、まるで本当にミルクを搾るみたいにわたしの乳房は揉まれてしまいます。
 胸の先は痛いぐらいに疼いて視界が霞んで、それでもなんとかわたしは、授業中にはじめちゃんが居眠りをして先生にチョークの欠片を投げつけられたみたいな話しをします。気力を振り絞り、猥褻行為をされている自分を誤魔化そうとします。そうするとおじさんは、今度は一転して優しく優しくわたしの胸全体を包み込むように揉みしだいてくれます。「今日のブラジャーもシンプルで可愛いね。美雪ちゃんのおっぱいはいつ揉んでも重量感がたっぷりだ。中身が詰まっててとても綺麗だよ。毎日揉んでいても飽きない」って言ってくれて、ゆっくりと、とてもゆっくりと、まるでプロマッサージ師の人みたいにわたしの胸を甘く揉み続けてゆくのです。わたしの胸は、白い乳房はおじさんの手の中で熱を帯びて、鎖骨から下の肌にはじっとりと汗が滲んでしまい……。
(ねえ、はじめちゃん……ブラジャーをしたまま胸を揉まれるのってなんだかとってもエッチだよね。肩紐はたわんで、胸はいまにもこぼれそうになるしさ……)

 そうやっておじさんは、わたしの胸を時間をかけて丹念に揉んでくれます。まるでわたしの中に眠る何かを手探りで見つけ出すように、わたしの乳房を揉み続け搾り続けます。車内にはもったりとした甘い匂いが充満して、わたしは助手席のシートに体を深く沈めて意味の無い話題をポツポツと話しています。時々思い出したように、ガラス越しに誰かに覗かれていないか確かめて、でもそこには誰も居なくて、いつもと変わらない夕焼け色に染まった風景と長い煙突だけがあって、おじさんは運転席から体を伸ばしてわたしの胸をまさぐるのです。まさぐってキスをして、わたしは、「んんっ、ちゅっ、ぢゅっぅ……んぷっ、はぁ、はあ、ああっ……」と声を出します。
 この時わたしの乳房はおじさんの所有物となります。わたしが顔を真っ赤にして口を噤むと、おじさんはわたしの首筋にキスをしてからブラジャーを押し上げます。プルン、プルン、という感じで、本当にそんなふうにわたしの胸が上下に揺れながら姿を現して、おじさんはそういうタイミングを計るのがとても上手です。そうして嬉しそうにわたしの胸の先端を指で摘んで、抓ったり引っ張ったり押し込んだりして、玩具みたいに甚振りはじめるのです。
(そういえばおじさんは、わたしの胸を下からすくう様に持ち上げるのが好きみたいです。胸を揉むようになってからはいつも、わたしの発育と胸の重量を確かめるように下から持ち上げていました。そうしてバストを根元から引き絞って変形させます。わたしの胸は破裂寸前の水風船みたいになって、それから両方の先端を指で摘んで捻りながら引っ張る事もあるし、先端を指先で弾くこともあるんだよ。胸の先端がね、ピンッ、ピンッ、てまるでおはじきみたいに弾かれてね……)

 わたしは頭の中の神経が切れたんじゃないかと思うぐらいポワーンとして、頭がバカになるって言うのかな、喉の奥から、「ああぁぁ……痛いっ……っっ……痛いよ、おじさん……お願いだから美雪をいじめないで……」という声を絞り出します。
(おじさんは胸の大きな女の子に目がないそうです。それと清純そうな容姿も重要で、わたしはおじさんの好みにぴったりだったみたい。わたしって古風な顔立ちなのに胸とかだけは大きいから……)

 おじさんは、「美雪ちゃんの少し大きめな乳首が立った。遊んでない女子高生の生乳首だ」と言って、わたしの乳首を口に含むのです。口の中でわざとチュパチュパという音が聞こえるように吸うのです。舌先で舐めたり転がしたり唇で挟んでコリコリ刺激したりします。先端のヘリを軽く噛んだり、唇に咥えて上に引っ張りあげたりもします。そしておじさんは、わたしの胸は濃厚なミルクの味がしてとても美味しいと褒めてくれます。
(それってさ……ヘンだよね……でもおじさんはそう言うのです。もしかしたらおじさんは、わたしを本当に妊娠させて……その……あの……わたしの母乳を搾り出して飲んでみたいのかもしれません……。その頃のわたしはそんな事など想像もしませんでしたが、今のおじさんならきっとわたしを……)

 わたしはどうする事もできません。拒む事も逃げる事もです。ただただ小さく身を捩って顔をしかめ、「ああっ……ああんっ……」と鳴いて、おじさんに胸を弄ばれ続けるしかないのです。なぜならば、その頃にはわたしは、すごく、とてもすごく感じてしまっているからです。そうです、おじさんはそういう行為がとてもうまいのです。他の男の人にされた事はないから比較は無理だけど、おじさんに胸を触られたり先端を吸われたりするだけでアソコの奥がムズムズとして変な気分になってしまうのです。わたしは堪らず太腿と太腿の内側を擦り合わせてしまいます。
(わたしはお風呂で身体を洗う時とブラジャーを着ける時以外、自分の胸に触ったりすることはないし、自分で自分の大事な所を……慰めたりしたコトもなかったし……これはホントだよ。ホントのホントなんだからね、はじめちゃん……)

 腰から下は痺れ薬を打たれたみたいにピリピリします。それすら初めての経験でした。もっと触って欲しいって思うような、もっと気持ちよくなりたいって切なくなるような……。根元から引き搾られた乳房を交互に、右、左、右、左、右、左、と舐められるとわたしは、指先をスカートへとまっすぐに伸ばして何かを押し殺すように裾を強く握り締めます。モジモジ、モジモジと、腰を甘くくねらせてしまいながら……。
(おじさんが言うには、わたしみたいに普段真面目な女子高生ほど一度快楽に目覚めてしまうと後は性に対して驚くぐらい貪欲になるらしいです。ホントかな……ホントなんだよね、少なくともわたしにとっては……)

 どうにもならないぐらいもどかしくて、首をイヤイヤと振って髪を振り乱して、心がどこか遠くに堕ちてしまいそうになるのを下唇を噛んで我慢します。でも結局わたしは負けて、最後には「ダ、ダメよ、おじさん……こ、こんな事を……いけないわ……わ、わたしっ……あんっ……ああっ……んんっっ……」って恥ずかしく小さい声を出してしまいます。もしかしたらそれは、車の外まで聞こえる大きな声の時もあったかかもしれません。とにかくわたしは、我慢しきれず普段では考えられない甘く濡れた声を出してしまうのです。その声は、はじめちゃんも聞いた事がないわたしの声です。
 おじさんは、「いけないって何がいけないのかな。生徒会長もしてる優等生なのに学校の帰りにおっぱいを触られて感じるのがいけないのかな。美雪ちゃんのおっぱいとても大きいよ。こんなに綺麗なんだ、制服の中に隠してたら勿体ない。おじさんが揉んで、もっともっと大きくしてあげる。思春期の女の子はね、男に胸を揉まれると女性ホルモンの分泌が活性化されてさらに大きくなるんだよ。その証拠に進んでる女の子は胸の大きな子が多いだろ。それにしてもはじめくんという心に決めた男の子がいるのに、車の中でおっぱいを吸われて気持ち良さそうな声をあげたりして……美雪ちゃんって本当は悪い女の子なんだね」ってわたしの耳元で囁きます。わたしは「ああ、それはおじさんが……ヘンな事をするから……」と耳の先まで真っ赤にして視線を逸らします。堪らなく恥ずかしいのもありますが、胸を舐められてる顔をおじさんに見られたくないという気持ちもあるからです。
 たぶんそういう時のわたしは、すごくエッチな顔をしていたと思います。教室では生徒会長然と真面目な顔をして授業を受けているわたしなのに、ふしだらに堕ちきったいやらしい顔を……。もしその顔を見たらはじめちゃんはきっと幻滅してしまうと思います。それはとてもとても悲しい事だけど、きっと幻滅してしまうと思います。
 そうしておじさんは、キッチリと一〇分間わたしの左右の胸を舐め続けます。これはいつもそうなのです。おじさんは九分でも一一分でもなく一〇分間わたしの胸を舐めまわして、首筋と乳房の両方に幾つものキスマークを刻んでベトベトにします。もしかしたらそこには、おじさんなりの法則があるのかもしれません。処女の女子高生を性に目覚めさせる法則とか、わたしみたいに奥手で何も知らない女の子を責め落とす法則とか……。

 それからおじさんは、わたしのスカートを腰の辺りまでめくり上げ、ショーツに守られた最後の関門に指を這わせてきます。はじめちゃんも知ってると思うけどわたしは殆どがスカートスタイルです。わたしはビクッとして、慌てて両脚を閉じ合わせます。そうやって太腿でおじさんの手首を締め上げてか弱い抵抗をするのです。
(わたしは嫌なんだけど、わたしの身体ってなんかこう肉感的だよね。ホントは玲香さんみたいにスレンダーな体型がいいんだけど、でもそういう所もおじさんは気に入ってるみたい。……こう考えるとおじさんは最初からわたしの身体を目当てで近づいてきたのかもしれません。はじめちゃんへのお礼は口実で、わたしがおじさんのタイプだから一年でも二年でも時間をかけて最後まで口説き落すために……実際そう言った意味でおじさんの目的は完全に達成されました。だって、はじめちゃんにあげるつもりだったわたしの初めては……)

 でもすぐに、わたしの脚は左右に開かされてしまいます。助手席の空間に可能な限り脚を左右に開かされて信じられないぐらい恥ずかしい格好をさせられてしまいます。女の子が脚を広げさせられるというのは、それはそれは恥ずかしい事なのです。でも抗う事は出来ません。鎖骨から首筋、耳の穴にかけておじさんのベロで執拗に舐め上げられると、わたしの身体はビクビクとして力が抜けてしまうからです。おじさんはそういうわたしの弱点を熟知していて、どこをどういうふうに触ったらどんな反応をしてしまうか知り尽くしています。例えば脇の裏を舐められると口をパクパクしてしまうとか、足の指を丁寧に舐められると引き攣ったように足を突っ張らせてしまうとか。

 そうしうておじさんの指は、わたしのアソコを白いショーツの上から音もなくゆっくりと擦りだすのです。糸を引くようなっていう表現があるけどまさにぴったりだと思います。おじさんは、揃えた二本の指をアソコに添えて一定のリズムで上下に動かします。静かにゆっくりと、でも、ネチネチ、ネチネチと……。指の膨らみを使って優しく、まだ誰にも許していないわたしの大切な場所に、軽くて弱い電流を与え続けるのです。わたしはもう腰がビクビクと勝手に震えて関節が抜けてしまいそうになります。
(おじさんはわたしみたいな女の子の扱いがとてもうまいの。恐らくおじさんのテクニックに掛かれば、どんなに真面目で頑なな女の子でも、たちどころに口説き落とされて気がついたら純潔を捧げてしまっているのではないかと思います。きっとおじさんは、過去にそういった女の子をたくさん口説き落としてきたのではないのでしょうか。だから、これだけは守ろうと思っていたわたしの処女もその人達と同じようにおじさんの手によって……)

 その頃にはショーツはグッショリと濡れていて、わたしの大事な所の形がくっきりと浮き上がってしまいます。緩やかに膨らんだ丘から小さくて未熟な青リンゴを二つに割ったようなアソコの形、フサフサと生えた黒い毛も完全に見えています。
(これもおじさんに教えてもらったのですが、感じると女の子のアソコは濡れてしまうんだね)

 すぐに湿り気を帯びたいやらしい音がしてショーツの染みが大きく広がっていきます。おじさんは指を優しく突き立てるように動かして浮き上がったわたしのアソコにグリグリと……。おじさんは、「美雪ちゃんの処女のオマ○コはヌレヌレじゃないか。浮き上がったアソコの形がハッキリ分かる。毛は濃い目だけど、オ○ニーをしてないから綺麗に整った子供みたいなオマ○コだ。未経験なのにかなり反応がいいね。美雪ちゃんのアソコは、早くオチンチンをハメてください、大切な処女を散らして妊娠させてくださいって言ってるよ」って恥ずかしい言葉をわたしに投げかけます。
(いつも違う台詞だけどこんな感じでわたしの心を言葉で嬲ります。おじさんはガードの固い処女の女の子をジリジリと口説き落として、最終的に恋人以上の深い肉体関係に持ち込むのが好きみたいです。わたしがまだそういう経験がないと知った時からおじさんは、どんな方法を使ったらわたしの心をはじめちゃんから引き離して口説き落とせるか、どうやったら合意の上でわたしが大切にしている処女をねっとりと犯すことが出来るか、方策と手順を張り巡らせていたのではないでしょうか。犯人がどういうトリックを使って密室殺人を完成させようかと熟考を繰り返すみたいに)

 わたしは堪らず脚を開いたり閉じたりを繰り返してしまいます。スカートの裾をたくし上げ、仰け反った姿勢のまま金魚みたいに脚を開いたり閉じたりを繰り返します。「あうっ、ぅぅっ……ダ、ダメよ、おじさん……それだけは、それだけは、はじめちゃんに……」って困窮しながら自分から腰をおじさんの指に押し付けて、自然と体がそう動いてしまうのです。そうしてわたしは、おじさんの指先によってアソコをネトネトに弄られ続け、最後までイカされてしまいます。
(イクっていう意味を教えてくれたのもおじさんです。わたしはそれまで、こんなに気持ちのいい部位が自分の身体の一部にあるとは知りませんでした)

 制服のスカートを握り締めたまま、ビクン! ビクン! と腰を勢いよく跳ね上げて、おじさんに教えられた台詞、「イッちゃいます! 美雪、処女なのにおじさんの指でイッちゃいます!!」って言いながら……。これを言わないと、おじさんは絶対にわたしを最後までイカしてくれません。
(この頃にはこれ以外にも色々いやらしい台詞を覚えさせられました。美雪の大切な処女をおじさんのオチ○ポでぶち抜いてっ! とか、はじめちゃんのコトを忘れたいのっ、はやく美雪をおじさんの女にしてください! とか、美雪をおじさんのチ○ポ汁で孕ませて! 美雪、まだ処女だけどおじさんの赤ちゃんなら妊娠させられてもいいの! とか……。全ておじさんに教えられました)

 どんなにお願いをしてもだめなのです。堪えきれなくなったわたしがクタクタにお願いすると充血したクリ○リスを指で弾いてくれます。わたしはどうしようもなく感じてしまい、恥ずかしさに死にたくなりながらも助手席で腰を淫らに突き上げてイッてしまいます。人に見られたら絶句するようなポーズで……。
 それはとてもとてもいやらしい姿です。車の助手席でわたしは、隣で満足そうに眺めるおじさんの前で涎まで垂らして砂浜に打ち上げられた小魚のように痙攣を繰り返すのです。イッた後もおじさんの指によってアソコをネトネトに優しく撫でられたまま……。

 これらの行為はつい最近まで続いていました。わたしが家を出る直前まで。そうです。わたしは学校や家では何も変化がないふうに装っていながら、教室で、はじめちゃんと普通に事件について話しをしたりしていながら、その裏側では処女のまま、おじさんの望む形に性感を開発され調教されてしまっていたのです。
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